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『工藤新一少年の冒険』で初代キッド(盗一)は小学生の新一に「私は君の兄弟だよ…」、『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』考察

劇場版 『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』オリジナル・サウンドトラック

ネタバレ注意

『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』を観た。

 

  • キッド、コナン初登場回から「似てる」強調

第76話「コナンVS怪盗キッド」

本作ではラストで「優作と盗一は生き別れの双子の兄弟でコナンとキッドは従兄弟関係だったから顔と声がそっくりだった」という事実が明かされる。「双子の兄弟の片方に優作と名付けて、もう片方には盗一と名付けるってどういう親だよ…」感もあるが、流石に『まじっく快斗』段階では未来の連載作『名探偵コナン』との設定的関係性など想定している訳がないので、致し方ないところではある。それよりも『名探偵コナン』のコミックス16巻に掲載されている怪盗キッド初登場回は蘭が街中で快斗を新一だと見間違えるシーンから始まり、既に「ある若手小説家が1412をキッドと読んだ」などその後明らかになる工藤優作との関係性の匂わせ伏線も張ってある。仮に青山剛昌先生が『名探偵コナン』に怪盗キッドを登場させようとした段階からここまで考えていたなら本当に凄い。

 

 

  • 初代キッドと小学生時代の工藤新一

第472話「工藤新一少年の冒険(前編)」

また55巻には『工藤新一少年の冒険』というコナンが少年探偵団のメンバーたちに蘭姉ちゃんから聞いたという程で新一としての小学生時代の思い出を回想するという話がある。これは新一が小学生時代に図書館で謎の男から暗号を渡されて謎解きを進めるも、最終的に「これは最近家にこもって本ばっか読んでた自分に対して父親が外に出させようと友達に頼んで暗号を渡したんだろう」と推理する。ただこの思い出話に対して「最後の暗号だけネタ切れ感あったね」的な指摘をされることなどからコナンは当時の自分の推理が間違っていたことに気づき、再度暗号を解読することで真の答えに辿り着き、その暗号が自分が解けずに父親に泣きつくことを見込んで作られた父親に対しての初代・怪盗キッドからの暗号だということに気づく。

 

 

  • 優作と盗一の関係性

ただこの話のオチでは誤推理によってコナンの手元でストップしてしまってるはずの暗号の答えを何故か優作は知っていて、その暗号の答えに対する返答を有希子を通して盗一に渡している。ここからは「優作は初代キッドの正体が盗一だと知っており、盗一も優作に正体が知られていることを認識していること」と「優作は暗号の先にある答えを知っていたこと」が分かる。それでは何故優作が暗号の答えを知っていたのかを考えると「コナンの先回りをして暗号を解読した」もしくは「優作と盗一はグルだった」の二択。暗号の解読は優作の発言がヒントになる展開ばかりだったことや暗号事件手前で優作が警視庁に協力する形でキッドと接触したことが匂わされていること、工藤家の電話が繋がらなかったことを優作が何かを誤魔化すように釈明をしていることなどから両者が打ち合わせをしながら進行していた「優作と盗一はグルだった」の可能性が高いと思われる反面、「それなら態々有希子を通してあんな返答する必要なくね?」感もあるので 「コナンの先回りをして暗号を解読した」説も捨てきれない。どちらにせよ優作は新一の解いている暗号の答えは自分宛だと認識していたことになるので、新一が自分に暗号の答えを渡さずに「謎を解いてやったぜ」感で家に帰って夕食を食べたりしてる姿を想像すると中々微妙な気持ちにさせられる。

 

 

  • 最後に…

この回で盗一が夜の図書館で新一に発していた「私は君の兄弟だよ… いや… 弟と言うべきか…」というセリフは「名付け親という意味で新一と自分は優作の兄弟」という意味であると同時に暗号の答えが最終的に優作宛のメッセージになっていることから「優作は自分と兄弟で私は弟」というダブルミーニングの伏線だった可能性は高い。こうなると本当に『名探偵コナン』にキッドが初登場した段階で今回の設定まで考えていたようにも思えるが、蘭と青子までもが似てるのはメタ視点を排除すれば新一と快斗は従兄弟だから似たようなルックスの女性を好きになった的な感じなのだろうか…

 

 

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