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2022年度冬休み映画興行収入レポート③/大幅ダウン『ボス・ベイビー2』、呪術と同日『キングスマン0』、公開中に配信『ミラベル』

2022年度冬休み映画興行収入レポートの第3弾。第1弾、第2弾に次ぐ6〜9位の雑感。

 

第6位 ボス・ベイビー ファミリー・ミッション

ボス・ベイビー ファミリー・ミッション (小学館ジュニア文庫 さ 4-3)

第6位は『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』で最終興行は10億円前後見込み。『マトリックス レザレクションズ』公開時に一部で「地上波放送がない!」と話題になったが、同日公開の本作は公開日の『金曜ロードショー』で前作が放送された。一方で本作の興行収入は前作の34.4億円の1/3にも満たない結果。ただそれでも『マトリックス レザレクションズ』の方が下落率は高いのが、また残念なところ。ちなみに本作に限らず、日本の洋画の3DCGアニメはディズニーやピクサー作品に限らず、2010年台後半はイルミネーションも含めて興行収入30〜50億円かそれ以上のヒットをコンスタントに記録し続けてきたがコロナ禍以降は惨敗。公開延期または配信等の影響に加えて、ファミリー映画は前より入りにくいみたいなところが依然続いているのかもしれない。3月公開予定の『SING』の続編はどの程度のパフォーマンスを見せれるか…

 

 

第8位 キングスマン: ファースト・エージェント

ポスター/スチール写真 A4 パターン1 キングスマン ファースト・エージェント (写真に白枠あり)光沢プリント

第8位は『キングスマン: ファースト・エージェント』で最終興行は9億円前後。マシュー・ボーン監督の人気スパイアクションシリーズ第3弾にして、独立スパイ機関「キングスマン」の誕生の秘話を描く前日譚。奇しくも同じく前日譚を描いた『劇場版 呪術廻戦0』と同日公開で『キングスマン』目当ての人からは「映画館が『呪術廻戦』を観にきてる人で溢れていて、チケットが中々買えない!」という悲鳴のようなツイートが多く投稿された。過去シリーズの日本での興行収入は1作目が9.8億円で、2作目『ゴールデン・サークル』が17.1億円。公開延期が繰り返されて前作から期間が空いたことやコロナ禍、また純粋な続編ではなく前日譚なことを踏まえれば、悪くはない結果なのではないかと思う。

 

 

第9位 ミラベルと魔法だらけの家

ミラベルと魔法だらけの家 (吹替版)

第9位はディズニープリンセス史上初のメガネヒロインということも話題になった『ミラベルと魔法だらけの家』で興行収入は7〜8億円程度。日本では長年興行的には「ピクサー>ディズニー」が続いていたが、2014年公開の『アナと雪の女王』のメガヒット以来、ディズニーアニメも『ベイマックス』『ズートピア』『モアナと伝説の海』など興行収入50億円以上の大ヒットを連発。しかしコロナ禍以降はディズニー作品が自社の配信サイト『ディズニープラス』での限定または独占配信に舵を切ったことで、映画館側との関係が悪化。大手シネコンがディズニー作品を上映しないというボイコットのようなことまで起きた。その結果、コロナ禍以後のディズニーアニメは興行収入10億円に満たない状況が続いており、本作も公開中かつ稼ぎ時の年末年始直前の12月24日に日本でも配信が開始。「映画館で映画を観ること」をそこまで重視してない人たちからは「流石に早すぎない?」「こんな早く配信されるなら、映画館に行って損した気分」みたいな不満も出た。映画館での上映を約束していたピクサー最新作『私ときどきレッサーパンダ』が配信限定に変更するなど、事前告知なしの急な配信や変更はディズニーへの信用を落とすだけの行為にも思えるが、大半の人はそんなの気にしてないし、儲かるならそれでいいのかもしれない。

 

 

  • 最後に…

1月以降は既に『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が40億円、『コンフィデンスマンJP 英雄編』が30億円が見込める大ヒットを記録。一方でコロナはオミクロン株により感染者数は過去最多で増加して、今後が不安。2022年度の映画興行はどうなるか… 特に洋画の回復に期待がかかる。

 

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