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青山剛昌「最終回のネーム、描いちゃってますよ」/毛利蘭声優の死を機に『名探偵コナン』完結議論、終わり見えにくい理由

名探偵コナン(108) (少年サンデーコミックス)

『名探偵コナン』で毛利蘭役の山崎和佳奈さんが亡くなったことで、SNSでは「コナンはそろそろ完結した方がいい」的な議論が起きた。

 

  • 青山剛昌、病気を機に最終回のネーム描く

青山 ここだけの話… もう最終回のネーム、描いちゃってますよ。/オレ1回ね、病気したんで。人はいつ死んじゃうか分かんないから、描いておこうと思って。

<出典:週刊少年サンデー2022年35号>

『名探偵コナン』は既に連載期間が30年を超えて、単行本が100巻以上出ている長寿漫画。以前から「コナンはいつまで続くんだよ」とか「本当に終わるのかよ」みたいな声は少なくなかったが、今回のメインヒロインの声優の死によって、「そろそろちゃんと完結してくれないと、次々と主要キャラの声優が亡くなっていってしまうのではないか」との危機感が高まったのか、そうした声が大きな注目を集めた。作者の青山剛昌先生も60歳を超えており、「作者死亡による未完」を不安視するファンも少なくない。青山先生は過去に病気をしたことで死への意識が高まって、既に最終回のネームは描いているというが、ファンとしては当然「作者死亡で最終回のネーム公開」ではなく「青山先生が元気に最後までちゃんとコナンを描き切って欲しい」というのが願いだろう。

 

 

  • ラブコメ進めるにも殺人事件絡めて3話構成

だからといって「サッサッと完結させろ」というのは暴論だろう。中には「既に新一と蘭が付き合っている」ということを知らないどころか「コナンは工藤新一が幼児化した姿」ということすら知っているのか怪しいような人たちに「取り敢えず黒の組織の決着だけつけて、その後にゆっくり日常回をやればいいじゃん」的な雑語りをされる始末。「こっちは楽しく真面目に読んでるんだから、いい加減なこと言うなよ」と思う反面、近年の単行本の刊行ペースは映画公開時期の春と秋の年2冊。昨年に至っては春の一冊しか刊行されないくらいの連載ペース。しかも作品の性質上、他の漫画なら1話で終わるようなラブコメ回も、殺人事件を絡めて3話構成で展開されるため、話を一つ進めるのに、他の漫画の3倍はかかっている。

 

 

  • コナン世界の拡張、見えにくい終わり

またこれを「コナン世界の拡張」とポジティブに捉えるか、「引き伸ばし」とネガティヴに捉えるかは個々の解釈にもよるが、例えば当初は純粋な悪役だったバーボンこと安室透は途中から真の正体が公安警察に変わり、それによる警察学校編、千速の登場などの連鎖からも分かるように、物語の着地点までに描かなければならないことが次々と増えていっている状況にある。近年のコナンのクリフハンガーとして提示されている、複数の謎の老人たちも、物語を収束に向かわせるための伏線なのか、更に物語を広げるための伏線なのか読者からすると判断がつかないため、「終わりに向かっているようには思えるけど、終わる気配を感じない」という矛盾した気持ちになる要因なのだろう。

 

 

  • 最後に…

個人的にコナンの世界が広がるのは嬉しいし、年に一回コナン映画を観て、同時期に発売される単行本を読むと、その年の映画に登場するキャラの最新事件が載っている、みたいなルーティンは楽しいし、好きな時間だけど、「永遠に続くものではないんだよな…」なんて当たり前のことを思ったりした。

 

  • オマケ

「本編と映画を連動させることで物語の進行が遅くなっている」との説も一理あるのだろう。

 

 

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