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海外「『スピード』のパクリ?」、日本「コナンで見たヤツ」、樋口真嗣監督Netflix映画『新幹線大爆破』予告編への反応

草彅剛主演、樋口真嗣監督のNetflix映画『新幹線大爆破』の予告編が公開された。

 

  • 海外の反応は『スピード』のパクリ扱い

新幹線大爆破

スピード [DVD]

Netflixなので海外でも同じタイミングで字幕付きで予告編が公開。樋口真嗣監督といえば『シン・ゴジラ』や『シン・ウルトラマン』の監督なので、山崎貴監督『ゴジラ−1.0』の予告編が公開された時みたいに、海外の特撮ファンの熱い反応が見られるかと思いきや、「『スピード』の電車版」「本当のタイトルは『スピード3』」 「キアヌ・リーブスのカメオ出演は?」みたいな反応が多い。『スピード』は1994年に公開されたキアヌ・リーブス主演のアメリカ映画で「速度が50マイル毎時(約80km/h)以下になるとバスが爆発する」という内容。そのため『新幹線大爆破』の「新幹線に時速100キロ以下で爆発する爆弾が仕掛けられた」という予告編を見たら「『スピード』みたい!」と思うのも至極当然。ただ今回の『新幹線大爆破』は1975年に公開された高倉健主演、佐藤純彌監督の新幹線に走行速度80km/hを下回ると爆発する爆弾が仕掛けられたパニック映画『新幹線大爆破』のリメイクなので、元ネタの方は『スピード』の公開よりも20年近く前の作品。日本人としては「『スピード』のパクリ扱いされてるけど、こっちの方が先だから」と微妙な気持ちにもなる。

 

 

  • 佐藤純彌監督は「真似てくれて、ありがとう」

佐藤:本音を言いますと、「よくまああそこまで真似てくれて、ありがとう」という気持ちだったですね(笑)/まあ、ホントに裁判おこしたら、多分勝つと思いますけどね/だいたいやっぱり、あるヒントなりアイデアをさらに大きく膨らましたり別の形にするということは、あまり目くじらを立てるほどのことでもないと、僕は思っております

しんゆり映画祭ゲストトーク2002「新幹線大爆破」

とは言っても、佐藤純彌監督は『スピード』に関して「本音を言いますと、『よくまああそこまで真似てくれて、ありがとう』という気持ちだったですね(笑)」と特に怒ってはいない様子。寧ろ「あるヒントなりアイデアをさらに大きく膨らましたり別の形にするということは、あまり目くじらを立てるほどのことでもないと、僕は思っております」と擁護すらしている。実際、映画に限らず芸術やコンテンツにはそういう側面はあるし、日本も海外の作品を普通にパクったりしているので、こちらがやられた疑いのある時だけ騒ぐ訳にもいかず、お相子様みたいなところもあるのかもしれない。ただ回り回って、公開から50年経って日本でリメイクが作られた際に「『スピード』のパクリ」扱いされてしまうのは、やはり複雑ではある。

 

 

  • 日本では「コナンで見たヤツ」

劇場版 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼 [DVD]

一方で日本でもネタではなく「『スピード』のパクリじゃん」と誤解している人もいるようだが、それよりも目についたのは「コナンじゃん」という反応。

これは1997年公開の『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』の中盤に「東都鉄道の東都環状線に列車が時速60km未満で走行した場合か、日没までに取り除かなかった場合に爆発する爆弾が仕掛けられる」という展開が存在するからだろう。コナンの劇場版は毎年メガヒットを記録する大人気シリーズで、サブスクや地上波で目にする機会も多い。そのため今や元の『新幹線大爆破』や『スピード』より認知度は高いだろうから、こちらも至極当然の反応といえるだろう。

 

 

  • 最後に…

ブレット・トレイン (吹替版)

海外の反応で「『ブレット・トレイン』の続編じゃなくてガッカリ」みたいな反応が複数あって、「元の『新幹線大爆破』の続編を期待したのに、リメイクで落ち込む人もそれなりにいるのか!」と一瞬思ったが、よくよく考えたら、『新幹線大爆破』の英題ではなくブラッド・ピット主演の『ブレット・トレイン』のことを指していたのだろう。『ブレット・トレイン』の原作者の伊坂幸太郎はブラピの「続編はないの?」に対してホテルが舞台の『777』を執筆したので、続編待機勢はそちらに期待しよう。

 

  • 追記

予告編が公開されてから暫く時間が経ったので、海外でも「これは1975年の日本の映画のリメイク」であることが広まり始めた様子。その結果、逆に「1975年の日本の映画のリメイク?つまり『スピード』は…」と何かを察してしまったようなコメントもあった。

 

 

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