2018年度映画興行総決算回です。本エントリーは今年度の興行収入ランキングトップ10の発表と国内興行収入事情をワイド形式で解説します。
年間ランキングトップ10
今年の年間興行収入トップ10を発表します。
第1位 ボヘミアン・ラプソディ
最終興行:120億円突破(公開中)
第1位は世界的人気ロックバンド「クイーン」のボーカルで、1991年に45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマ。本作は配給会社もシネコンも当初は客入りがイマイチな閑散期である11月公開な事から、「少なくともクイーン世代が来てくれるだろう…」くらいの年末年始興行の大作ラッシュ前の橋渡し的作品程度にしか考えておらず、興行目標も20億円だったという。しかし公開から4週連続で前週の週末興行を上回る右肩上がりのパフォーマンスを見せ、その後も口コミで話題を呼び当初想定していた層を超えた幅広い層から支持を集める事に成功し、ロングランヒットで年末年始興行を駆け抜け未だに興行成績を伸ばし続けており映画興行界では『美女と野獣』以降2020年まで出ないと言われていた興行収入100億円を突破した。
第2位 劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-
興行収入:93.0億円
第2位は山下智久主演の月9ドラマの映画版『劇場版コード・ブルー』で最終興行見込みは92-93億円と実写邦画としては歴代5位のヒットとなり、実写邦画の興行収入90億円超えは2003年の『踊る大捜査線 THE MOVIE2』以来15年振りの快挙となった。フジテレビとしては当初から『海猿』レベルのヒットも期待していた様だが、その期待を大きく上回る記録的なヒットとなった。その反面公開初日に東宝から目標とされて発表された100億円にはあと一歩届かず壁の高さを改めて感じさせられる結果となった。ただ映画興行関係者の公開前の興行予想は40億円程度とダブルスコアのヒットとなった事も記しておきたい。ヒットの理由としては10年間続いたテレビドラマのファンを裏切らない物語をシッカリと描き切った事が挙げられる。
ただ女性医師が大活躍する映画が医学部入試の女性差別が発覚した年の邦画No. 1ヒット映画というのも理想と現実のギャップを見せつけている様で皮肉に感じた。
第3位 名探偵コナン ゼロの執行人
興行収入:91.8億円
第3位はゴールデンウィーク映画の風物詩となっている『劇場版名探偵コナン』の最新作で最終興行見込みは91億円とシリーズ初の90億円超えを達成し6年連続興行記録を更新するヒットとなった。本作は「安室を100億の男に!」とゼロ落ちしたファンが繰り返し鑑賞した事も話題になった。今年度の邦画No. 1ヒット作品の筆頭候補だったが、あと一歩『劇場版コード・ブルー』には届かなかった。
第4位 ジュラシック・ワールド/炎の王国
興行収入:80.7億円
第4位は『ジュラシック・ワールド』シリーズの最新作で最終興行見込みは81億円と前作対比で約85%の興行となり3部作の2作目と考えればそれなりの結果となった。一方で本作も公開当初は最終興行100億円の声も挙がっていたが、夏休みの激戦区の中では前作を越すパーフォマンスは出来なかった。
第5位 スター・ウォーズ/最後のジェダイ
興行収入:75.1億円
第5位は賛否両論を巻き起こした『スター・ウォーズ』シリーズ最新作で最終興行見込みは75億円と前作対比で約64%の結果と3部作の2作目としても少し落ち込みが激しい結果となってしまった。今年度は夏休み興行に『ハン・ソロ』も公開しているが、其方は最終興行22億円とシリーズのブランドを考えると惨敗を喫した形となった。「ブランドは落ちません」と強気でいて「崖の下に落ちたこと気づいていない」状態にならなければ良いが…
興行収入:53.7億円
第6位は国民的アニメの劇場シリーズ最新作で最終興行見込みは53-54億円とシリーズ初の興行収入50億円突破を達成し、歴代最高のヒットを記録した。
「ド・ド・ド・ド・ド・ド・ド・ド・ドラーえもん!」と圧倒的なインパクトを残す主題歌を星野源を起用した事や東宝の敏腕プロデューサーである川村元気さんが脚本を書き下ろするなど東宝の力の入れ具合が数字にキッチリと反映される形となった。ただ川村元気さんの小説を実写映画化した『億男』はコケた。
第7位 グレイテスト・ショーマン
興行収入:52.2億円
第7位は秋元康が絶賛し「間違えなく大ヒット」と太鼓判を押したヒュー・ジャックマン主演のミュージカル映画で最終興行見込みは51-52億円と日本で公開されたオリジナルミュージカル映画としては最大のヒット作品となった。本作はSNSの口コミやバラエティ番組での挿入歌で使用されるケースも多く息の長いヒットとなり、昨年の『ラ・ラ・ランド』に続き日本でのミュージカル映画の強さを証明する形になった。やはり音楽の力は偉大であると再認識させられるヒットとなった。
第8位 リメンバー・ミー
興行収入:50.0億円
第8位はディズニー・ピクサースタジオ製作で今年度のアカデミー賞で最優秀アニメ賞を受賞した『リメンバー・ミー』で最終興行見込みは49-50億円とオリジナルアニメ映画としては今年最大のヒット。カラフルな映像と共にミュージカル風で語られる物語が泣けるという口コミも広がり、安定のピクサーブランドを見せつけた。
第9位 インクレディブル・ファミリー
興行収入:49.0億円
第9位もディズニー・ピクサースタジオ製作作品で日本でも大ヒットした『Mr.インクレディブル』の続編で最終興行見込みは48-49億円と公開期間のブランクを感じさせない安定したヒットを記録した。今年度のトップ10のうち2作品がランクインしているピクサースタジオだが、来年公開する『トイ・ストーリー4』が何処までのパフォーマンスを見せれるか今から楽しみだ。
興行収入:47.2億円
第10位は「やらなきゃ意味ないよ」と監督に指示にされた訳でもないのに、トム・クルーズがノースタントでヘリコプターアクション・ヘイロージャンプ・バイクチェイスなどの危険なスタントに挑み話題になった人気シリーズ最新作で最終興行見込みは47億円のヒットとなった。ただ日本興行としてはシリーズで初めて最終興行50億円を割った作品となってしまい、夏休み興行に話題作品が集中して観客が分散してしまうという問題点を露呈させてしまった様に感じた。
※警視庁は日大アメフト部の内田正人前監督による悪質タックルの指示はなかったと認定
次点 万引き家族
興行収入:45.5億円
第11位はカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した事で大きな話題を呼んだ是枝裕和監督最新作で最終興行見込みは45億円とオリジナル脚本の実写邦画としては今年最大のヒットとなった。
パルムドール受賞前の配給会社の興行予想は7億円程度だったが、受賞後に製作のフジテレビが是枝作品の『海街diary』と『そして父になる』をタイアップ放送した事もヒットの一躍を担ったように感じる。
年間トップ10総括
洋画:邦画対比は5:5、実写:アニメ対比は6:4の結果となった。またトップ10中にディズニー・ピクサースタジオ製作作品が2作品ランクインしている。
2018年度映画興行ワイド特集
年間ランキングトップ10の中で触れられなかった話題作品の興行事情を解説!
- 今年度のダークホース『カメラを止めるな!』
映画興行界の今年度のダークホースはブッチギリで『カメラを止めるな!』だ。本作は全国2館の劇場で公開されたのにも関わらず、「情報を入れずに見ろ!予告編すら見るな!」と口コミで話題になり拡大公開され興行収入30億円を超えるロングランヒットとなった。過去にも口コミで興行収入を伸ばした作品は多いが、飽くまでも「小規模低予算公開の中では記録的ヒット」の範疇に留まっていたが、ここまで無名スタッフ・キャストの小規模公開低予算映画が全国公開の商業作品と張り合える程のヒットになったケースは極めてレアケースに感じる。
- 数字より演技が評価されたキムタク
昨年『無限の住人』が興行的に惨敗だった木村拓哉だったが、今年は『検察側の罪人』が興行収入29億円の大ヒットを記録した。ただキムタク主演映画としては珍しく数字の結果より演技が話題となり評価された。SMAPが解散し俳優業をメインに活動するキムタクに取って重要な作品となった事は間違いないだろう。
- 人気コミックの実写映画は不発続き…
『鋼の錬金術師』『曇天に笑う』『いぬやしき』『BLEACH』と人気コミックの実写映画化の興行不信が昨年度に続き目立った。VFXを駆使した挑戦作や続編を見込んで製作した意欲作も多かっただけに寂しい結果となった。この結果からワーナー・ブラザースは人気コミックの実写映画化の方針を見直しとコメントしている。果たして人気コミックの実写映画化の未来は…
- 飽きられた少女マンガの実写映画
桐谷美玲主演の『ヒロイン失格』が『進撃の巨人』に興行的ビンタを放ったネットニュースが出てから早3年。当時流行に乗るべく企画が乱発された少女マンガの実写映画版がこの2年で大量の公開されたがメルトダウンを起こしたの如く興行的に振るわない作品が多かった。まぁ、3年も経てば当時のJKは既にJKではないどころか、早い人は子持ちだったりするだろうし…
- ポストジブリは辛いよ…
日本テレビにポストジブリの期待を背負わされた細田守監督最新作『未来のミライ』も今年度の夏1番のヒットを目指したが、興行的には28-29億円と期待ハズレな結果に… ただエンタメ度の低い内容で賛否両論ながら30億円クラスまで行ったのも事実であり、細田守ブランドは着実に定着しているようにも感じる。勝負は次回作である。
- テレビ東京夏映画で100億円の夢破れる
テレビ東京は今年の夏映画興行は『ポケモン』『BLEACH』『銀魂2』の3本で興行収入100億円を目指すと社長が宣言した。しかし結果は『ポケモン』が30億円、『銀魂』が36億円とヒットを記録するも『BLEACH』が5億円と惨敗。合計71億円と目標を達成することは出来なかった。
- ワーナーも夏映画で100億円の夢破れる
テレビ東京と同じくワーナー・ブラザースも『BLEACH』『オーシャンズ8』『銀魂2』の夏興行3本で100億円を狙っていたが、前述した『BLEACH』の大コケと『オーシャンズ8』が興行収入15億円と前シリーズほど伸びなかった事から目標を達成することは出来なかった。ただ『オーシャンズ』は仮に全シリーズのキャストを揃えたバージョンでも同程度だったように感じる。
- 3週目のコナンに敗れたアベンジャーズ
世界中で記録的なメガヒットを叩き出した『アベンジャーズ/インフニティ・ウォー』は日本では3週目の『名探偵コナン』に敗れて動員ランキング初登場2位に甘んじ、興行収入も37億円とシリーズ最高のヒットを記録するも世界的なヒットと比べると物足りない結果に終わった。ただ韓国でも『スター・ウォーズ』シリーズが振るわないなど国毎に意外なメガヒット作品がボチボチの結果に終わるというのは珍しい事では無いのかも知れない。個人的に日本で100億円クラスのヒットになる作品との差は地上波での放送回数の少なさやメインテーマの一般での認知度の低さなどが挙げられる様に感じる。
- 日本でアメコミ映画は浸透したのか?
2000年代は『スパイダーマン』シリーズが興行収入70億円以上の大ヒットを記録する中、『X-MEN』『ファンタスティック4』『スーパーマン リターンズ』など興行10億円を超える作品がボチボチあるくらいで10億円を下回るの作品も多かったイメージだ。それに対して現在は基本的にアメコミ映画はどの作品も10億円以上のヒットを記録し、以前よりアメコミ映画が定着したように思える。その反面前述した通り『アベンジャーズ』が30億円台に留まるなどズバ抜けたヒット作品は無くなった。30億円も十分凄いということは理解しつつ、出来れば通常作品で30億円、『アベンジャーズ』では100億円レベルのヒットで盛り上がりたいというのがファンの本音だろう。
- アカデミー賞ノミネート作品はノーヒット
今年度のアカデミー賞を争った話題作品の『シェイプ・オブ・ウォーター』と『スリー・ビルボード』も日本の興行収入は10億円未満と振るわず。特に前者はエンタメ度の高いラブストーリーとして宣伝もしやすいので、多くの人に受け入れられるかと思ったがそんな事は無かった。『美女と野獣』はヒットしたのに… やっぱり顔なのか!?
- 日本と中国が組んだ映画も結果はイマイチ
今年は日本と中国が共同製作した染谷将太主演の『空海』と福山雅治主演の『マンハント』が公開され前者は興行目標30億円に対して16億円とイマイチな結果で、後者は3億円と大惨敗に終わった。中国でも特別興行が振るっている訳ではなく、特に後者はかなり厳しい結果になった。
- ヒットメーカー福田雄一
昨年『銀魂』と『斉木楠雄のΨ難』をヒットさせた福田雄一監督が今年も『50回目のファーストキス』と『銀魂2』をヒットさせ2年連続日本映画界を引っ張る形となった。このペースのまま来年以降もヒットメーカーの地位を確立するのか注目だ!
- 大根仁のヒット期の終焉
『モテキ』『バクマン。』と東宝メジャー作品を連続とヒットさせた大根仁監督だったが、『SCOOP!』『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』『SUNNY』は3連続で興行不振に… 監督自身のTwitterでの興行収入に対する発言も話題になったが、大河ドラマの演出も担当するためしばらくは映画から離れるそうだ。
- 世界が認めた佐藤信介監督作品も不調
日本人監督としては、三池崇史監督、押井守監督に次ぎ、3人目の「Outstanding Achievement Award 2018」を受賞した世界にも認められたヒットメーカー佐藤信介監督だったが、今年公開した『いぬやしき』『BLEACH』は2作品とも興行的には振るわなかった。来年はまたしても人気漫画の実写映画版である『キングダム』の公開を控えているが果たして… 『BLEACH』で出来なかった卍解に期待する。
- 福士蒼汰も連続でコケ…
『曇天に笑う』『BLEACH』『旅猫リポート』と今年公開した主演映画が3作連続でコケた福士蒼汰主演作品。特に前者2作品はアクションシーンも多く多額なバジェットが掛けられていたが興行収入10億円を大幅に下回る惨敗となった。
- ドラマで大活躍の佐藤健も…
今年の高視聴率ドラマ『半分、青い』『義母と娘のブルース』の助演男優として出演して高評価を得た佐藤健だったが、映画作品の視点からいえば『いぬやしき』と『億男』の興行は惨敗。ただ演技自体は高評価なので、来年以降も期待だ!
- ロック様の一般認知度
今年『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』『ランペイジ 巨獣大乱闘』『スカイスクレイパー』と3本も主演作品が公開されたロック様ことドウェイン・ジョンソンだったが、日本の興行記録は3本中2本が10億円割れ… 映画ファンの知名度はともかく一般での知名度はまだまだのようだ。「マジジュマンジ」「巨大化が止まらない」「パパ、家族の為に飛びまぁぁぁーす!」とかキャッチコピーはどれもネタとして良かったけどね!
- 東野圭吾原作映画の安定感
『祈りの幕が下りる時』『ラプラスの魔女』『人魚の眠る家』など東野圭吾原作を題材にした実写映画のヒット率が高い。来年は1月にキムタク主演の『マスカレード・ホテル』が控えている。
- 池井戸潤原作映画もヒット
TBSテレビの日曜劇場で高視聴率を連発した『半沢直樹』『下町ロケット』『陸王』の池井戸潤原作作品を初の映画化した『空飛ぶタイヤ』が興行収入17億円のヒットを記録。TBSはドラマも映画も池井戸潤作品でイケイケだ!…と思ったら『空飛ぶタイヤ』はTBSとは関係なく、TBSで放送中の『下町ロケット2』の視聴率は現行のアベレージを考えれば高水準だが、前作と比べると思いの外伸び悩んでいる。来年公開の『七つの会議』の行方は…
- 一文字タイトル
9月に2週連続で封切られた東宝の人気マンガの実写映画『累』と『響』の共通点は漢字一文字のタイトルという事。そしてもう1つがどちらも興行的にコケた事。ただし何方も観た人の評判は良好だ。
- 『キミスイ』監督の今年の成績は!?
昨年度『君の膵臓をたべたい』で興行収入35.2億円の大ヒットを記録した月川翔監督作品も今年は『となりの怪物くん』『響』と不調。ただ『センセイ君主』は興行収入11億円を超えるヒットになり評判も良いので浜辺美波と相性が良いのかも知れない。
- 西野カナ主題歌2作品連続コケ
平成の歌姫西野カナが主題歌を務めた恋愛映画『となりの怪物くん』と『3D彼女』は何方も興行的に惨敗だった。西野カナは今年でデビュー10周年とメモリアルイヤーだったが映画主題歌としては振るわない結果となってしまった。
- 明暗分かれた!和製ファンタジー映画
昨年冬に公開された『鋼の錬金術師』と『DESTINY 鎌倉ものがたり』は何方もVFXを武器にする監督がメガホンを取った大作和製ファンタジー映画として注目度が集った。最終興行収入は前者が11億円、後者が32億円と『鎌倉』の圧勝となったが実は両者ともオープニングの段階では殆ど差のないスタートを切っていた。つまり口コミで大きな差が付いてしまったという事になる。
- フジテレビ製作映画のバリエーション
『コード・ブルー』『万引き家族』を大ヒットに導いたフジテレビ製作映画だったが、『今夜ロマンス劇場で』の興行はイマイチで、『いぬやしき』『累』『人魚の眠る家』など興行的失敗作品も目立った。ただし様々なジャンルの映画に挑戦しようとする心意気は素晴らしく感じる。
- 動員数をエンタメにした元SMAP映画
元SMAPの独立組3人の映画『クソ野郎と美しき世界』はホームページで現在の動員数を実況する事で注目を集めた。2週間限定公開の動員数は28万人と目標の15万人を超え続編が決まっている。
- 盛り上がりに欠けたアニゴジ
『シン・ゴジラ』の大ヒットからゴジラブランドの復活を感じさせたが、3部作で公開されたアニメ・ゴジラは3作とも興行的な盛り上がりには欠けた。公開館数も150館程度で公開後直ぐにNetflixで全世界に公開されるなど興行収入をそこまで意識していなかった可能性もあるが、盛り上がりに欠けた事は否めないだろう。
- 幸福の科学製作アニメ映画がV2!
幸福の科学が製作したアニメ映画『宇宙の法 黎明編』が動員ランキングを2週連続制覇!さすが手塚治虫の霊を呼び寄せて製作しただけはある。ただ『王様のブランチ』を筆頭にテレビでは扱いに困っている様子だった。
- 樹木希林遺作がヒット
2018年9月にこの世を去った樹木希林さんの遺作映画『日日是好日』が全国153スクリーンで公開され女性や年配層を中心にロングランヒットで興行収入10億円を超えた。
- その他興行的不信作品は…
別エントリーで大特集しています!
2019年度の映画興行界の展望
2019年度の映画興行界の展望を予測します。まずトップ10入り確実なのは、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の最新作。前作の興行が73.4億円だったので、本作も60億円以上を記録するのは確実だと考えられます。また前作が興行収入108.0億円の大ヒットを記録した『トイ・ストーリー』の4作目の興行や毎年記録を更新し続ける『名探偵コナン』の最新作が何処までのパーフォマンスを見せる事が出来るのかにも注目です。
他にも木村拓哉主演作品『マスカレード・ホテル』や人気漫画の実写映画『キングダム』『アルキメデスの大戦』『東京喰種2』、月9の劇場版『コンフィデンスマンJP』、三谷幸喜最新作『記憶にございません!』、『アベンジャーズ』最新作、『ターミネーター』最新作など注目作品が勢揃い。更に『カメラを止めるな!』の様なまだ存在すら認知してないダークホース映画が登場する可能性もあります。
最後に…
今年度は興行収入100億円越えの作品が1本、邦画から興行収入90億円突破作品が2本も出る豊作の年でしたが、どれも公開前の予想を遥かに超えるパフォーマンスを見せてくれる良い意味で想定外が多い年でした。来年度もこの調子で想定外のヒット作が多く公開される事を願います。