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【興行収入】『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『ドラゴンボール』『すずめの戸締まり』『スラムダンク』、海外で日本のアニメ映画がヒット

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最近海外で「日本のアニメ映画が大ヒットしている!」的な話題をよく見る。

 

  • 『すずめ』『スラダン』、中国・韓国で大ヒット

韓国では4月中旬の段階で今年公開の映画の観客動員数の1位が新海誠監督『すずめの戸締まり』、2位が『THE FIRST SLAM DUNK』と日本のアニメ映画がトップ2を独占しているのだという。

また中国では『すずめの戸締まり』の興行収入が146億円突破と日本での公開終了間際の累計興行収入144億円を超える大ヒットを記録した。更に今月20日に公開を控える『THE FIRST SLAM DUNK』も事前のチケット販売額的に大ヒット確実だという。

アメリカでは韓国・中国程のヒットには至っていないみたいだが、それでもオープニング3日間で500万ドルを稼ぎ、週末ランキング初登場7位とトップ10に入った。

 

 

  • 新海誠監督「別のフェーズに入ったと実感」

新海誠監督はTwitterで国内の興行収入を中国が超えた件について「日本のアニメーションの世界興行が別のフェーズに入ったと実感」と投稿している。実際、昔からスタジオジブリの宮崎駿監督らの功績もあってか何となく「日本のアニメは世界から見ても凄い!」みたいなイメージはあるものの、映画の興行面での具体的成功例は「『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』がボックスオフィス初登場1位を記録!」とか「『STAND BY ME ドラえもん』が中国で100億円超えの大ヒット!」みたいな一部に限られ、ヒットの再現性を感じられず「世界興行を視野に入れたビジネスモデルを構築していく」的な話には現実味をあまり感じれなかった。

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現地時間日曜日午前中現在、3日間の売り上げは947万ドルと推定されており、公開3週目を迎えた「ブラック・アダム」の1,850万ドルに次いで2位デビュー

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ただ近年、というかコロナ禍以降は『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』『劇場版 呪術廻戦0』『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』『ONE PIECE FILM RED』がアメリカでそれぞれボックスオフィスのトップに食い込むヒットを記録。そこに『すずめの戸締まり』と『THE FIRST SLAM DUNK』のアジアでのヒットも加わり、この流れが続くのであれば、10年後、20年後は本当に日本のアニメが世界興行を視野に作品を制作できる時が来るのではないか、と期待が高まる。特にジャンプ作品が強いのが頼もしい。

 

 

  • 日本のアニメ映画、強みは「手描き」か

日本のアニメがアメリカでウケていることについてアメリカのアニメーション歴史家兼評論家のチャールズ・ソロモンさんは「米国のティーンエージャーや大学生が『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』などの日本アニメを熱心に見ているのは手描きの魅力に惹かれるから」「CGが主流の米でも、日本の手描きアニメ、または、手描きとCGを融合させたスタイルから学ぶところは大きい」との分析をしているそうだ。アメリカでも手描きとCGの融合といえば『スパイダーマン:スパイダーバース』みたいなヒット作品もあるが、実際ディズニーもピクサーもイルミネーションもドリームワークスのアニメも「ザ・CG」みたいなCGのアニメ映画(「シェーディング」というらしい)ばかりの印象がある。

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東映 【映画パンフレット】 THE FIRST SLAM DUNK 監督:井上雄彦 声の出演:仲村宗悟、笠間淳、神尾晋一郎、木村昴、三宅健太 スラムダンク

多くのライト層が他国の商品を手に取る時、それは自国で需要があるのに満足いく商品が手に入りにくい時なのではないか、と思う。その意味では日本の手描きまたは手描きとCGを融合させたスタイルの作品は世界からの「手描きアニメが観たい」という需要に合致しており、尚且つ世界視点でもスクリーンで見るに値するレベルのクオリティに達していたからではないか、と感じる。実際、新海誠監督の映像美も『THE FIRST SLAM DUNK』のスポーツ漫画の描写をアニメに置き換える表現は他では中々見れない唯一無二の表現だと思う。

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また『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』は「和風テイスト」なのも良いのかもしれない。ナショナリズムは好きではないが、他国のモノを触れる時はやはり「その国っぽさ」みたいのを存分に味わいたい、と思うのが人間の心理だと感じる。そういう意味では海外で『ドラクエ』がイマイチヒットしないのは「日本人からするとメチャクチャ日本っぽいコンテンツ」な一方で、海外の人が求める「日本っぽさ」とは「乖離」しているからなのかもしれない。

また昨年は週末動員ランキングの首位の大半が日本のアニメ映画がジャックしたことで「ガラパゴス(日本独自の進化によって海外で受け入れられない)」との揶揄もあったが、映画・音楽ジャーナリストの宇野維正さんも指摘しているように、それは最早ひと時代前の認識で、その揶揄を続けるのは「自分は今の世界での日本のアニメ映画の立ち位置を分かっていない」と無知を晒しているのに等しいのかもしれない。

 

 

  • 最後に…

日本のアニメ映画が海外で大躍進していはのはめでたい話だが、中国で『すずめの戸締まり』の配給をしている会社の代表曰く「これで一気に日本アニメブームがくるということは期待しすぎないほうがいいかも」とのこと。とは言っても今年は宮崎駿監督の最新作もあるし、『鬼滅の刃』は暫くシリーズ展開を続けるし、新海誠監督もまた3年もすれば新作を作るので、何だかんだ期待しちゃっている自分がいる。

 

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