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クドカンの『ふてほど』認識は「大きい声で言えないことを代弁して留飲を下げる」、『新宿野戦病院』も放送前から炎上気味

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賛否両論を巻き起こしたドラマ『不適切にもほどがある!』(以下『ふてほど』)の脚本家・宮藤官九郎の新作ドラマ『新宿野戦病院』が放送前から炎上気味だ。

 

  • クドカン、『ふてほど』は「溜飲を下げる」

クドカンは今年の1月クールにTBSテレビで昭和の体育教師が令和時代にタイムスリップするコメディドラマ『ふてほど』を放送。コンプラに縛られて混乱する令和を生きる人々に昭和からタイムスリップしてきて主人公が「それっておかしいんじゃないの?」とツッコミを入れることで、令和の人々に気づきを与えるという内容は「クドカンがみんなの言いたいことを言ってくれた!」と喝采を浴びる反面、「なんでこんなバックラッシュを招く作品を作っているの?」と批判も浴びた。本作放送中には「クドカンがこんな安易なドラマを作る訳ないから、きっと上手く行ってないだけで、他の狙いがあったんだ…」という擁護もあったが、プロデューサー曰くクドカンは本作の狙いを「大きい声で言えないことを代弁して留飲を下げるということを目指している」と発言していたということなので、放送されたドラマは狙い通りの作品で、狙い通りの反応を得たということになる。ただ一部では本作を「令和批判の昭和賛美のドラマ」と誤解している人も少なくないようだが、本作の最終的な結論は「昭和はセクハラにパワハラ塗れと『不適切にもほどがある!』で生き辛いけど、令和は令和で『アレもダメ、コレもダメ』で『不適切(と注意されるにも)ほどがある!』で生き辛い!」なので、昭和賛美ではない。個人的にはクドカンの本音は「平成くらいが丁度良い!」なのではないか、と思った。

 

 

  • 社会問題を「ワクワクする設定」扱いで物議

舞台は新宿歌舞伎町。トー横、ホスト、反社、オーバーステイの外国人、ホームレス、コンカフェ、ラーメン二郎。よく考えたら、まるで僕のために用意されたようなワクワクする設定。

イントロダクション | 新宿野戦病院 - フジテレビ

そんなこんなで物議を醸した『ふてほど』だが、7月からフジテレビで放送開始のクドカン脚本の新作ドラマ『新宿野戦病院』は発送前から早くも炎上気味。まず作品発表のクドカンの「舞台は新宿歌舞伎町。トー横、ホスト、反社、オーバーステイの外国人、ホームレス、コンカフェ、ラーメン二郎。よく考えたら、まるで僕のために用意されたようなワクワクする設定。」というコメントの時点で「社会問題を自分のためのワクワクする設定みたいに言うのってどうなの?」と早速物議を醸した。勿論『ふてほど』の内容的に悪い意味で注目されていた面もあるだろうが、言葉のチョイス的に批判を浴びるのも無理もないコメントだった。

 

 

  • 「男か女か分からない謎の看護師長」への不安

その上、ドランクドラゴンの塚地武雅さんが演じる役が「男か女か分からない謎の看護師長」ということで、「まさか今の時代にジェンダーマイノリティを笑い物にする気なのか?」と炎上。勿論、放送前なので実際はどんな描写になっているかは不明で、「流石にそんな訳ないよね」と信じたいところではあるが、『ふてほど』の内容及び塚地さんの役柄紹介の際に記されていた「笑」という投稿など「本当に大丈夫なのか…」とこちらも不安にさせてくる設定。しかもドラマの公式サイトでは塚地さんの役柄を「ジェンダーアイデンティティで、その振る舞いや言動にチャーミングさを兼ね備えており〜」(現在「ジェンダーアイデンティティ」の部分は削除)と最早日本語として通じない説明がされており、「クドカンではなくホームページを作ったスタッフサイドのミスなのかも…」と思うと同時に『ふてほど』での「インティマシー・コーディネーター」での描写などを踏まえると「またリサーチなく雑な描写をしてるのでは…」と更に不安を増長させる要素も浮上した。

 

 

  • 最後に…

兎にも角にも「クドカン、大丈夫なのか…」と不安になる新作ドラマだが、本作に出演予定の橋本愛さんは「歌舞伎町を舞台とする作品に参加する以上、私には責任がある」「社会問題から目を逸らさず身を削りながら向き合っている人たちを茶化すようなこともしたくない」とのスタンス。今されている心配が杞憂であることを祈る。

 

 

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