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緩く楽しめるけど前シリーズの魅力には大幅に劣る『メン・イン・ブラック インターナショナル』

メン・イン・ブラック : インターナショナル (吹替版)

メン・イン・ブラック インターナショナル』の感想。

 

本作は地球に生息するエイリアンを監視する秘密組織「MIB」のエージェントたちの活躍を描く人気SFアクションの4作目。ただし前シリーズまで主演を張っていたウィル・スミスは隣のスクリーンで上映されてるランプの魔人役に忙しく、トミー・リー・ジョーンズも缶コーヒーのCMで手一杯だからではないとは思うがギャラとか色々な理由から降板。

 

その為、前シリーズと同じ世界という設定で主演を『マイティ・ソー バトルロイヤル』でタッグを組んだクリス・ヘムズワーステッサ・トンプソンへとバトンタッチ。ただ本作は監督とプロデューサーが対立して撮影トラブルが続いたという報道もあり、ロッテントマトの批評家支持率は22%とシリーズ最低を記録。興行収入も製作費1.1億ドルに対して北米で7000万ドル前後が見込まれており国内での製作費回収は難しそうなくらいコケている。日本での興行収入も3作目の31.3億円の半分以下に終わりそうだ。

 

 

こんな残念な感じのシリーズ4作目だが、個人的には結構面白かった。お馴染みのテーマソングが流れればやっぱり気分は上がるし、コメディ要素もガジェットアクションも観ていて楽しめる。何より前シリーズの人気コンビの劣化版トレースではなく、新しいキャラクターコンビで勝負したのもプラス要素だ。全体として退屈な時間もなく、緩く楽しい時間が進む。

 

ただやはり前シリーズの魅力と比べれば本作は明らかに劣るし、「コレジャナイ感」が半端なかったのも事実。全シリーズはアナログ感が満載の画作りだったけど、本作はデジタルでクリアな画作り。だったら前シリーズとは打って変わってデジタル感を前面に打ち出す新シリーズの1作目にすればいいのに、そういう訳でもなく前シリーズのアナログ感も随所で匂わせるから中途半端な作品という感じがしてしまう。

 

でも嫌いにはなれないし、「コレはコレでいいじゃないか」と優しい目で観たくなる憎めない不思議な作品。続編があるなら間違いなく観に行くであろう。この手の緩いコメディ映画は常に作り続けて欲しいモノだ。

 

 

ただ上映開始時間の関係でウッカリ吹替版で観たらエンドクレジットの後に吉本坂46の主題歌とメンバーの写真付きで吹き替えキャスト紹介がズラズラと流れて地獄だった。シリーズお馴染みのオチも無く最後まで席を立たずに座っていたのにとんでもない仕打ちにあった気分だった。この手の演出は本当に勘弁して欲しい。