日本の興行収入は『アベンジャーズインフニティ・ウォー』にどれだけ貢献出来たのか？

『アベンジャーズインフニティ・ウォー』が昨年公開された時に週末動員数ランキングで公開3週目の『名探偵コナン』に敗れ初登場2位に甘んじた。そこで日本はやっぱりアメコミ映画はウケないと再認識させられたが他のメガヒット映画と比べてどれくらい貢献率が低いか気になったから調べた。

日本の貢献率は1.65%！

計算は簡単。日本の興行収入0.33億$を世界興行収入20.48億$で割る。その結果は1.65%。低い数字に思えるが比較対象がないとどれくらい低いのか、それとも案外低くないのかが分からない。だから昨年公開の大ヒット作品の貢献率も出してみようと思う。

昨年公開された大ヒット作品

比較作品は昨年の世界興行トップ10から1位の『インフニティ・ウォー』を抜いた9作品。『アクアマン』と『ボヘミアン・ラプソディ』は世界公開中ですが、ほぼ最終も固まってるので途中経過で計算します。

ブラックパンサー

世界興行:13.46億ドル

日本興行:0.14億ドル

貢献率:1.08%

ジュラシック・ワールド炎の王国

世界興行:13.09億ドル

日本興行:0.72億ドル

貢献率:5.52%

インクレディブル・ファミリー

世界興行:12.42億ドル

日本興行:0.43億ドル

貢献率:3.53%

アクアマン

世界興行:11.46億ドル

日本興行:0.13億ドル

貢献率:1.13%

ボヘミアン・ラプソディ

世界興行:8.79億ドル

日本興行:1.12億ドル

貢献率:12.74%

ヴェノム

世界興行:8.55億ドル

日本興行:0.19億ドル

貢献率:2.24%

ミッション:インポッシブルフォールアウト

世界興行:7.91億ドル

日本興行:0.42億ドル

貢献率:5.36%

デッドプール2

世界興行:7.85億ドル

日本興行:0.16億ドル

貢献率:2.07%

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

世界興行:6.53億ドル

日本興行:0.58億ドル

貢献率:8.92%

10作品平均は4.42%だが、『ボヘミアン〜』が異常に高いから抜いて9作品で見ると3.5%といった感じ。対象作品がヒット作10本だから偏ってるかもしれないし当てにならない感じも否めないけど3.5%を上回ったらそこそこ、5%超えたら高い、7%超えたら凄いみたいな認識でいいのかなという感じがする。

ちなみにアメコミ映画で3.5%はおろか3%超えもなし。ツートップは『ヴェノム』と『デッドプール2』で共に2%台。ユニバースではなく単体のがウケてるのかもしれない。ユニバースの方では『インフニティ・ウォー』が何だかんだでトップ。それでも低い感は否めない。

過去のアメコミやヒット作の貢献率は！？

ここで気になるのは過去のアメコミ映画やメガヒット作品の日本貢献率。アメコミ映画やメガヒットシリーズ最新作の貢献率を調べてみた。

スパイダーマン

スパイダーマンはちょっと日本では特別な映画だから抜粋。

スパイダーマン3

世界:8.90億ドル

日本:0.58億ドル

貢献:6.51%

アメイジング・スパイダーマン2

世界:7.08億ドル

日本:0.30億ドル

貢献:4.23%

スパイダーマン:ホームカミング

世界:8.80億ドル

日本:0.25億ドル

貢献:2.84%

徐々に下がってるけど1%台が当然のアメコミ映画では優秀。特にサム・ライミ版は強かった。

アメコミ映画編

スパイダーマン以外。

アイアンマン3

世界:12.14億ドル

日本:0.25億ドル

貢献:2.06%

ジャスティス・リーグ

世界:6.57億ドル

日本:0.09億ドル

貢献:1.36%

ダークナイトライジング

世界:10.84億ドル

日本:0.24億ドル

貢献:2.21%

X-MEN アポカリプス

世界:5.43億ドル

日本:0.07億ドル

貢献:1.28%

ローガン

世界:6.19億ドル

日本:0.06億ドル

貢献:0.96%

ミュータント・ニンジャ・タートルズ影

世界:2.45億ドル

日本:0.04億ドル

貢献:1.63%

ベイマックス

世界:6.57億ドル

日本:0.76億ドル

貢献:11.56%

基本的に1%台。ディズニーアニメになると強いな。

メガヒット映画

流石に面倒くさいから2010年代に100億円超えの実績があるシリーズの最新作か単品作品から独断で抜粋。億ドル書くの面倒だから脳内補完して！

アナと雪の女王

世界:12.76

日本:2.49

貢献:19.51%

トイ・ストーリー3

世界:10.66

日本:1.26

貢献:11.8%

アバター

世界:27.87

日本:1.71

貢献:6.13%

アリス・イン・ワンダーランド

世界:10.25

日本:1.33

貢献:12.97%

スター・ウォーズ最後のジェダイ

世界:13.32

日本:0.66

貢献:4.95%

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2

世界:13.41

日本:1.24

貢献:9.24%

パイレーツ・オブ・カリビアン最後の海賊

世界:7.94

日本:0.59

貢献:7.43%

100億円突破経験作品はさすが右肩下がりのシリーズでも貢献度が高い。関係者が来日する理由も分かる結果。『スター・ウォーズ』が5%切ったのは少し意外だったけど、そういえばディズニーは当初興行収入150億円を目標とか言ってた記憶。10%超えてる作品はマジで凄く感じる。

ただこれだと日本の貢献率高くなるの当たり前だから以下の作品は世界興行10億ドル突破したけど日本は100億円いってない2010年代の作品の最新作。勿論全部は無理だから独断で抜粋。アメコミ映画と上記で書いたシリーズは抜く。

ワイルド・スピードアイスブレイク

世界:12.36

日本:0.35

貢献:2.83%

トランスフォーマー最後の騎士王

世界:6.05

日本:0.15

貢献:2.47%

怪盗グルーのミニオン大脱走

世界:10.34

日本:0.66

貢献:6.38%

ホビット決戦の行方

世界:9.56

日本:0.15

貢献:1.57%

007 スペクター

世界:8.80

日本:0.24

貢献:2.72%

ここまで見ると世界興行10億ドル突破作品は日本で100億円とまではいかなくても70億円、少なくとも50億円は稼いで欲しいのが本音。というか映画自体にはそのポテンシャルはある筈だからお国柄とか宣伝とか運とかチケットアベレージが高くなる3D映画が馴染まなかったとか色々影響してるのかなと思う。ちなみに『ホビット』の関係者は1作目以降来日しなくなった。『ロード・オブ・ザ・リング』は大ヒットだったのに！