2019年に地上波で放送された映画作品の視聴率についての解説エントリー。
- 2019年視聴率上位10作品
まずは上位10作品を紹介。
第1位 千と千尋の神隠し 17.9%
第1位は興行収入308.0億円で日本映画史上歴代最高のヒットを誇る宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』。9回目の放送にも関わらず、視聴率は17.9%とまだまだ元気。
第2位 美女と野獣 15.6%
第2位は実写版『アラジン』のタイアップ放送として地上波初放送された興行収入124.0億円のヒット作、実写版『美女と野獣』。2012年に地上波初放送された『アバター』の視聴率15 .1%を抜いた。
第3位 アラジン 15.1%
第3位も第2位に続いて実写版『アラジン』のタイアップとして放送されたアニメ版『アラジン』。1992年の映画ながら、視聴率15%以上を記録した。
第4位 天空の城ラピュタ 14.5%
第4位は宮崎駿監督の『天空の城ラピュタ』。17回目の放送にも関わらず、安定した数字をマーク。ただ「バルス祭り」は運営側が余計なことし始めて下火に…
第5位 相棒−劇場版4−首都クライシス人質は50万人!特命係最後の決断 13.1%
第5位はテレビ朝日のドル箱コンテンツ『相棒』の劇場版4作目。実はこの作品、1年前にも放送されて15.8%の高視聴率を記録している。
第6位 アナと雪の女王 12.9%
第6位は続編が大ヒット公開中の『アナと雪の女王』。フジテレビで地上波初放送されたときはエンディングを「みんなで歌おうバージョン」に差し替えたことで大炎上したが、今回は無難に本編ノーカット放送。地上波初放送時の視聴率は19.7%だった。ちなみに2019年に『アナ雪』は2回地上波放送されているが、お正月に放送したときは9.1%だった。
第7位 シンデレラ 12.6%
第7位は第2位・第3位に続いて実写版『アラジン』のタイアップで放送された実写版『シンデレラ』。地上波初放送時の12.0%を上回った。
第8位 崖の上のポニョ 12.5%
第8位は宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』。宮崎駿監督の中では「人気がない」という声を聞くことも多いが、5回目の放送でも安定の数字をマーク。
第9位 君の名は。 12.4%
第9位は興行収入250.3億円を記録した新海誠監督の『君の名は。』。新海誠監督最新作『天気の子』とのタイアップCMが連続して放送されたり、提供スポンサーが入れ替わったりとファンには嬉しい演出が施された。
第10位 万引き家族 12.3%
第10位は第71回カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得した是枝裕和監督の『万引き家族』。PG12作品だったが本編ノーカット放送された。そのためか、CMから本編に切り替わるタイミングで毎回レーティングがクレジットされていた。
- 実写邦画地上波初放送 一桁続き
トップ10ランク外の実写邦画の地上波初放送では『カメラを止めるな!』が11.9%・『劇場版コード・ブルー』が12.0%と2018年に大ヒットした話題作品を除けば、『ちはやふる 結び』6.3%・『ナミヤ雑貨店の奇蹟』7.8%・『旅猫リポートTV特別版』8.8%・『50回目のファーストキス』6.3%・『億男』6.0%・『関ヶ原』9.9%と厳しい数字が続いた。
- 実写洋画地上波初放送は惨敗
実写洋画の地上波初放送に関しては第2位の『美女と野獣』を除けば、『ターザン:REBORN』8.0%・『インフェルノ』9.1%・『マイ・インターン』6.3%・『スノーホワイト/氷の王国』6.4%・『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』6.4%・『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』6.9%・『ラ・ラ・ランド』7.5%・『ドクターストレンジ』7.9%・『キングコング:髑髏島の巨神』7.6%・『スパイダーマン:ホームカミング』7.4%・『僕のワンダフル・ライフ』7.4%・『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』7.0%・『IT/イットそれが見えたら、終わり。』9.7%・『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』8.3%と悲惨な数字が続いた。
- アニメは比較的安定
アニメの視聴率はモンキー・パンチ先生の追悼放送だった『ルパン三世 ルパンVS複製人間』が8.8%や細田守監督『未来のミライ』の地上波初放送が9.9%を筆頭に、『SING/シング』9.0%・『トイ・ストーリー3』5.0%・『ONE PIECE FILM GOLD』6.3%・『ライオン・キング』6.5%・『ペット』7.4%・『名探偵コナン天空の難破船』8.6%と振るわない作品も少なくなかったが、『風の谷のナウシカ』10.4%・『耳をすませば』11.4%・『風立ちぬ』10.1%・『名探偵コナン ゼロの執行人』11.6%・『サマーウォーズ』10.9%・『ルパン三世vs名探偵コナンTHEMOVIE』11.2%と比較的安定した数字を記録する作品も多かった。
- 『相棒』『HERO』は安定した視聴率
安定といえば、『相棒』はトップ10ランク外でも『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』が10.4%と二桁をキープ。木村拓哉主演の『HERO』も1作目が11.2%、2作目が11.6%と安定の二桁だった。
- ワースト
ワースト2位はラグビー・ワールドカップのビックウェーブに乗ろうとして盛大にコケた『インビクタス/負けざる者たち』の4.8%、ワーストはフジテレビで年末に放送された『ロサンゼルス決戦』の4.7%だった。
- 最後に…
段々感覚が麻痺してきて、視聴率9%は高い気がしてきた…