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ドラマ『不適切にもほどがある!』の略称「ふてほど」が流行語大賞も「聞いたことない」、蓮舫は「はて?」も辻元は石破首相に…

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2024年の新語・流行語大賞が「ふてほど」だと発表された。

 

  • ふてほど、「聞いたことない」

「ふてほど」とは今年TBSテレビで放送された宮藤官九郎脚本のドラマ『不適切にもほどがある!』の略称。 演出の金子文紀さんが「新聞、雑誌、ネット記事などで『不適切にもほどがある』という言葉が使われ、うれしい半面、今年は不適切なことが多かったということかと、複雑な心境でもある」とコメントした通り、ドラマ放送以降ドラマのタイトルにかける形で「不適切にもほどがある」という言い回しが使われているのをよく目にした。その意味では個人的に今年の流行語対象に「不適切にもほどがある」という言葉が選ばれたのなら「昨年までの野球の用語も野球に興味がなければ『流行語大賞に選ばれて初めて聞いた』みたいな声は多かった」ことも踏まえて一応の納得感はあった。ただ略称の「ふてほど」となるとドラマファンの間ではそれなりに使われているのを目にした(「全話観てても知らなかった」との指摘もあるが、劇中ではテレビ局のドラマプロデューサーが 「宣伝部から『略して4文字だと助かる』と言われまして」「#でSNS上で検索しやすいように」とのセリフがあり、放送当時SNSでは「本作の略称『ふてほど』も4文字だ!」と盛り上がっていた)反面、その枠を超えて広く普及していたかと問われれば疑問が残る。実際、SNSでは「ふてほど」に対して「聞いたことがない」との指摘が続出し、主演の阿部サダヲですら「正直『ふてほど』って自分たちで言ったことない」とコメントする始末。中には「これがオールドメディアの限界」との揶揄もあったが、『不適切にもほどがある!』のプロデューサーはこのドラマのヒットの後にTBSテレビからNetflixに転職しているのが、また時代性を表しているような気もする。

 

 

  • やくみつる「親和性がある」

先行委員のやくみつるさんは「ふてほど」が大賞の理由について「 『新語・流行語大賞』各賞を受賞した言葉の中には、コンプライアンスで使えなくなっているものも結構ございます」 「そういったものをあえて、今度はギリギリのところを攻めて、もう1回世に問うてみたというドラマです」「そういった意味では逆説的に『新語・流行語大賞』を想起させてくれるような言葉と思いましたので、親和性があるんじゃないか」などとコメント。一応大賞に選んだだけのメッセージ的な根拠を持ち合わせているようだが、それでも「ふてほど」がドラマの枠を超えて「不適切にもほどがある!」の略称で広く認知されて使われていない以上「略称の方でなくて良かったのでは…」感は否めない。

 

 

  • ドラマのワードは汎用性が高い

また受賞会場では「ふてほど」について 「時代がいつであれ、不適切なことは不適切なのだと教えてくれる。10月に行われた衆議院選挙、自民党の選挙公約が『ルールを守る』。国権の最高機関で法律を制定するセンセイ方の公約がこれ。不適切にもほどがありませんか?」とも解説。要は自民党の裏金問題と絡めている訳だが、今年の流行語には「裏金問題」もノミネート。ただ「裏金問題」は「裏金問題」以上の広がりがない(「それ裏金か?」みたいな使い方も出来ないではないが…)一方で、ドラマのワードは今年のノミネートされた言葉に絞っても「裏金問題、不適切にもほどがある!」「裏金問題、もうええでしょう」「裏金問題、はて?」と汎用性が高い。近年は一昔前の「倍返しだ」「じぇじぇじぇ」と異なり、ドラマ発の流行した言葉というよりは『侍タイムスリッパー』のようにドラマや映画のタイトルそのものがノミネート、みたいなケースが多かったので、今年は『地面師たち』ではなく「もうええでしょう」、『虎に翼』ではなく「はて?」だったことを好意的に見てたが、最後の最後で「いや、そこは略称ではなくタイトルの方なのでは…」と思わされてしまったのが、何とも複雑な気持ちだ。

 

 

  • 最後に…

今回の流行語大賞に対して都知事選の期間中にSNSで「はて?」「すん」と『虎に翼』ワードを連発していた蓮舫さんは不満げな様子。

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一方で盟友の辻元清美さんは流行語大賞発表翌日の国会で石破首相に「企業・団体献金のことを質問された答弁で、むっとして答弁されていたように見えるんですね。国民も不信を抱いているんですよ!そしてそれを批判して、その答弁をむっとして答える。これこそ『ふてほど』、『不適切にもほどがある』んじゃないですか!」と質問。辻元さんの「政治家としてのしたたかさ」や「フットワークの軽さ」、党派性を超えて他者を自分のフィールドに取り込んでしまう「人たらし」と指摘される所以を見せつけられた気分だ。

ちなみに劇中で「(三原じゅん子が国会議員)なわけないじゃん!ウチらの憧れ、アバズレの祖先、山田麗子(『3年B組金八先生』で三原じゅん子が演じた生徒の役名)だよ。『顔はヤバいよ、ボディやんな』の山田麗子が、政治家?あり得ない!」とネタにされていた三原じゅん子さんが放送当時に本作についてSNSで触れた際には「ふてほど」の略称は使っていなかった。

 

 

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