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【要石の正体は?】新海誠監督最新作『すずめの戸締まり』の「ダイジンかわいそう」問題

映画チラシ『すずめの戸締まり』別バージョン+おまけ最新映画チラシ1枚

ネタバレ注意

新海誠監督最新作『すずめの戸締まり』に対して複数ある「?」な部分の一つである「ダイジン」の話。

 

本作は日本の東と西に「要石」が刺されていて、災害を封じ込めているという設定。しかし本作では物語の開始早々「要石」の封印が解かれる。西の「要石」は「ダイジン」と呼ばれる可愛い猫。お腹ぺこぺこの状態で鈴芽の前に現れて、食べ物を与えてくれたことで彼女に懐く。一方で草太に対しては「お前は邪魔」と鈴芽が子供時代に母親に作って貰った椅子と融合させ、そこから彼女の日本を縦断する旅が始まる。

 

 

本作の中盤で鈴芽は「関東大震災」を食い止めるために、椅子になった草太を「要石」としてミミズに刺せるかどうかが問われる。鈴芽は震災を起こさないために、草太のことを「要石」として刺したが、その後自身が「要石」となることを決め、彼の救出に向かう。「災害を止めるためには依代が必要」という展開は新海誠監督の前作『天気の子』の終盤を連想させるが、「天気なんて狂ったままでいいんだ!」と叫びヒロインを救って東京を雨に沈めた前作に対して、本作では結局「ダイジン」が再び「要石」として戻る、というのは前作のラストを高く評価してればしてるほど拍子抜けにも感じる。

 

 

そもそも「ダイジン」とは何者だったのか?二子玉川でのティーチインレポで新海誠監督は「要石」の正体に明確な設定はない、としながらも「ダイジン」は元は人間、それも子供の閉じ師だった可能性を示したという。仮に「ダイジン」が「子供」なら東京上空での「人がいっぱい死ぬね」という無邪気さにも納得感がある。また草太が椅子と融合されたことからは「ダイジンがかつて猫と融合された可能性」と「閉じ師には人間を別の生物や物体と融合させる能力がある可能性=ダイジンが閉じ師の可能性」が考えられる。

 

 

ただそうなると、数十年前に「要石」として封印された子供がようやく外の世界に解放されるも、好きになった鈴芽のために再び犠牲になるという展開は、ちょっと「うーん…」という感じがしなくもない。

 

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