2026年度ゴールデンウィーク映画興行振り返り。
- コナン映画、驚異の4年連続100億円突破
「GWはコナン」「爆破した瞬間に春だな」、ゴールデンウィーク毎年恒例の『劇場版名探偵コナン』シリーズ最新作『ハイウェイの堕天使』が今年も興行収入100億円突破のメガヒット。130億円超えは確実で、140億円に迫る勢い。原作初登場が101巻で、登場事件も最新108巻を含めて4事件しかない萩原千速のメイン回だけに、ライト層の認知度不足を指摘する声もあったが、例年に遜色のないヒット。原作やアニメの関連事件の無料公開やサブスクで関連事件まとめを作るなど、ライト層への配慮も余念がない。シリーズ作品が4作連続100億円突破は日本映画初で、洋画を含めても『ハリー・ポッター』シリーズくらいか。
近年のコナン映画は「推し活時代」に相応しく、「今年はこの人気キャラクターを掘り下げるのでヨロシク!」というノリの「キャラ推し映画」と化している。それに加えて「毎年お決まりのスクリーン映えする派手なアクション」と「最高でもキスまでに留まる範囲でのピュアな恋愛描写」は若いカップルや家族連れにも安心の作風で、正に年間トップクラスの興行収入を叩き出す「お祭り映画」「イベントムービー」という表現がピッタリのシリーズだ。毎年、日本各地(偶に海外も含む)の観光名所で壮大なアクションを繰り広げて、コナンと犯人たちにメチャクチャに破壊されることを地元住民が歓喜する様子も『ゴジラ』シリーズ同様の「国民的映画」の風格を感じさせる。
一方でコナン映画が興行を伸ばし続ける理由の一つに「ドラえもんやクレヨンしんちゃんと違ってファンが卒業せずに大人になっても観続けてくれるから」との指摘があったが、それ故に「ドラえもんやしんちゃんと違って、声優の世代交代が求められていない、世代交代が出来ないシリーズ」であることも毛利蘭役の声優・山崎和佳奈さんの死によって実感させられた面もあった。中には「原作が完結した後も、新一がコナン時代を振り返る形で続ければいいじゃん」との声もあるが、それだとコナン映画の求心力が衰える可能性は高く、やはり「ドラえもんやしんちゃんと違って、ヒットし続ける限り永遠の日常と冒険が続くタイプの作品ではなく、いつか明確な終わりが来る作品なんだよな…」と再認識させられた。現在のコナン映画は国民的映画として「学生時代の友人との年一イベント」とのケースも少なくないため、コナン映画の終わりと共に自然消滅する友情も少なくないのだろう。
- マリオ、2作目は100億円に届かない可能性
『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』
— 『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』公式 (@mariomoviejp) 2026年3月9日
˗ˋˏ⭐️ 最終トレーラー公開 ⭐️ˎˊ˗
力を合わせて銀河<ギャラクシー>を救う旅へ。
4月24日(金)公開🎬#映画スーパーマリオギャラクシー#SuperMarioGalaxyMovie pic.twitter.com/6aQGZiKfdn
2023年に興行収入140.2億円のメガヒットを記録した任天堂の大ヒットゲームをイルミネーションと共同で長編アニメ映画化した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』が興行収入70億円を超えて80億円突破も見込める勢い。ただ現在の前作対比で7割を下回るペースの興行だと最終的に100億円に届かない可能性が高く、やや下げ幅の大きさが気になる。「前作は(世間的な認識としては初の)マリオの映画化ということで気になったから映画館に観に行ったし、作品も楽しかったけど、続編は別に映画館に行くほどのモチベーションはないかな」くらいの温度感の人が多かったのだろうか。とは言っても年間トップクラスの大ヒットに変わりはない。ただ「今年のGWはコナンとマリオの激突再び!」という事前の触れ込みに対して、随分とコナン映画に水をあけられた印象。
- プラダ2、20年間で幅広い世代からファン獲得
時代を席巻した“働く女性のバイブル”の20年ぶりの続編『プラダを着た悪魔2』が興行収入50億円超え確実の大ヒット。ゴールデンウィーク期間の公開6日間だけで前作の最終興行17.0億円を上回った。
『プラダを着た悪魔2』がいろんな意味で話題になっている中、「そこまでヒットした映画だっけ?」という声もあるようで。たしかに2006年公開時の国内興収は17億程度です。… pic.twitter.com/Ciqsb3Gu6U
— 稲田豊史 (@Yutaka_Kasuga) 2026年4月25日
「前作はそこそこのヒットだったのに、なんで続編はこんなにウケてるんだ?」との声もあったが、どうやら前作は映画公開時よりもその後のソフトの売り上げやレンタルの回転数で認知度を高めていった模様。
🎊リクエスト企画で🎊
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) 2020年10月11日
💋女性人気No.1作品💋#プラダを着た悪魔
✨金曜よる9時✨
アン・ハサウェイ演じる
入社1年目のド新人が‼️
カリスマ編集長に立ち向かう‼️
観ればきっと元気になる💪🏻✨#アン・ハサウェイ #メリル・ストリープ #金曜リクエストロードSHOW pic.twitter.com/UfSd3zVpkd
2020年から始まった『金曜ロードショー』のリクエスト企画でも女性人気No. 1で、『天使にラブ・ソングを…』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『E.T.』『タイタニック』『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』などの名作と並んで放送されており、人気は裏付けられている。今回は20年間蓄積した幅広い世代からの支持が一気に爆発して、前作を大きく超えるヒットに繋がったようだ。
- 福田雄一監督「目黒蓮100億の男」意気込むも…
『週刊少年ジャンプ』で連載中の鈴木祐斗の同名人気漫画を目黒蓮主演、福田雄一監督で実写映画化した『SAKAMOTO DAYS』が興行収入25億円超えのヒット。実写映画版『銀魂』以降、次々とヒット作品を出し続けてきた福田雄一監督も、最近はその人気に陰りも見えてきていたが、まだまだ人気は尽きない様子。
福田雄一氏 目黒蓮を「100億の男にしたい!」意気込みも本人から叱られる「ファンの方達に負担をかけたくない」|東スポWEB https://t.co/dFzasb51wY
— 東スポ (@tospo_prores) 2026年5月5日
福田雄一監督としては『ほどなく、お別れです』と合わせて目黒蓮を「1年トータルで100億の男にしたい!」という意気込みらしいが、目黒蓮サイドは「興行収入、大切だと思うのですが、ファンの方達に負担をかけたくないです」とファンを気遣って諌めたとか。福田雄一監督も、福田雄一監督と仲の良い山崎貴監督もSNSはちょっと炎上体質気味ではある。ちなみに福田雄一監督は2020年に公開した『ヲタクに恋は難しい』『今日から俺は‼︎劇場版』『新解釈・三國志』の合計興行収入で100億円を超えている。
- 最後に…
SNSでやたらと「一般映画」という関連ワードを見かけた仮面ライダー生誕55周年記念作『アギト-超能力戦争-』は最終5億円程度見込み。おそらく普段『仮面ライダー』に興味がないライト層が一番鑑賞した『シン・仮面ライダー』の最終興行は23.4億円だった。
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