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『ONE PIECE FILM RED』がシリーズ歴代最高かつ100億円突破のメガヒット!『Z』公開時から大きく変化したアニメ映画の興行収入

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『ONE PIECE FILM RED』がシリーズ歴代最高興行収入を更新し、既に100億円突破も確実視される大ヒットとなっている。

 

  • 原作者が製作総指揮、「零巻」配布で大ヒット

ワンピース フィルム ストロングワールド

『ONE PIECE』の映画シリーズが興行的に覚醒したの2009年公開の『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』で、最終興行は前作『ONE PIECE THE MOVIE エピソードオブチョッパー+ 冬に咲く、奇跡の桜』の9.2億円を大きく上回る48.0億円を記録。シリーズで初めて原作者・尾田栄一郎先生が製作総指揮を務め、近年では映画興行として当たり前となった「コミックス0巻」商法(本作における正式名称は『ONE PIECE 巻零』)により記録的なオープニング興行を叩き出した作品。これまでの番外編的立ち位置の映画と異なり、「ルフィの17歳最後の冒険」と原作との関連を匂わせたのもヒットの理由の一つとして指摘される。

 

 

  • アニメ映画で50億円突破が難しい時代に…

ワンピース フィルム ゼット

そしてこれまで10年近くシリーズ最高興行収入を守り続けていたのが2012年公開の『ONE PIECE FILM Z』で最終興行は68.7億円。近年のアニメ映画のメガヒットの連続の流れを知っていると特別パッとしない数字にも思えるかもしれないが、公開当時に本作の興行収入を上回っていた日本のアニメ映画はスタジオジブリ作品を除けば最終興行72.4億円の『ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』くらい。近年は興行収入100億円突破に常に王手をかけている『名探偵コナン』シリーズも当時は最終興行30億円代でシリーズ歴代最高のヒットで、同年公開の庵野秀明総監督の『ヱヴァンゲリヲン劇場版Q』も最終興行53.0億円と100億円を突破した『シン・エヴァ』対比で半分程度の興行で他のアニメ映画とは一線を画す大ヒット扱いの時代だった。

 

※『ONE PIECE FILM Z』の週末オープニング興行収入は当時としては『ハウルの動く城』に続く歴代2位

 

※『ONE PIECE FILM Z』は公開館数と製作費が『FILM STRONG WORLD』の大ヒットにより大幅に増えて観客の期待を煽った

 

 

  • アニメ映画100億円突破時代に見せた王者の本気

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『ONE PIECE FILM Z』公開当時は邦画で興行収入100億円超えは『南極物語』と『踊る大捜査線』シリーズ2作品に宮崎駿監督作品4本のみ。そして『FILM Z』の約半年後にあたる2013年7月に宮崎駿監督作品『風立ちぬ』が興行収入120.2億円と日本映画史上8本目の興行収入100億円突破を達成する一方で長編映画からの引退を宣言(後に撤回)。「今後邦画で興行収入100億円突破作品が現れることは当分ないだろう」という共通認識が生まれていた。しかし2016年に新海誠監督の『君の名は。』が興行収入250.3億円と日本映画史上9本目の100億円を突破。また2018年以降『名探偵コナン』シリーズも興行収入90億円代と100億円に肉薄するヒットを記録。更に2019年には新海誠監督の『天気の子』、2020年には『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』、2021年には『シン・エヴァンゲリオン劇場版』『劇場版 呪術廻戦0』と4本のアニメ映画が興行収入100億円突破を達成した。そのため興行収入100億円突破が宮崎駿監督作品以外あり得ない、それどころかスタジオジブリ作品以外50億円突破も夢のまた夢状態だった時代に68.7億円の大ヒットを記録したシリーズが今の時代に『アナ雪』『君の名は。』以降トレンドの音楽要素を取り入れ、段階解除形式の特典商法を展開し、尚且つ原作の最終章突入のタイミングで謎多き重要キャラクター・シャンクスが登場する映画を公開するとなれば、メガヒットとなるのは当然の話なのかもしれない。最近注目が薄れがちだったかつての絶対王者が本気を出した結果、改めて強さを実感させられたような気分だ。

 

※宮崎駿監督引退後に興行収入100億円突破をする監督の最有力候補は細田守監督だったが、東宝や日テレだけでなくアニメ業界全体がバックアップした2015年の公開の『バケモノの子』の最終興行が58.5億円だったことから「当分先」という認識があった

 

※2016年公開の『ONE PIECE FILM GOLD』は興行収入51.8億円の大ヒットを記録する一方で入場特典コミックス777巻を500万部用意したにも関わらず最終動員は380万人程度と100万冊以上余らせた

 

※『名探偵コナン』シリーズが100億円に肉薄するも最終的に突破できない時期が続いたことから「1本で完結するオリジナルではないテレビアニメの劇場版では100億円突破はやはり難しい」という認識もあったが、2020年に『劇場版「鬼滅の刃』無限列車編』がそのジンクスを打ち破った

 

※『ONE PIECE FILM Z』公開時の2012年12月段階では深夜アニメの劇場版で興行収入10億円を突破した作品は『映画けいおん!』1本のみだったので、深夜アニメ発の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が国内興行収入歴代1位という現状は当時としては信じ難い話

 

 

 

  • 最後に…

本年度は既に『劇場版 呪術廻戦0』と『トップガン マーヴェリック』の2作品が興行収入100億円を突破しているが、果たして『ONE PIECE FILM RED』は両作品の記録を抜くことができるのか注目される。最後に一本の映画で入場特典のコミックスを2冊、それも片方は公開4週目から付ける戦略は中々エグい。

 

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