藤原竜也主演の大ヒットシリーズ最終回『カイジ ファイナルゲーム』が公開された。
『#カイジ ファイナルゲーム』 東京オリンピックが終わり、景気が悪化したことで『ブレードランナー』のような世界になった日本を舞台に、藤原竜也・福士蒼汰・吉田鋼太郎などが演技合戦 過剰演出の殴打を喰らい、とにかく勢いに押されて楽しめた 時には苦笑いしてしまうシーンも複数あったが…
『#カイジ ファイナルゲーム』感想 福本伸行先生のオリジナルギャンブルはスクリーン映えだけでなく、役者の演技合戦を最大限盛り上げるための舞台装置としての意図も強い気がする 特に「最後の審判」は藤原竜也と吉田鋼太郎の演技合戦を最高に盛り立ててた
『#カイジ ファイナルゲーム』 カイジが国家との戦いに挑むという展開に違和感を感じる人が少なくないみたいだけど、「景気悪化のせいで酷い目にあってる人を近くで見ていること」と「流されやすい性格 」を考えればそこまで違和感があるわけではない気がする 原作でも正義感強いし
自分の感想は上記のような感じ。正直「自分は何を観せられているんだろう…」と困惑したり、乾いた笑いが出たり、思わず苦笑いしてしまったシーンも複数あったが、それでも藤原竜也を筆頭にした役者陣の熱演と過剰演出の乱れ打ちによって「お祭り映画」として結構楽しめた。
ところで今回の『カイジ ファイナルゲーム』は前2作品と異なり、原作漫画をベースとしているのではなく原作者の福本伸行先生による完全オリジナルストーリーが展開される。本作のカイジの敵は日本政府、つまり国家だ。この映画の日本は東京オリンピック後に景気が悪化してビール1缶1000円にまで値上がりするレベルでインフレ状態になっている。そのため政府は「消費税30%」「年金40%カット」「生活保護なし」と弱者切り捨ての政策を推し進めることで日本の景気を回復しようと試みる。その事実を知ったカイジは、その政策を止めようと1000億円を稼ぐためのギャンブルに挑むことになる。
実写映画版のカイジが国家との壮絶な戦いを繰り広げている一方で、原作漫画のカイジは現在帝愛グループトップの息子から勝ち取った24億円を持って逃げ回るという話をやっている。カイジは24億円の現金を持ったままトラックで移動とかしているから警察の職質されるだけで、「圧倒的絶望感!今トラックを警察に確認されたら大量の現金!一発でアウト!カイジ… はやくも危機的状況!」みたいなナレーションが繰り広げられたりして結構面白いのだが、実写映画版の国家との戦いと比べるとスケール感が圧倒的に小さい。これはどっちがいいとか悪いとかの話ではなくて、同じカイジなのにやっていることのスケール感の差が面白いなと感じるのだ。
ちなみに実写映画版のカイジは沼攻略後も派遣社員として仕事をしてお金を稼いでいるが、原作漫画のカイジは沼攻略後も直ぐに無一文になって坂崎の家で居候しながら働きもせずに自堕落な日々を送るという悲しさ…
何より実写映画版のカイジの周りには吉高由里子や天海祐希、関水渚みいな美女が集まっているのに、原作漫画のカイジの周りにいる女は美心くらい…
実写映画版と原作漫画のカイジの圧倒的な差!
同じキャラでも随分と違う人生を歩んでいるようだ。
(C)福本伸行 講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会