三池崇史監督と木村拓哉がタッグを組んだ「無限の住人」がついに全米で封切られました!
そこで今回は全米での実際の評価を気になったので批評家と観客の満足度が調べられる「ロッテントマト」という全米の大手批評サイトにアクセスしてみた結果をまとめてみました。
- ロッテントマトとは?
ロッテントマトとは全米の有名批評サイトで腐ったトマトを意味します。
これはダメな映画や舞台を見た時に観客が腐ったトマトや野菜を投げつける行為から名付けられています。
ロッテントマトでは全米の批評家が映画に対して新鮮(面白かった、楽しかった、感動した)であるか腐っている(つまらない、退屈、時間返せ)かの二択の選択を選ばされます。
その新鮮な割合が60%以上ならその映画は新鮮=観ても大丈夫、楽しめるという新鮮なトマトマークがつき、60%未満なら腐ってる=観ない方がいい、退屈な映画とされ潰れたトマトが表示されます。
またトップレベル5人の批評家を含め40人以上の批評家に採点してもらうことができ、尚且つ75%以上の新鮮を集めると鮮度保障という黄色いマークがつけられるシステムです。
トマトのマークの右隣にあるポップコーンで観客満足度の表示され、批評家だけでなく一般観客の声もわかるサイトになっています。
「ラ・ラ・ランド」のような批評家・観客どちらにも評価される場合や「ゴーストバスターズ」のように批評家は新鮮と評価したけど観客は満足しなかったケースや「パイレーツオブカリビアン」のように批評家はダメだけど観客は楽しめた映画やどちらからも酷評された「トランスフォーマー」など4つのケースがあります。
(個人的にはこの4つの映画はどれも好き)
- 「無限の住人」の評価は!?
今回「無限の住人」は同じ三池崇史監督の「十三人の刺客」の批評家満足度96%、観客満足度88%には及びませんでしたが、批評家、観客満足度で共に81%とフレッシュ認定を受けています!
これは昨年公開され日本で大ヒットを記録した「シン・ゴジラ」とほぼ同等の数字です。
またフレッシュ認定されているので40人以上の批評家(トップレベルの批評家5人を含む)に鑑賞され批評されたということです。
実はこの事実だけでも価値があるのです。
なぜなら残念なことに日本映画はほとんどのアメリカ人は観てくれないからです。
そのため三池崇史監督の「一命」や山田洋次監督と木村拓哉が組んだ「武士の一分」などは批評家からも観客からも評価はされてるもののフレッシュ認定まではされておらず、作品そのものがあまり多くの人に観られていないことと批評がされていないことがわかります。
さらに日本では大ヒットした「るろうに剣心」に至っては批評家はほとんど見向きもしてくれていません。
侍を主人公にした時代劇映画だから観てくれる、甘く評価してくれるということでは決してないのです。
また世界で認められていると言われている三池崇史監督作品の中でもフレッシュ認定を受けれたのは100本中たった4本(その内の1本はオムニバス映画)しかなく、同じくカンヌまでいった「藁の楯」に関しては批評家、観客共に惨敗でカンヌでも酷評の嵐でした。
つまり三池崇史監督作品だからといってなんでもかんでも絶賛されるわけでもないのです。
ここまでくれば今回「無限の住人」がフレッシュ認定をいただけたのがどんなにスゴい事か理解していただけたと思います。
三池崇史監督や木村拓哉のネームバリューや時代劇というアメリカ人に受けやすい題材の作品だから評価されたという単純なものではなく、作品自体に興味を持ってもらい、実際に鑑賞していただき、その上で批評され評価されたからこそ本当に価値があるのです。
そもそも日本映画が全米で公開される事がかなりのハードルなので、特に実写邦画でフレッシュ認定を貰えるのは年に1本あるかないかのレベルなのです。
なので今回の世界が絶賛は日本映画によくある一回だけどっかの小規模な海外の劇場で上映して拍手を貰えましたというお茶を濁したようなものではなく本当に価値のある評価なのです。
- 最後に…
日本映画は本当に見向きもされないケースが多いです。
観られるのは日本だけの優れた技術で作られたアニメか時代劇、特撮映画などの中のほんの一握りです。
そんな中、世界で認められる2大スターである三池崇史監督と木村拓哉が作り出した「無限の住人」によって日本映画の面白さが伝わってくれれば、他の日本映画に目を向けてもらえるチャンスも増えるかもしれません。
そしてどんどん日本映画が世界に広まっていくきっかけに本作がなってくれれば嬉しいですね!
追記
「無限の住人」の原作は海外で売れてるのを知らないのかというコメントを読みました。
これに関しては「るろうに剣心」をはじめ「デスノート」「20世紀少年」「GANTZ」「進撃の巨人」など海外で同等もしくはそれ以上に売れた人気のある原作の実写映画化でもフレッシュ評価をもらえるほど観てもらえてない(そもそもあまり映画自体の評価は良くない)からこそ今回のフレッシュ評価は価値があるのではと思って記事を書きました。
またロッテントマトが1つの評価軸でしかないのは重々承知しているつもりです。
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