ネタバレ注意
『パラサイト 半地下の家族』には「ジャージャー麺」が登場する。この「ジャージャー麺」という表現は日本語字幕版の訳で、この料理を韓国では「チャパグリ」というらしい。
「チャパグリ」とは「『チャパゲティ』と『ノグリ』というインスタントラーメンを一緒に混ぜて料理したもの」だという。2つのインスタントラーメンを組み合わせて作られた「チャパグリ」は「究極のジャンクフード」といった感じで、とても美味しそうだ。韓国では「庶民の味」という認識があるという。
ただ劇中で「チャパグリ」は上流階級の家に登場する。この描写について『朝日新聞デジタル』の『パラサイト』解説記事では以下のような説明がされている。
映画に出てきた肉は「チェックッサル」という高価な部位を使っていたので、庶民の味にそんないいお肉を使うんだ、って思いました。
つまり映画に登場する「チャパグリ」は2つの安いインスタントラーメンに高級な牛肉をぶち込んて食べ物ということになる。そういえば、あの上流階級の家にパラサイトした下流の家族は2組だった。「上」と「下」のモノがゴチャゴチャに混ざり合った「チャパグリ」はこの映画全体を象徴する食べ物なのでは…
などと考えたのだが、監督によると「第3の家族」は「半地下」ではなく「完地下」の人間。つまり主人公家族より下という設定らしいので、自分が深読みし過ぎただけなのかもしれない。