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「SICK’S」は「Paravi」の「ハウス・オブ・カード」になれるのか?ピンチョス配信についても解説!

 

SICK`S 恕乃抄 〜内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~ Blu-ray BOX

堤幸彦監督最新作の「SICK’S」が「Paravi」というTBSとテレビ東京WOWOWが共同出資する映像配信サービスで独占配信される。

 

Paravi」にとって本作は独占配信作品の第1弾なんだけど、「ケイゾク」も「SPEC」も視聴率はイマイチでも「TBSオンデマンド」での累計売り上げ1位「SPEC」、2位「ケイゾク」というトップ2を独占する人気コンテンツで、ネットに抵抗がなく作品を楽しむ為にお金を払うことに抵抗がないファン層が付いているため今回の「Paravi」の客寄せに適した作品だ。

 

 

客寄せというと言いかたが悪いかもしれないけど、今大人気の動画配信サービス「Netflix」も「ハウス・オブ・カード」という作品が話題になり口コミでどんどん登録者数が増えていき、この作品をキッカケに「Netflix」の便利さを知って利用する層が増えた訳だから正しいビジネス戦略だろう。

ただ不安点としてはコンテンツの充実度だ。

いくら「SICK’S」が面白くてもドラマ1クール分なら1ヶ月もすれば全話視聴されてしまうだろう。

そうすればその1ヶ月で解約されてしまう可能性が高い。

何故ならTBS・テレ東・WOWOW三者の作品しか見れない動画配信サービスより、日本の作品も海外の作品もバランスよく見れる「Netflix」や「Hulu」などの既存のサービスのが優れていると感じられてしまうからだ。

お金を出し続けてもらうためには他サービスに負けないコンテンツの充実度は最重要事項だろう。

そのため今後はよくテレビ東京の深夜ドラマで活躍する福田雄一監督やネット配信ドラマにも抵抗が薄そうな大根仁監督や三池崇史監督などもオリジナルコンテンツに参戦してくるのではないかと予測する。

 

 

苦言が多くなってしまったが、「SICK’S」には強い期待をかけている。

「トリック」と「SPEC」が完結した後のの堤幸彦監督作品はどれもヒットに恵まれておらず大コケ続きの印象だ。

ここで一旦予算のある地上波のテレビドラマや映画ではなく、予算に制限があるネットドラマという舞台で初心に戻って思いっきり暴れ倒して欲しい。

もし初期の頃の1つのカメラから繰り出す斬新なカット割りや編集・CG・SEを駆使してトコトン拘った作品を作ればきっとカルト的な人気作品が出来ると自分は信じているし、ネット配信ドラマなら絶対結果がついてくると思うので本当に期待しています。

現に予告編の段階では自主制作映画のような懐かしい尖っていた頃の堤テイストを予感させる予告編が公開されているが…

果たしてどこまで期待していいのか…

 

 

追記

本エントリーを更新後に気付いたが本作はピンチョス配信という手段を取るらしい。

ピンチョスというのはスペイン料理の一種で上の画像のように少しずつ色んなものを楽しめるパーティなどでよく見る料理だけど、本作はピンチョス同様少しずつ楽しめるように毎日1〜2分ずつ配信して1ヶ月で1話が完結するスタイルを取るという。

木村文乃さんはこれを週刊誌で少しずつ読んで単行本で一気読みする感覚と例えたそうですが、正直「うーん。」と思ってしまう配信方法。

仮に本作が10話あったら完結まで10ヶ月ってテンポ悪すぎないかな…

(追記:全5話らしいです。)

Netflix」のオリジナルドラマの画期的な所って一気に1シーズン配信してテレビと違って好きな時に一気に見れるというのも1つの魅力だったのに…

まぁ、これが日本のビジネススタイルなのかもしれませんが…

少しガッカリです。

正直言ってコンテンツが「Netflix」や「Hulu」と比べて劣っている以上は完結してからまとめて一気見でいいかなというレベルまでテンションはダダ落ちです…