【スラムダンク】「桜木花道の声がジャイアン！？」、大炎上の『THE FIRST SLAM DUNK』と『うる星やつら』の声優交代の差

『THE FIRST SLAM DUNK』の声優交代が大炎上した。

26年前のコンテンツ、声優交代への理解

『スラムダンク』のテレビアニメが放送されていたのは1993年から1996年と26年前と高校バスケ部の活躍を描く新作アニメが制作される場合、声優交代が起きてもおかしくないくらいの時間は経過した作品。もちろん大人気コンテンツであった以上「前の方が良かった」という声は避けれないし、それを持って「新しい声は受け付けない」「だから観ない」と言う人が一定数出てくるのも致し方ない。それでも26年前に一度終わったコンテンツかつ高校生たちの活躍を描く物語なら、声優交代に対して仮にネガティブであれ一定の理解を示す人が大半だ。

声優交代発表がムビチケ発売後の公開1ヶ月前

実際、本作の声優交代に対しても「今更高校生役を演じるのは声優の方も大変だろう」という理解を示す声は少なくない。しかし『スラムダンク』はこの手の半世紀以上前に一度幕を閉じたコンテンツの新作としても異例な程大炎上した。その背景には声優交代の発表が公開の1ヶ月前まで伏せられてことにあった。当然、熱心なファンはムビチケを購入している訳だから、その後に声優交代を発表されると「そういうことは先に言っといてくれよ」という気持ちにはなるし、何なら配給側が「事前に声優交代を発表するとテレビアニメファンが離れるかもしれないから、声優交代の発表はチケットをある程度売ってから解禁しよう」という目論見があったのではないか、などという疑いすら浮上する嫌な空気となった。

『うる星やつら』新作アニメは…

『うる星やつら』あたる父母、ラム父母のキャスト解禁

→古川登志夫「自分が二代目を演じた時たいへんなバッシングがあった経験から、全面的にバックアップしたいという気持ち」「二代目を演じられる声優さん達には、熱いご声援を」

声優交代、初代が二代目の両親役で応援https://t.co/0tJSPkGE0a
— ゴミ雑草 (@mjwr9620) 2022年11月5日

一方で声優交代に対して大きな炎上もなく基本的に受け入れられているのが今年の10月から放送が開始した『うる星やつら』の新作アニメ。『うる星やつら』は36年ぶりのテレビアニメ放送と『スラムダンク』より更に10年も先輩な訳だが、声優交代に関しての発表は2022年元日と制作発表と同時に発表。当然ここでも「前の方が良かった」と嘆く人は出てくるが、それでも制作側の態度がフェアなため『スラムダンク』のような騙し討ちをされた感はなく、受け入れやすさがあった。更に放送直前には旧キャストがかつて演じた役の親役で出演することを発表。旧作ファンにとっては嬉しいサプライズとなった。その上、初代あたる役の古川登志夫さんは自身の二代目を演じた際にバッシングされた過去を明かしながら、二代目への全面的なバックアップを表明。新作アニメが温かく迎えられる空気が出来た。

最後に…

『THE FIRST SLAM DUNK』はかつてのファンをターゲットにしてるのか、若い世代も取り入れたいのか、イマイチターゲットにしている層が分かりにくい作品になっている。『うる星やつら』同様にかつてのファンはもちろん、若い世代にも楽しんで貰いたい、という作品だったのならばやはり早い段階で声優交代を発表して既成事実化し、新たな声をガンガン流すことでオーディエンスの耳を慣れさせるプロモーションの方が有効だったのではないか、と思った。最後に「『スラムダンク』のアニメをリアルタイムで楽しんでた世代にとって、ジャイアンの馴染みある声って木村昴じゃなくね？」

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