NHK・朝の連続ドラマ小説『カムカムエヴリバディ』の最終回が放送された。
“3世代の物語”『カムカムエヴリバディ』最終回| 文春
— ゴミ雑草 (@mjwr9620) 2022年4月8日
→「女が見るドラマ」から日本の女性が何を学び、どう変えていったかを、ラジオ英会話が毎日少しずつヒロインたちの人生を変えていく姿と重ねるように描く
→ラジオ英会話と連続テレビ小説はこの物語の表裏#カムカムhttps://t.co/Uo2r5h4Sbh
『カムカム』城田優が語りの意味、最終回で明らかに! |マイナビ
— ゴミ雑草 (@mjwr9620) 2022年4月8日
→ひなたがラジオ英語講座の講師になり、そのスキットがこの物語
→ラジオ講座のパートナーが城田さん演じるビリーで、城田さんがこのドラマの語り手
→『カムカム』はメタフィクション構造のドラマhttps://t.co/MTFmSZ8k7m
以下は上記の記事を前提に自身の考えをまとめた文章。
- その時代の女性像を表す「朝ドラ」
「朝ドラ」は「その時代の女性像が表れている」と評されることがある。実際「朝ドラ」は成功した女性をモデルにした主人公の幼少期からの半世紀を描く作品が多く、それらの作品はその時代を生きる視聴者が共感できるような悩みにぶち当たりながらも、ドラマの主人公らしく、その時代においては先進的である種の理想となるような選択をしていき、人生を切り開いていくというイメージがある。そして、そうしたコンセプトのドラマを100作品以上積み重ねているからこそ「時代ごとのドラマの女性の描き方」をテーマとした研究対象に「朝ドラ」は選ばれやすい傾向にある。
- 3回繰り返した『カムカム』
そうした背景を前提に『カムカムエヴリバディ』は「ラジオ英会話」を軸に世代交代制で3人のヒロインの生き様を描いた作品だった。本来「朝ドラ」の枠はケースバイケースではあるが半年ごとに「幼少期から半世紀を描く作品」を繰り返している。一方で本作はその「朝ドラのフォーマット」である「幼少期からの半世紀を描く」を一つの作品内で主人公を変えて3回繰り返している。
そのため本作は「朝ドラ」をメタ的に描いた作品ともいえる。本来「朝ドラ」の主人公は一人だけだから、その主人公の10代や20代といった特定の年齢の時代はその主人公が過ごした時代にしかない。しかし世代交代制の3人ヒロインにしたことで、別の時代の3人の主人公の10代・20代を描くことができた。つまりこれはその時代ごとで多くの人がぶち当たった社会の出来事やシステム、常識の中で生き抜いてきた女性の姿を3回描いたということを意味する。そしてそれを3回繰り返す、つまりは積み重ねたというのは、正に「朝ドラ」という枠が積み重ねてきたものと同じになっている。本作では「ラジオ英会話」と並行して、その時代に放送された「朝ドラ」を時代背景込みで紹介されるスタイルを取っていた。これは本作が「朝ドラとは何か?」という問いに対しての再確認だったのではないかと思う。
- 最後に…
「朝ドラ」の歴史は「その時代の女性像の歴史」であるが、『カムカム』は3世代描くことで、一作品で時代の流れによる価値観の変化を描いているのである。それはメインビジュアルで3人のヒロインが着ている服の劇中登場シーンにも表れていた。
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