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この10年でアメコミ映画はどこまで日本で浸透したのか興行収入から考える

「アイアンマン」が公開されてから今年で10年になります。

日本ではアメコミ映画に客が入らない傾向があったが、最近は動員ランキングで初登場1位を取ることも多くなりだいぶ馴染んできた印象です。

ここでこの10年のアメコミ映画の興行収入を振り返ってみましょう。

 

まずはマーベルユニバースの「アイアンマン」から「アベンジャーズ」のフェイズ1とよばれる興行収入です。

『アイアンマン』9.4億円

アイアンマン(字幕版)

インクレディブル・ハルク』5億円

インクレディブル・ハルク(字幕版)

アイアンマン2』 12.0億円

アイアンマン2 (字幕版)

マイティ・ソー』5億円

マイティ・ソー (字幕版)

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』3.1億円

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー (字幕版)

アベンジャーズ』36.1億円

アベンジャーズ (字幕版)

結構残念な結果ですね。

アベンジャーズ」公開当時は世界での盛り上がりに対して日本の興行収入は盛り上がりに欠けたと言われていましたが、その前振りとなる作品が残並み興行収入10億円にも届いてなかったのですから盛り上がらないのも当然です。

だって知らない人たちがいっぱい集まったって困るし、敷居が高くなるだけ観る気が起きませんもん。

そう考えると「アベンジャーズ」が36.1億円も入ったって物凄い大ヒットだったのではないかと感じます。

 

※ディズニーの『アベンジャーズ』の興行目標は70億円だった

 

 

次はフェイズ2の興行収入です。

アイアンマン3』 25.7億円

アイアンマン3 (字幕版)

マイティ・ソー/ダーク・ワールド』 6.35億円

マイティ・ソー/ダーク・ワールド(字幕版)

キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』 7億円

キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー (字幕版)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 10.7億円

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(字幕版)
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』 32.1億円

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン (吹替版)

アントマン』12.1億円

アントマン (字幕版)

まず「アイアンマン3」が大ヒットです!

前からマーベルのユニバースの売り方ってアイドルの1人に好きになって貰えばグループの存在を知ってもらえてどんどん人気になっていくという売り方と似てるなと感じてましたが、これからアイアンマンの出演する作品は日本でヒットするようになります。

また「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」は初日から3日間限定で高校生以下500円で鑑賞できるキャンペーンなどアメコミ映画に入りやすくなるような工夫も凝らしたりしてました。

 

そして現在進行中のフェイズ3は、

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』 26.3億円

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ (字幕版)

ドクター・ストレンジ』 18.7億円

ドクター・ストレンジ (字幕版)
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス』 11.4億円

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス (字幕版)

スパイダーマン:ホームカミング』 28.0億円

スパイダーマン:ホームカミング (吹替版)

マイティ・ソー バトルロイヤル』 11.5億円

マイティ・ソー バトルロイヤル (吹替版)

ブラックパンサー』 15.5億円

ブラックパンサー (字幕版)

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』 37.3億円

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー (吹替版)

アントマン&ワスプ』13.2億円

アントマン&ワスプ (吹替版)

キャプテン・マーベル』17〜19億円見込み

【チラシ付き、映画パンフレット】キャプテン・マーベル 監督 アンナ・ボーデン、ライアン・フレック キャスト ブリー・ラーソン、ジュード・ロウ、サミュエル・L・ジャクソン、クラーク・グレッグ

とついに全作10億円を突破しました!

世界的なメガヒットと比べれば以前物足りなさも感じる結果ですが、日本でも10年という長い時間をかけてゆっくりとアメコミ映画が浸透していったんですね!

 

よかった!よかった!

 

………

 

よかった?

 

本当に?

 

本当によかった?

 

いや良かったと思ってますよ。

このユニバースの興行収入に限ったら。

今までほとんど見向きもされてなかった「キャプテン・アメリカ」や「マイティ・ソー」にもフォーカスが当たって大ヒット。

めでたいです。

ただこれでアメコミ映画が浸透したと言えるならもっと前から浸透してだといって良いんじゃないですかね?

 

 

まず今回興行収入28.0億円だった「スパイダーマン」だって初期の3部作は、

スパイダーマン 75.0億円

スパイダーマン (字幕版)

スパイダーマン2 67.0億円

スパイダーマン2 (字幕版)

スパイダーマン3 71.2億円

スパイダーマン3 (字幕版)

と今の倍以上稼いでいた。

しかも地上波で放送すれば20%以上の視聴率を獲得する映画シリーズだった。

さらに不発といわれたリブートの方も、

アメイジングスパイダーマン 31.6億円

アメイジング・スパイダーマン (字幕版)

アメイジングスパイダーマン2 31.4億円

アメイジング・スパイダーマン2 (吹替版)

と30億円以上稼いでいた。

最新作は世界中で前作を超えるヒットの中日本ではダウン…

アイアンマンを出してダウンさせてしまっている。

否、日本ではヒーローが増えて興行収入が減った作品が他にもある。

それは昨年公開の「ジャスティス・リーグ」で、

ジャスティス・リーグ(吹替版)

ヒーロー大集合のお祭り映画だったが興行収入は11億円と伸び悩んだ。

スパイダーマン」程といわなくても昔から「X-MEN」シリーズや、

X-MEN (字幕版)

ファンタスティック・フォー」など

ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]  (字幕版)

興行収入10億円を超えるくらいの作品は多く存在してた。

さらにもっというと「スーパーマン」や

スーパーマン ディレクターズカット(字幕版)

バットマン」が

バットマン [DVD]

大ヒットしてた時代もあった。

だから決して今になってアメコミ映画が日本で浸透してきたわけではないのだろう。

ただアメコミ映画の日本での浸透の話を別にすればマーベルユニバースのビジネスモデルは画期的だったのだろう。

しかし他の後追いユニバースはあまり上手くいってないようなので、日本も海外も一つの成功したビジネスモデルに頼りすぎると破綻を招くことになりそうだ。