ネタバレ注意
『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』が「吉原炎上篇」のテレビアニメ版で本編とは別枠でメタ的に愚痴られていた楽屋ネタへのアンサー映画となっていた話。
- テレビの4:3からシネマスコープへ
「吉原炎上篇」はテレビアニメ『銀魂』シーズン3の40〜47話にかけて放送されていたが、46話の冒頭では本編とは別枠で銀さんらによる「某ジャンプのバトルアニメの予算の半分くらいしかないのに、同じくらいのバトルやれって言われたって予算的に無理」的な愚痴が語られる。その際に銀さんは「結局4年目になっても、制作費お値段据え置きの現状価格で画面サイズ4:3のまんまだってさ」「世の中ハイビジョンだ、Blu-rayだって時代によ、今時16:9じゃねえアニメってどんだけだよ」と愚痴り、神楽は「ウチのブラウン管テレビにはちょうどいいネ」との合いの手を入れたりしていた。放送当時はアナログ放送からデジタル放送への移行期間で、16:9は新時代のテレビの画面サイズなのに対して4:3は時代に取り残されている側の残念なイメージだったのだろう。現に16:9が当たり前になった現在においては、テレビで4:3時代の映像が映ると横に黒幕などが表示されて画面が狭い。またスマホだとテレビより画面が横に広い分、黒幕の部分が大きくなり、より画面が小さく感じる。しかし『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』は『銀魂』の劇場版初のシネマスコープサイズ。この画面サイズはテレビの画面よりも横に広いのが特徴で、本作の本編冒頭でも提供テロップ風の画面で「こんなに画面サイズの幅が横に広がりました」という趣旨のことをアピールしていた。とは言っても、近年は「通常のシネスコサイズの横長画面の上下に画面のサイズを広げて、より大きな画面が楽しめるIMAX」が人気でテレビに対抗して横長になったはずの映画が、再び正方形に近い形に近づいたりしているのだが…
- 「吉原炎上篇」なのに炎上していない吉原
また「吉原炎上篇」が完結した47話のラストにはおまけコーナーとして銀さん扮する銀八先生が視聴者からの「吉原炎上篇って吉原のどの辺が炎上してたんでしょうか?」との質問を読み上げて、何も答えずに黙って「ボツ」に捨てる、とのシーンが描かれる。これは「吉原炎上篇を名乗っておきながら、全然炎上してないじゃないか!」というセルフツッコミな訳だが、『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』では原作にはない真選組と桂の新規エピソードを追加することで、クライマックスの「吉原炎上」を実現している。更にこれは『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』でも原作にない追加エピソードを描かれながらも活躍なく終わり、同作ラストのオマケで不満タラタラだった真選組の汚名返上にもなっている。ただ今回の追加エピソードによって晴太がお登勢のスナックで働くシーンなどがオミットされていることに不満を抱いている人もいるようだ。「折角の同窓会映画だから、みんな揃ったお祭りの方が楽しいよね」と割り切れるかどうかが、評価の分かれ道なのかもしれない。
- 最後に…
そんなこんなで製作側の意図は分からないが、『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』はテレビアニメ版「吉原炎上篇」の楽屋ネタへのアンサー映画みたいな形になっていた。
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