【戸田奈津子】トム・クルーズ主演『トップガン マーヴェリック』ネタバレ感想、"It’s time to let go"の字幕

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英語は苦手だ。というか、リスニングに関しては殆ど分からない。そのためアメリカの映画は日本語字幕か日本語吹替に頼るしかない。多分、そんな日本人は多い。

 

トム・クルーズ主演の『トップガン マーヴェリック』はマーヴェリックが事故で亡くなったグースの息子・ルースターとの関係に悩む物語だ。物語中盤でマーヴェリックはかつての同期・アイスマンにそのことを相談すると、彼はモニターに"It’s time to let go"と打ち込む。これが日本語字幕版では「過去は水に流せ」と訳されている。マーヴェリックの「ルースターは自分を許してくれてると思ったのに…」という悩みに対して「過去は水に流せ」、つまり「もう気にすることはない」と励ましているのだ。ただマーヴェリックは納得できず「もしあの子が作戦に出たら死ぬ」と更なる悩みを打ち明ける。すると再び画面には"It’s time to let go"の文字が表示されているモニターが映る。ここでも1回目同様に「過去は水に流せ」と日本語字幕が表示されるが、この役通りに両者のやり取りを受け取るなら、アイスマンは悩むマーヴェリックに「もう気にすることはない」と言葉を重ねているように見える。

 

 

ただ"It’s time to let go"をGoogle翻訳にかけると「手放す時が来ました」と訳される。この言葉が1回目に画面に映される際のマーヴェリックの悩みは「ルースターは自分を許してくれてると思ったのに…」だったから「手放す時が来た」は「もうその悩み(グースの死とその息子との関係)は手放す時だ」、つまりは「過去は水に流せ」と同じニュアンスになる。しかし2回目に画面に映される際のマーヴェリックの悩みは「もしあの子が作戦に出たら死ぬ」だったので「手放す時が来た」は1回目同様に「過去は水に流せ」と同じニュアンスの「もうその悩みは手放す時だ」と同時にもう大人であるルースターのことを心配しすぎだという意味の「子離れする時だ」というニュアンスもあったのではないかと思う。

 

 

実際、同じ言葉なのに2回目の時は1回目とはまた別の意味が加わる演出はこの手の作品ではよくあることだ。更に本作はこのシーンの直後にペニーとベット内で「今夜はアメリアは友達と家に泊まってるの」「育て方変わった?」「今は自由にさせてるのよ」みたいな「親子関係」についてのやり取りやマーヴェリックによる「自分はルースターの父親代わりになれなかった」みたいな悔いが語られる。

 

 

これらの流れを踏まえると、"It’s time to let go"はダブルミーニングで日本語字幕の「過去は水に流せ」は「うん…」みたいな気もするが、冒頭にも記した通り自分は英語が苦手なのでトム・クルーズ指名の戸田奈津子先生の訳をベストだと信じるしかない。

 

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