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股間が狙われまくるアクション映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(吹替版)

ネタバレ注意

DCユニバース最新作『ハーレイ・クイン』を観た。

 

本作は2016年に公開された『スーサイド・スクワッド』で人気を博したハーレイ・クインを主人公にした作品。ハーレイ・クインはジョーカーに恋に落ちたことで悪の道に走ったが、本作ではオープニングでジョーカーにフラれたことが明かされる。彼女は失恋したことによってかなり落ち込んでいたが、ジョーカーとの思い出の場所を爆破することで吹っ切れる。一方で思い出の場所を爆破したことでジョーカーと別れたことがバレ、後ろ盾を失った彼女はゴッサム中から狙われる存在となる。

 

 

本作はフェミニズム全開の「ガールズエンパワーメント映画」に仕上がっている。これに対して「『ハーレイ・クイン』までフェミニズム映画にしなくても…」とか「ここまで『女VS男』にする必要ある?」みたいな意見もあるようだ。ただ主演だけでなくプロデューサーも務めたマーゴット・ロビーは「DCユニバースは独自の定型を設けているMCUとは違って、作品ごとに監督が独自の1本を作る」という趣旨の発言をインタビューでしている。この製作スタイルは「1つのユニバースとしての統一感がない」「作品の評価や興行収入にブレが生じやすい」などデメリットとして指摘されるケースも多い。一方でこのデメリットとされる部分は「それぞれの監督」が「それぞれの作品」に対して「それぞれのアプローチを取ることができる」という魅力にも繋がっているのだろう。そう考えると「MCU」と「DCEU」の違いは『ドラクエ』と『FF』の違いに似ている気がする。

 

 

それにしても本作を観て驚いたのはアクションシーンで股間が狙われる数だ。大抵アクション映画で女性キャラクターが男性の金的を攻撃するシーンは1・2回程度(去年の『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』も多かったが…)だが、本作は上映時間内で足やハンマーなど多様な方法で金的が狙わられる。本作で登場する敵はみんな屈強な男なので、体格差的に金的を狙って沈ませるというのは有効な手段なのだろうが、あまりにも回数が多いので驚いた。クライマックス手前ではハンマーで金的攻撃を喰らった屈強な男が股間を押さえながら跪き命乞いしながら気絶していく姿を、女性5人が並んで見下ろすようなシーンまである。

 

 

その一方でハーレイ・クインとレニー・モントーヤ(女刑事)のバトルは女性同士なので互いに股間を蹴り合っても、相手に大きなダメージを与えることはできない。この2人はバトル後に「共通の敵」を倒すために共闘する。本作の悪役は「女性差別をする男性」だ。レニーは優秀な刑事だったが、彼女の手柄を男の刑事に奪われていた。彼女にとって本当の敵はハーレイではなかったのだ。