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『容疑者Xの献身』『真夏の方程式』『沈黙のパレード』、福山雅治『ガリレオ』シリーズ「ドラマ視聴率」&「映画興行収入」レポート

映画チラシ『ガリレオ 沈黙のパレード』5枚セット+おまけ最新映画チラシ3枚 

福山雅治主演『ガリレオ』シリーズを「ドラマ視聴率」と「映画興行収入」を軸に振り返り。

 

  • ドラマ第1シーズンと『容疑者Xの献身』

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本シリーズは東野圭吾の推理小説が原作の映像作品。シリーズのスタートはフジテレビ系列「月9ドラマ」枠で2007年10〜12月クールに放送された。ドラマ版は原作とは異なり月9枠故にヒロインが必要という理由から福山雅治演じる天才物理学者・湯川の相棒役が北村一輝演じる草薙から柴咲コウ演じる内海に変更されている。この点について不満を感じる原作ファンも少なからずいたようだが、内海は東野先生本人が作ったキャラかつ後に原作にも登場したことで、今では受け入れている人が殆ど、どころか最早原作にとっても重要なキャラクターとして認識してる人が殆どの印象を受ける。テレビドラマとしては「あり得ない」「実に面白い」などの湯川のセリフやメインテーマに合わせて湯川が数式を書き殴って思考を整理するシーンが話題となり、平均視聴率21.9%の高視聴率を獲得した。

容疑者Xの献身

そして翌年の2008年、『ガリレオ』シリーズ初の劇場版『容疑者Xの献身』を公開。本作は原作からシリーズ初の長編で「いつもの超常現象としか思えない不可解な事件を科学の力で解決していく」という物語ではなく「人間ドラマ」に軸が置かれている異色作という扱いだった。そのため映画版もドラマ版では見せ場だった「湯川が数式を書き殴るシーン」などテレビ的演出は基本排除され、ドラマ版とは異なる落ち着いたトーンの演出の作品となった。そしてその演出の違いが「いつもの『ガリレオ』とは違う名作感」を作品に纏わせることになり、4週連続動員ランキング1位、10週連続動員ランキングトップ10入りのロングランで興行収入49.2億円の大ヒットを記録した。基本「スケールアップ」か「そのままやるか」の2択だったテレビドラマの劇場版に新たな可能性を提示した作品だったようにも思う。

 

 

  • ドラマ第2シーズンと『真夏の方程式』 

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ドラマ・劇場版共に高評価を得た『ガリレオ』シリーズは5年後の2013年にドラマの第2シーズンと劇場版2作目を同時製作を発表。しかし相棒役が柴咲コウ演じる内海から吉高由里子演じる岸谷美砂に変更されたことで放送前から批判が集中。特に5話目以降視聴率が20%を割ると吉高由里子を戦犯扱いする空気は膨張した。これは放送当時、スマホ普及率の上昇によりネットニュースが多くの目に触れるようになり、視聴率や相棒交代をネタに作品に批判的なトーンの記事が大量配信されていた時代背景も影響していたように思う。平均視聴率は19.9%と20%を0.1ポイント下回ったが、前述したスマホの普及によりテレビ全体の視聴率が下り傾向に陥り始めた時期であることを踏まえれば十分な数字だった。

真夏の方程式

そしてドラマの第2シーズン放送直後に公開された劇場版2作目『真夏の方程式』も最終興行33.1億円と2013年度公開実写邦画No.1ヒットを記録する一方で前作ほどは伸びなかった。また本作は『容疑者Xの献身』に比べてストーリーもトリックも地味なため、ライト層からの評判も前作ほどには至らなかった。一方で「オープニングの海中シーン」や「ペットボトルロケット」など映像面では前作から大幅な向上が見られたことから映画ファンの中では前作より本作の方を推す声も少なくない。またドラマ版では視聴率ダウンの戦犯扱いされた吉高由里子も劇場版では落ち着いたトーンの演技に徹しており、「ドラマ版でキャンキャン五月蝿いキャラだったのはテレビ用の演出だったんだな」と彼女の評価を上昇修正する声もあった。色々と言われがちなシーズンだったが、ちゃんと作品を観ている人たちからは評価されているシーズンだったように思う。

 

 

  • 『沈黙のパレード』と『禁断の魔術』

沈黙のパレード (文春文庫 ひ 13-13)

『真夏の方程式』から9年後の2022年、『ガリレオ』シリーズは劇場版『沈黙のパレード』とスペシャルドラマ『禁断の魔術』で復活。劇場版の方は『容疑者Xの献身』以来14年ぶりに柴咲コウ演じる内海刑事が登場し、これまでの映画シリーズと比べると湯川が「実に面白い」と発したり、劇中でテーマ曲が流れるなどテレビドラマ版のテイストも活かし、これまで脇役同然の扱いだった草薙と湯川の友情に焦点が当たった「集大成」的な作品。興行収入は初週末4.07億円、金曜初日と月曜祝日を合わせたオープニング4日間で6.96億円と最終興行33.1億円を記録した土曜公開の『真夏の方程式』の初週末4.64億円と比較して遜色ない出足。夏休み興行を狙った大作控える6月末公開の前作に対して本作は閑散期の9月中旬公開だということもあって最終的に前作超えも十分狙えるスタートとなった。

禁断の魔術 (文春文庫)

映画公開翌日に『土曜プレミアム』で放送されたスペシャルドラマ『禁断の魔術』も新たな湯川のパートナーとして登場した新木優子演じる新人刑事に対して一部から不満は出た(原作では内海が重要な役回り)が、一桁が当たり前になった現在において10.3%と二桁を記録。根強い人気を見せた。

 

元編集長の映画便り on Twitter: "概算数字です。『沈黙のパレード』は土日の動員28万1000人&興収4億700万円。初日含む4日間で動員49万3000人&興収6億9600万円となっています" / Twitter

国内映画ランキング(2013年6月29日~2013年6月30日) - 映画.com

福山雅治「ガリレオ 禁断の魔術」10・3% 湯川学のもとに刑事・草薙俊平と牧村朋佳が訪れ… - ドラマ : 日刊スポーツ

 

 

  • 最後に…

これからも新作が定期的に公開されることを期待する。

 

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