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『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『チェンソーマン』、ダークファンタジー連続ヒットは時代の影響か否か

呪術廻戦 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

『劇場版 呪術廻戦0』が初日観客動員数100万人突破も視野に入る大ヒットスタートで、コミックス累計発行部数も6000万部を超える大ヒットを記録しているという。昨年は『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』のメガヒットなどから『鬼滅の刃』一色という年だったが、今年は『呪術廻戦』がそのバトンを受け取った形となった。

 

 

  • ダークファンタジー連続ヒット

『週刊少年ジャンプ』では『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『チェンソーマン』とダークファンタジーが連続でヒット。一方でジャンプ編集長は「時代が影響しているとは思いません。明るいワンピースがいまだにトップを走っているわけですしね。」と時代との関係性を否定した。

進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)

約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

しかし日本の漫画界を振り返ると2010年代は『別冊少年マガジン』で連載された諫山創先生の『進撃の巨人』がヒット。このヒットを皮切りに『テラフォーマーズ』『東京喰種トーキョーグール』『亜人』など人が理不尽に殺される系の漫画やダークファンタジー漫画が続々と登場。『週刊少年ジャンプ』でもやや毛色は違うが、『約束のネバーランド』がテレビアニメ化、実写映画化されるなどヒット作品となった。そのため『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『チェンソーマン』もそうした流れの中で生まれてヒットした作品だったのではないかと思う。

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

チェンソーマン 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

またジャンプ編集長は「時代背景は関係ない」「明るいワンピースが未だヒット」と説明しているが、時代的にルフィのような「海賊王」という誰もが目指せる訳でない大きな目標を持って闘う主人公より、マイナスな状況にいる主人公が何気ない日常を取り戻すために必死にもがきながら闘う姿の方が、共感を得られる時代というのも何だかんだで関係しているとは思う。

 

 

  • ヒット漫画にはフォロワー?

ダンジョン飯 1巻 (HARTA COMIX)

中間管理録トネガワ(1) (コミックDAYSコミックス)

ただ時代というのは社会情勢の話だけでなく、「あの時、こういうのブームだったよね」みたいなのもある。それこそ主人公の母親が1話目で巨人に喰われる『進撃の巨人』のヒットの後は、ヒロインが1話目でテラフォーマーに殺される『テラフォーマーズ』がヒットして、他にも上述したダークファンタジーが続いた。また『ダンジョン飯』がヒットすれば『ゴールデンカムイ』『空挺ドラゴンズ』と「飯テロ漫画」が流行し、『中間管理職トネガワ』がヒットすれば『1日外出録ハンチョウ』『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』『野原ひろし昼メシの流儀』『犯人の犯沢さん』など「人気漫画のキャラクターを敢えてネタ的に扱うスピンオフ漫画」が続々登場。出版業界も読者も「流行ったもの」には飛び付いていくという話なのかもしれないが、『週刊少年ジャンプ』も『ONE PIECE』『NARUTO』『BLEACH』『トリコ』が看板を張っていた時代と違って、今は(とはいってもここで紹介した漫画の大半は連載終了済みだが…)ダークファンタジーが流行る時代ということなのだろう。

 

 

  • 最後に…

個人的に2010年代のダークファンタジー漫画では何だかんだで『進撃の巨人』への思い入れが強い。次点で『チェンソーマン』。勿論、『鬼滅の刃』も好きである。

 

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