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【スタジオジブリ】宮崎駿監督『となりのトトロ』でメイだけでなく小学6年生のサツキにもトトロが見えた理由

となりのトトロ [DVD]

『金曜ロードショー』の定番である宮崎駿監督の『となりのトトロ』のトトロは子供にしか見えない設定らしい。初めて本作を観た時はメイが父親とサツキにトトロを見せようとするも失敗したのは父親という「大人」がいたからだと認識した。だからその後父親が居ない時にサツキはトトロに出会えたというロジックだ。

 

  • サツキはトトロが見えるにしては年齢が高い?

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しかし劇中の描写的にここでの「子供」とは「成人していない」という意味ではなく「小学校に入学するよりも前」くらい幼い存在を指すのだろう。現に小学生の間でトトロの存在が広く知られているような感じはない。そうなると小学6年生のサツキはトトロが見えるにしては少し大きくなりすぎているような気がする。

 

 

  • 母親の代わりに張り切るサツキ

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ただ本作のサツキはお母さんが病気で入院したことで見知らぬ土地に引っ越してきた設定で、お母さんがいない代わりに「自分が頑張らなきゃ!」と朝早く起きて父親含めて3人分のお弁当を用意するなど「周囲の同学年より一時的にでも大人にならなくてはならなかった」というポジション。当然無理も出てくる。

 

 

  • サツキがトトロと出会った雨の日の夜

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サツキがトトロと初対面するのは雨が降る夜に眠ってしまったメイを背中に父親の帰りを待つ場面だ。ここまで本来の年齢以上に大人にならなければならないと張り切っていたサツキにとっては、この場面は精神的にかなり寂しく、これまでの反動で年齢以上に気持ちが子供に戻っていたのではないか、と想像する。そう考えるとトトロが見えるにしては年齢が高いサツキにもトトロが見えた理由も筋が通っているような気がする。

 

 

  • 最後に…

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振り返ればメイに初めてトトロが見えた時も大好きなお母さんは入院して会えず、お姉ちゃんは新しい友達を作って学校に行き、お父さんは論文執筆に忙しくて遊び相手になってくれない、という寂しい状況だった。もしかしたらトトロは寂しさを感じている子供の前に現れるのかもしれない。エンディングではお母さんも無事退院してサツキもメイも楽しそうにしてた。成長した彼女らがトトロを見ることはもうないのだろう。

 

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