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【老若認証システム】『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』ネタバレ感想、「ベルモットの行動理由」と「烏丸蓮耶とラムの関係性」

【映画パンフレット】劇場版 名探偵コナン 黒鉄(くろがね)の魚影(サブマリン) 監督 立川譲 出演 声高山みなみ

ネタバレ注意

『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』を観た。

 

  • 「黒の組織」絡みの映画の欠点

まず大前提として自分は世間に反して「黒の組織」が絡んでくるコナン映画にはあまり期待しないようにしている。何故なら物語の核心に迫るような大事なイベントは原作でやるため、映画ではいくら大ピンチに陥っても結局はプラスマイナスゼロ。しかも映画は原作とパラレルワールドではないのかもしれないが、今後の布石になることもない。そのため「大きなイベント」が起きれば起きるほど「茶番」感が増すという構造に陥っている。だから今回の「パシフィック・ブイの老若認証システムでシェリーと灰原哀が同一人物だと組織にバレた!?」みたいなワクワクするような展開にも「でもどうせ、原作には何の影響も与えないようなオチが付くんでしょ」と冷めた考えを持ってしまう。そして案の定の展開。今回は灰原哀がシェリーと同一人物濃厚として黒の組織の捉えられた挙句、ウォッカと対話までしてるので、仮に「同一人物ではない」と判断したとしても「逃したままにしておくなよ」と思ってしまう。しかも直美・アルジェントは解放後もエンジニアを続けるみたいなので、そこら辺の整合性とかどう考えているんだろう、「クソシステム」ということでジンはスルーなのだろうか、というか少なくともベルモットは老若認証システムの性能を正しく理解してるんだから彼女を生かしたままにしとくのダメなんじゃないか、多分気にしちゃいけないところなんだろうな、と色々と忖度してしまう。

 

 

  • ベルモットが灰原哀の味方をした理由

そんなこんなで「あまり深く考えずに楽しんだ方がいいな」という気持ちで鑑賞した今年のコナン映画だったが、脚本家が青山剛昌先生と相談して「黒の組織」の現状を匂わせている部分を深読みするのは楽しい作品になっていると思う。例えば「どうしてベルモットはシェリーこと灰原哀を助けたのか?」という点。これはライト層への分かりやすさ及び一本の映画としてまとまりを良くするために「灰原哀が変装したベルモットにフサエブランドの交換権を譲ってくれたから」という一応のオチはついている。でも原作やアニメを熱心に観ている人は別の可能性を想像させる。ベルツリー急行で工藤新一の母親・有希子はベルモットに「新ちゃん、言ってたわよ… 薬で幼児化してる事を隠す理由があなたに何かあるんじゃないかってね…」と迫っていた。またFBIのジョディ先生はベルモットに「貴方… どうして… どうして年を取らないの?」と問いていた。そしてピスコは幼児化したシェリーを見て「素晴らしい!君の両親から開発中の薬のことはよく聞かされていたが、まさかここまで君が進めてたとは…」という趣旨の発言をしており、灰原も「毒なんて… 作ってるつもり… なかったもの」と「APTX4869」がただの「毒薬」ではないことを匂わせていた。ここら辺を総合するとベルモットも若返っていて、それをジンたちにバレたくない、だから「老若認証システム」は「クソシステムだ」と思わせなくてはならなかった、という可能性が考えられる。そう考えるとより直美・アルジェントを見逃してるのがアレだが…

 

 

  • 黒の組織の内部抗争

また気になったのはベルモットがおそらく黒の組織のボス・烏丸蓮耶から「〜をつぶせ」との指示メールを受けていたこと。「〜」の部分はベルモットの爪で隠れて見えなかったが、ここで注目したいのは組織のNo.2であるラムがボスの居所も、今の姿も認識していなかった点。烏丸蓮耶は40年前の時点で100歳を超えている設定なので普通に考えたら生きてない。でも「工藤新一は幼児化、要は若返っていること」を踏まえると、烏丸蓮耶も同様に若返っている、というか最早「不老不死」の領域に踏み込んでいる可能性もある。つまりここら辺の描写からは「パシフィック・ブイの老若認証システムを使ってボスの今の姿と居場所を特定したい組織のNo.2」と「パシフィック・ブイの老若認証システムを破壊することで自身を守りたい組織のトップ」のバチバチ具合が読み取れる。そのため烏丸蓮耶は「老若認証システムは開けてはならない玉手箱」という趣旨の報告をしてきたベルモットに対して「老若認証システムをつぶせ」という趣旨の指示メールを出していたのだと推測される。まー、そうなるとやっぱり直美・アルジェントを…

 

 

  • 最後に…

とか書いてて全然違ったら恥ずかしいよね!

 

 

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