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コロナ禍3年目の春休みに国民的アニメが帰ってきた!『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021』公開記念「興行収入」レポート

小説 映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021 (小学館ジュニア文庫 ふ 2-10)

「春はドラえもん!」

コロナ禍も3年目に突入し、ついに『映画ドラえもん』が春休みに帰ってきた。

 

  • 興行年々伸ばし、『のび太の宝島』は50億円超え

映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館

映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生

『映画ドラえもん』シリーズは2006年公開映画からの2期目声優以降、良いときは35億円前後、悪い時は25億円前後くらいの興行収入の時期が暫く続いた。しかし2013年公開の映画版の中では珍しいのび太よりドラえもんに焦点が当たる異色作『のび太のひみつ道具博物館』で最終興行39.8億円を記録して、これまでシリーズが到達したことのない40億円に肉薄。更に2015年公開のシリーズ通算35作目、2期目10作目記念作品『のび太の宇宙英雄記』で最終興行39.3億円と再び40億円に肉薄。そして2016年公開『新・のび太の日本誕生』で最終興行41.2億円を記録して、シリーズ初の40億円を突破。翌年2017年公開の『のび太の南極カチコチ大冒険』も最終興行44.3億円と2年連続40億円突破かつシリーズ最高興行を記録した。

映画ドラえもん のび太の宝島

映画ドラえもん のび太の月面探査記 DVD通常版(特典なし)

そして2018年、『電車男』『モテキ』『悪人』『寄生獣』『バケモノの子』『君の名は。』をプロデュースするだけでなく、『世界から猫が消えたなら』『億男』といった小説を出版し、尚且つ自身の所属会社で映画化してしまうという、フィクションの人物と錯覚してしまいそうなほど凄腕な東宝の人気プロデューサー・川村元気氏が脚本を執筆した『のび太の宝島』が最終興行53.7億円とシリーズ初の50億円を突破。また翌年2019年公開の『のび太の月面探査記』も最終興行50.2億円と2年連続50億円突破かつ4年連続シリーズ最高興行突破と『名探偵コナン』シリーズ同様にイケイケな状況にあった。

 

 

  • 力入れた『のび太の新恐竜』はコロナ禍で…

映画ドラえもん のび太の新恐竜 DVD通常版(特典なし)

そして2年連続興行収入50億円を突破した次の作品は「ドラえもん生誕50周年記念」と「映画ドラえもん40作目記念」と「記念」が重なったことからか、「テーマは原点となる『恐竜』」「シリーズ最高興行を記録した『のび太の宝島』の脚本を務めた東宝の売れっ子プロデューサー・川村元気が再登板」「ゲスト声優にキムタクキャスティング」と「確実に新記録を更新します!」という気合が全面に出た『のび太の新恐竜』だった。しかし本作は当初公開を予定していた2020年3月を前に、日本でも新型コロナウイルスの感染拡大が懸念され、公開延期を発表。その後、1回目の緊急事態宣言を挟んだ同年8月に封切るも、まだ親が子供を連れて映画館に行きたいと思える時期でなかったのか、それとも例年との公開時期のズレが混乱を生んだのか、最終興行は33.5億円と前作を大きく下回る結果に… 関係者も力を入れていただけに悔しい結果だったのではないかと思う。余談だが、同年8月から11月に公開延期となった山崎貴監督の3DCGアニメ映画『STAND BY ME ドラえもん2』も前作83.8億円から27.8億円まで興行を大きく落とした。

 

 

  • 2019年以来、3年ぶりの春休み公開

今となっては当たり前となってしまったコロナ禍によって興行的ダメージを負った『のび太の新恐竜』に続く最新作『のび太の宇宙小戦争2021』はタイトルからも分かる通り、当初は『のび太の新恐竜』公開の翌年である2021年3月公開予定だった。しかし、コロナ感染者数が再上昇していたことから発出された2回目の緊急事態宣言の延長等を受けて、2年連続の公開延期を発表。『のび太の恐竜2006』以来15年ぶり2度目の西暦入りタイトルにも関わらず、タイトルの年と公開年が1年ズレるという延期の末に2021年に開催した「東京オリンピック2020」的な感じになってしまった。その一方で1年の公開延期によってロシアのウクライナ侵攻と映画の内容が重なった、今観るべき映画になった、という声もある。そんな本作のオープニング興行収入は週末2日間で3.94億円、初日含めた3日間で4.4億円という結果。これは最終興行33.5億円だった『のび太の新恐竜』のオープニング週末2日間で4.13億円を記録した結果を下回る。コロナ禍前最後の作品で最終興行50.2億円の『のび太の月面探査記』のオープニング週末2日間は6.96億円だった。本作も30億円前後は稼ぐだろうが、コロナ禍前のイケイケの水準にまでは戻れなかったようだ。

 

国内映画ランキング(2020年8月8日~2020年8月9日) - 映画.com

国内映画ランキング(2019年3月2日~2019年3月3日) - 映画.com

 

 

  • 最後に…

3月初週に『映画ドラえもん』が公開される日常が戻ってきたことを嬉しく思う。一度失った当たり前。二度と失いたくないものだ。

 

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