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ディズニー「『スパイダーマン』の権利、半分よこせ」でソニーと交渉決裂か MCU離脱の可能性

スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム (吹替版)

朝から『マトリックス4』の製作発表という「楽しみだけど地雷感ヤバイな…」という報道と「『スパイダーマンMCU離脱か」という頭を抱える報道の2つがあった。今回は後者の『スパイダーマン』の方をテーマに書く。

 

大前提として出版社のマーベルは経営が苦しい時に『スパイダーマン』の映画権をソニー・ピクチャーズに、『X-MEN』の映画権を20世紀FOXに売った過去がある。だから後にマーベルが立ち上げた映画スタジオのMCU映画に当初『スパイダーマン』と『X-MEN』のキャラクターは登場出来なかった訳だ。

 

 

スパイダーマン (吹替版)

アメイジング・スパイダーマン2 (字幕版)

ソニーサム・ライミ監督の『スパイダーマン』シリーズを大ヒットさせることに成功するが、シリーズ4作目は監督とソニーの交渉が決裂したことからシリーズの打ち切りが決定。そのためソニーはリブート版を製作することを決める。しかしリブート版の『アメイジングスパイダーマン』はMCUが1つ目の集大成映画として公開した『アベンジャーズ』が記録的な大ヒットをした同じ年の2012年に公開されるも興行的に伸び悩み、2014年に公開された続編の『アメイジングスパイダーマン2』に至っては製作費2億ドルに対して全米興行も2億ドルと国内での製作費回収がギリギリの状況まで追い込まれた。

 

スパイダーマン:ホームカミング (字幕版)

そこでスパイダーマンを『アベンジャーズ』に登場させたいMCUと「スパイダーマンブランド」を復活させたいソニーの思惑が一致して、『アメイジングスパイダーマン』シリーズは2作目で打ち切り、再びリブートすることを決定。2017年に公開された『スパイダーマン ホームカミング』は製作費1.75億ドルに対して、全米興行3.34億ドルの大ヒットを記録して「スパイダーマンブランド」を見事復活させた。

そして今年公開された続編の『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』はシリーズ初の世界興行10億ドルを突破してソニー・ピクチャーズ映画歴代1位の興行収入を収めることに成功した。

 

 

ここまでならディズニーとソニーが仲良く手を取り合って「めでたし、めでたし」という感じだったけど、今日の朝の報道によるとディズニーとソニーの交渉が決裂したことでスパイダーマンが再びMCUを離れる可能性が高いそうだ。

記事によると現在は「マーベルがスパイダーマン映画の興行収入の約5%を受け取る」という契約だが、ディズニーは「今後はスパイダーマン映画の製作費を半分負担するから、興行収入の半分をマーベルが受け取る」契約を希望したという。ソニーはディズニーが新たに持ちかけてきた契約を断固拒否。

ソニーは「どうして自社最大のフランチャイズ作品の権利をディズニーに半分もあげなくちゃいけないんだ!」という言い分で、ディズニーは「ソニーが散々低迷させた『スパイダーマン』のブランドを復活させたのは我々ディズニーが配給するMCU作品として公開したからだ。『ファー・フロム・ホーム』がソニー歴代1位のヒットを記録したのもディズニーの『アベンジャーズ エンドゲーム』が大ヒットした影響が大きいのは火を見るより明らかだ。そもそもMCUの大きなプロットを作っているのはこちら側だし、ソニーはそのおこぼれを頂戴しているに過ぎない。だからソニーは大人しくスパイダーマンの権利を半分、我々ディズニーに渡せばいいんだよ」みたいな言い分。

 

 

ソニーは「もうスパイダーマンの人気は復活したし、土台もシッカリとしてるからMCUとの提携がなくても大丈夫」という考えが強いらしく、『ヴェノム』とのクロスオーバーも出来るし「そろそろMCUとは縁を切って自由にやりたいな」という思いの方が強いのかもしれない。

 

ただし現在もまだ交渉中の段階でスパイダーマンMCU離脱が正式に決まったわけではないという。しばらくは「静観」が必要そうだ。

 

追記

ソニーは「対立は誤解」とするも、「出資や利益分配など資本面交渉」の対立と交渉の決裂を認めている。

 

追記2

MCU離脱の明言を避けているが、示唆とも取れるコメントを発表している。

 

ヴェノム (吹替版)

ヴェノム (吹替版)

 
ヴェノム (字幕版)

ヴェノム (字幕版)