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不参加の庵野秀明監督『シン・仮面ライダー』で評価が上昇した『進撃の巨人』『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』の樋口真嗣監督

映画チラシ『シン・仮面ライダー』5枚+おまけ最新映画チラシ3枚  

庵野秀明監督『シン・仮面ライダー』の公開で『シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース』で初不参加の樋口真嗣監督の評価が上がっている。

 

  • 『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN DVD 通常版

思い返せば近年の樋口真嗣監督は作品の戦犯扱いされるケースも少なくなかった。例えば映画評論家の町山智浩さんが脚本を担当した2015年公開の実写映画版『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の評価は散々だったが、公開当時一部では「町山さんの脚本は良かったのに樋口さんの読み取る力や演出力がなくてダメにしてしまった」というニュアンスの批判があった。本作の評価は次第に「そもそも町山さんの脚本もダメだったのではないか」から「というか、町山さんは原作通りの脚本を書いたのに原作者の諫山創先生が『原作と全く違う話にして欲しい』と却下したらしい」という話にスライドしていき、現段階では「原作者が一番ヤバくて町山さんは被害者だった」という方向に着地した感はあるが、公開当時は町山さんの初脚本作品を庇いたい関係者も多かったのか、「樋口さんは人間ドラマが撮れないから駄作になった」という風潮が強かった。

 

 

  • 『シン・ゴジラ』

シン・ゴジラ

『進撃の巨人』の翌年の2016年は『シン・ゴジラ』が公開されて高評価を収めた。ただ本作は予告編からテレビスポットなどの宣伝では樋口真嗣監督ではなく庵野秀明総監督の方が前面に押し出され、作風的にも庵野秀明総監督の演出を高く評価する声が大半だった。そして、その後「当初現場の演出を予定していなかった庵野秀明総監督が樋口真嗣監督の演出に納得できずに現場の指揮権を奪った」「そのため樋口真嗣監督は庵野秀明総監督の横でサポート役に回った」という情報が明らかになったため、「そのまま樋口さんが単独演出だったら、ダメだったかもね」みたいな話しになっていき、本作が樋口真嗣監督の評価をストレートに上げるものには繋がらなかった印象を受けた。

 

 

  • 『シン・ウルトラマン』

シン・ウルトラマン

そして昨年、2022年公開の『シン・ウルトラマン』では『シン・ゴジラ』『シン・エヴァ』程のクオリティに達していなかったことから「本作の監督は庵野秀明ではなく樋口真嗣」「『シン・ゴジラ』も樋口真嗣監督があのまま単独で演出をやっていたらこれくらいの作品だったのかも」と散々な言われよう。しかも公開と同じタイミングで発売されたデザインワークス内で庵野秀明監督が樋口真嗣監督が撮影してきた映像に不満を覚えていることをぶっちゃけるような発言もあり「庵野さんに現場の演出もやってもらいたかったな…」みたいな声も少なくなかった。ただ評判の特に悪かった長澤まさみ演じる浅見が自身のお尻を叩いて気合を入れる仕草は庵野秀明監督の脚本段階からあったものだったこともあり、「これ樋口さんだけの問題じゃないんじゃ…」的な指摘もあった。

 

 

  • 最後に…

そんなこんなで評価の低い部分の敗因を押し付けられがちの印象もある樋口真嗣監督だったが、今回不参加作品の『シン・仮面ライダー』で「樋口さんが庵野さんを上手くコントロールしてエンタメ感を担保してたんじゃ…」と評価が上昇。今回は参加しなかったというだけの話ではあるんだろうが、いなくなって初めて分かるありがたみということなのか… ただ個人的には本作に対してそこまで庵野秀明監督が暴走しているという印象は受けなかった。

 

【追記】NHK放送のドキュメンタリー番組を見たら「ここに樋口さんが居てくれたら…」と樋口真嗣監督のありがたみを改めて感じてる自分がいた

 

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