『世にも奇妙な物語 '22夏の特別編』は全エピソード「バッドエンド」か「最後だけ感動話」か/『電話をしてるふり』の仏壇の写真の解釈

世にも奇妙な物語 dvd 1990-2021 春秋スペシャル 全シリーズ 19枚組

『世にも奇妙な物語 '22夏の特別編』が放送された。前回の放送では全エピソード「バッドエンド」だったことが話題になったが、今回は人によって認識が異なるようだ。

 

一つ目のエピソードは北山宏光さん主演の『オトドケモノ』。注文から2秒で品物を届けてくれる夢のような配達アプリの物語だが、ラストは主人公が配偶者の裏切りというにはあまりにも酷い復讐に遭い自らも配達員になる誰の目から見ても明らかなバッドエンド。

 

 

二つ目のエピソードは有田哲平さん主演の『何だかんだ銀座』。子供の頃に飼ってた「ニホンオオカネモチ」に大人になってから再開するコメディテイストの感動話かと思いきや、実は「ニホンオオカネモチ」は将来的にその子供を捕まえようと育ってていた膝カックン。可愛がっていたペットが実は立場は逆だったということが明かされるバッドエンドだ。

 

三つ目のエピソードは生田絵梨花さん主演の『メロディに乗せて』。脳内に流れる音楽の曲調に合わせた行動を取らないと死に至る病の女性の物語だが、医師から告げられていた「それを聴いたら最後、全てが終わる曲」は番組のメインテーマ。メチャクチャ笑える最高のメタ的バッドエンドだ。

 

 

そして問題なのが最終エピソードである山本美月さん主演の『電話をしてるふり』。11歳の頃に亡くなった父親と結婚前夜に電話で繋がる感動話だったがカットが切り替わると、仏壇にはお父さんの遺影と主人公の花嫁写真が並べられていた。このカットで物語は終わるが、このラストを「お父さんが大好きな娘が自分の花嫁写真を仏壇に飾った感動話」と捉えるか「仏壇の主人公の写真は遺影で、彼女は結婚後すぐに亡くなったホラー」と捉えるかで「ハッピーエンド」か「バッドエンド」が印象が異なるようになっている。個人的には感動的な音楽がかかる温かい映像からスズメがチュンチュン鳴いている演出に切り替わる落とし方から「バッドエンド」と認識したが、本エピソード直後にタモリさんは「如何でしたか?あなたにはどんな世界が見えたでしょうか?もしかするとあなたが今夜見たものは他の人が見たものとは全く異なる物語だったかもしれません」と述べていることから、「意図的に視聴者の解釈が割れる演出になっている」というのがオチだったのだろう。現に今回のオープニングが映画を観終えたカップルの彼女が「感動して涙がポロポロ出た」と述べたのに対して彼氏は「どう観てもホラーだっただろ」と見解が割れる描写があり、その後タモリさんが「果たして我々は同じ世界を見ているのでしょうか?」と問いかけ、右回りにも左回りにも見えるシルエットを提示していたことが「人によって見方が変わるオチ」であったことを裏付けている。

 

 

そのため『世にも奇妙な物語 '22夏の特別編』が全エピソード『バッドエンド』だったか、それとも「最後だけは感動話」だったのかは人によって変わるのだろう。

 

  • 関連記事