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コロナ禍の東京五輪モデル『名探偵コナン 緋色の弾丸』公開延期で「大阪万博案排除」、実現ならメタンガス爆発に神経尖らせ?

劇場版「名探偵コナン緋色の弾丸」 (通常盤) (BD) [Blu-ray]

関西・大阪万博に絡めた『劇場版名探偵コナン』に関する駄文。

 

  • リアルのイベントをモデルにしたコナン映画

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劇場版 名探偵コナン ハロウィンの花嫁

『劇場版名探偵コナン』シリーズはリアルタイムのイベントを反映させる傾向もあるシリーズ。例えば2014年公開の『異次元狙撃手』は2012年に完成したばかりの東京スカイツリーをモデルにした「東都ベルツリータワー」を舞台にした狙撃事件が描かれていたし、2022年公開の『ハロウィンの花嫁』も2010年代後半に社会現象化して軽トラック横転事件にまで発展した「渋谷ハロウィン」をモチーフにしていた。そんな中でも特にリアルタイムのイベントを反映させていたのは東京オリンピックをモデルにした4年に1度開かれる世界最大のスポーツの祭典「WSG -ワールド・スポーツ・ゲームス-」の東京開催を背景に事件が展開する2021年公開の『緋色の弾丸』だったように思う。

 

 

  • コロナ禍の延期、「大阪万博案」排除の理由

 劇場版「名探偵コナン」は1年半前に脚本を書き上げておかなければならないスケジュールで動いているんです。本作は劇中でオリンピックに類似した「WSG-ワールド・スポーツ・ゲームス-」というものが登場するのですが、1年半後の世界がどうなるかわからない、と痛感した出来事でした。これを機に現実とリンクしたイベントをコナンで使うのはやめようと肝に銘じました。これを戒めにして、『隻眼の残像』においても2025年公開だからといって大阪万博を扱うのはなしね、というところから始まっています(笑)。

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ただ『緋色の弾丸』は当初東京オリンピック開催と同じ2020年公開予定だったが、新型コロナウイルスのパンデミックによって1年公開延期された。本作の脚本家・櫻井武晴さんはコナン映画の脚本は1年半前に書き上げておかなければならないスケジュールのため、『緋色の弾丸』の公開延期を機に「1年半後の世界はどうなっているか分からないから、これを機に現実とリンクしたイベントをコナンで使うのはやめよう」との見解に至り、2025年公開の映画は「大阪万博はなし」という結論からスタートしたという。自分は『緋色の弾丸』を観た際に「今年が東京オリンピックなら2025年は大阪万博がモデルで平次と和葉がゲストかな」と予想していたが、コロナ禍によって大阪万博は企画のスタート時点から真っ先に排除される舞台設定になってしまっていたようだ。

 

以下『緋色の弾丸』のネタバレ注意

 

 

  • 時代の文脈によって加わった「皮肉」

ただ『緋色の弾丸』の場合はモデルとなった東京オリンピックの方もコロナ禍で同じく1年延期となり、結果的にはリアルなイベントと連動する形になっていた。また作品内容も建設費高騰を理由に白紙撤回されたザハ・ハディド案を連想させるデザインの競技場に東京オリンピック開幕と合わせて開業前倒しを求める声があるも、物理的に不可能と判断された中央リニア新幹線を連想させる「真空超伝導リニア」が突っ込むクライマックスからの東京オリンピック開閉会式の演出チームのメンバーだった椎名林檎を中心とするロックバンド『東京事変』が歌う主題歌『永遠の不在証明』が流れる構成は製作陣が込めたつもりもない要素までその時代の文脈によって「皮肉」になってしまった感じなど、個人的には面白くもあった。

 

 

  • 最後に…

とは言っても、それを面白く観て、そのままの認識でいられるのは東京オリンピックが当時の菅総理が繰り返していたように一応は「安心・安全」に終わり、最悪の事態が起きなかったからこそ。仮に今年のコナン映画の舞台が大阪万博をモデルにしたイベントの爆発を描いた事件だった場合、製作陣は現実の大阪万博のメタンガスによる爆発の報道にかなり神経を尖らせることになり、最悪の場合は公開中止みたいな展開もあったかもしれない。その意味では避けて正解だったのだろう。大阪万博が無事に終わることを祈る。

 

  • 追記

開幕後にこんな事件も…

 

 

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