4月30日に平成が終わる事より1年の1/3が終わる事に驚いてる奴が読者層のブログ。今回は平成最後の春休みの映画興行レポートだYO!
興行収入10億円超え作品ランキング
まずは興行収入10億円突破作品の春休み映画勝ち組ランキング。ヒット作が少なくてベスト10は作れなったよ…
興行収入:48〜50億円
第1位は毎年恒例の『映画ドラえもん』の最新作。ドラえもん映画史上歴代2位のヒットとなっている。昨年は東宝の敏腕プロデューサー川村元気が脚本を執筆し、朝ドラにも起用されたスーパースケベタイムこと星野源のインパクトのある主題歌により興行収入53.7億円のドラえもん映画史上No. 1ヒット作となった本シリーズだが、今年はあと一歩50億円には届かない見込みだ。
今年のドラえもん映画のテーマは「月」だったが、同じ月映画でも『ファースト・マン』は大コケした。
第2位 翔んで埼玉
興行収入:35〜37億円
第2位は埼玉県を自虐的に描いた漫画の実写映画化(二階堂ふみがメチャクチャ可愛い映画)『翔んで埼玉』で興行収入は35〜37億円の見込み。
本作のオープニング3日間の都道府県興行シェア率は東京を抑え埼玉が1位となっており、オープニング3日間で最も多く動員した劇場は「MOVIXさいたま」という埼玉映画。
高須クリニックとのコラボCMも話題になった。
本作のメガホンを取ったのは『のだめカンタービレ』や『テルマエ・ロマエ』など数々のヒット作を生み出したフジテレビの武内英樹監督。コメディ色の強い映画を得意として、特にカルチャーギャップコメディの腕はピカイチだ。
ところで二階堂ふみが埼玉県知事に謝罪した時に金髪から黒髪になってるのは、やっぱり謝罪だから「黒い方がいいかな」と考えた結果なのかな?
第3位 グリーンブック
興行収入:20〜22億円
第3位は第91回アカデミー作品賞・助演男優賞・脚本賞の3部門を受賞した『グリーンブック』で興行収入は20〜22億円見込み。ゴールデンウィークには日本語吹き替え版が公開された。
本作のヒットに関して「流石アカデミー賞作品!」みたいなコメントを見るが、昨年の作品賞を受賞した『シェイプ・オブ・ウォーター』が興行収入10億円に届いていない事からも分かるように受賞作品は日本では興行的に基本的にヒットしない傾向にある。受賞作品が興行収入10億円を突破した例は本作を除けば2010年公開の『英国王のスピーチ』まで遡る必要があり受賞作品が10年ぶりにヒットしたという表現の方が正しい。
ちなみに本作公開後に本作と同じテーマの黒人差別映画『ブラック・クランズマン』が公開されており、「こっちのが本当の差別を描いている」という声も多い。
第4位 キャプテン・マーベル
興行収入:19〜20億円
第4位はMCU20作目で「この映画を観ないと1ヶ月に公開する『エンドゲーム』はフルでは楽しめないよ!」と宣伝したオシャレカットが好きなお姉さんの映画『キャプテン・マーベル』で興行収入は20億円にギリギリ届くか届かないかといった感じ。10年前にMCUが日本上陸した際は『アイアンマン』シリーズを除けば興行収入5億円も届かない大コケユニバースだったが、単独映画でも20億円に肉薄するレベルまで成長した。
第5位 フォルトゥナの瞳
興行収入:13〜14億円
第5位は他人の死が見えてしまうという不思議な力を持ってしまった青年が、最愛の女性の「死」に立ち向かう姿を描いた『フォルトゥナの瞳』で興行収入は13〜14億円見込み。
…結構あるけど…ね…(´-`).。oO https://t.co/fSPawBd89B
— ブックオフ座間警察署前店 (@bookoffzama) 2019年1月5日
原作は『日本国紀』がブックオフに大量に並んだら作家を辞める覚悟の百田尚樹先生。ブックオフに大量に並ぶ理由を『なぜベストを尽くさないのか』の上田教授の様に「私の本の特徴はね、読んだ人がすぐ内容を他の人に伝えたい、すぐにブックオフに持っていくというところにある」と嬉々として説明出来るポジティブ精神が作家には必要だ。
第6位 君は月夜に光り輝く
興行収入:10〜11億円
第6位は死が近づく程細胞が光る不治の病にかかった同級生の為に願いを叶えようとする男子高校生を描いた『君は月夜に光り輝く』で興行収入は10〜11億円見込み。
本作は『君の膵臓をたべたい』のメガホンを取った月川翔監督と北村匠海の再タッグ作品、というより『キミツキ』という略し方からも第2の『キミスイ』を狙った作品。興行は『キミスイ』の1/3以下だけだ、スイーツ映画が入り難い近年の傾向からすれば興行収入10億円超えは悪くない。ただ『フォルトゥナの瞳』と少し設定被ってない?そして永野芽郁の『半分、青い』感は異常。鈴愛がフラッシュバックする。
という訳でトップ10が作れない不作の春休み映画興行ランキングでした。
10億円突破出来なかった春休み映画
お次は興行的負け組映画の紹介だYO!
- アリータ バトル・エンジェル
興行収入:9〜10億円
日本のSF漫画『銃夢(ガンム)』がハリウッドで実写映画化した『アリータ バトル・エンジェル』で3Dなどチケットアベレージが高い特殊上映のシェア率が59.9%と高かったが、興行収入は10億円にあと一歩届かない見込み。原作は日本の漫画だが、知名度的にジェームズ・キャメロンの名前を全面的に出す宣伝を行った。続編を視野に入れた作品だったが、世界興行から考えても厳しそうな結果となった。
モーターボールの司会の日本語吹き替え版は元『報道ステーション』アナウンサーの古舘伊知郎さんが担当している。
映画『アリータ:バトル・エンジェル』TVCM【モーターボール】編15秒 2019年2月22日(金)劇場公開 - YouTube
見所はアリータの「進化系イナバウアー!」だという。
- ダンボ
興行収入:8〜10億円
ディズニーの名作アニメをティム・バートン監督が実写映画化した『ダンボ』も10億円に後一歩足りない見込み。公開が3月29日と春休み映画としては遅すぎ、ゴールデンウィーク映画としては早すぎる中途半端な時期に公開したのも敗因の1つだろう。ディズニーは今年は名作アニメの実写映画化を『アラジン』と『ライオン・キング』の2作品控えているが果たして…
アニメの実写映画ではないが昨年公開された『くるみ割り人形と秘密の王国』も興行収入10億円に届かない結果だったので今後が不安視される。
- スパイダーマン スパイダーバース
興行収入:8〜9億円
第91回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞した『スパイダーマン スパイダーバース』も興行収入10億円に届かない見込み。公開規模を考えれば10億円に届かなくても致し方ない面もあるのかもしれないが、日本のスパイダーマン人気を考えれば少し残念な結果。日本語吹き替え版にも力を入れていた。
興行収入:8〜9億円
『トランスフォーマー』シリーズのスピンオフ作品『バンブルビー』も評判は良かったが、興行収入10億円に届かない見込みと伸び悩んだ。日本での『トランスフォーマー』の興行収入自体に陰りが見え始めていたので、致し方ない部分もあるが公開規模を考えればかなり物足りない結果に終わった。本編と違って特殊上映も少なかったイメージ。
- 運び屋
興行収入:7〜8億円
クリント・イーストウッド監督・主演作品『運び屋』も10年ぶりにイーストウッドが自身の監督作品の主演を務めた事が話題になったが、興行収入10億円に届かない見込みだ。
- サムライマラソン
興行収入:1億円前後
日テレが『十二人の死にたい子どもたち』、TBSが『七つの会議』、フジテレビが『マスカレード・ホテル』『翔んで埼玉』と年が明けてからテレビ局製作映画が大ヒットを記録する中、主演の佐藤健を筆頭に豪華キャストを集めたテレビ朝日製作映画は大コケした。ちなみにPG-12とレーティングも高い謎映画。
- 移動都市 モータル・エンジン
興行収入:1億円前後
ピーター・ジャクソン製作・脚本でフィリップ・リーブの小説『移動都市』を実写映画化した『移動都市 モータル・エンジン』も興行的惨敗に終わった。
春休みもロングランヒット映画
公開されたの随分前なのにロングランしたヒット作。
興行収入:130億円前後
昨年11月公開にも関わらず年を越してもロングランヒットを続ける世界的人気ロックバンド「クイーン」のボーカルのフレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマ『ボヘミアン・ラプソディ』が春休みも稼ぎ続けて興行収入は130億円を超える勢い。
『美女と野獣』の興行収入を抜き日本で公開された音楽・ミュージカル実写映画の中では歴代1位の興行収入を記録している。既にソフトは発売中。
ボヘミアン・ラプソディ レンタル版(字幕版) /クイーンドキュメンタリー視聴券付 (5/31ご注文分まで)
- 発売日: 2019/04/17
- メディア: Prime Video
- この商品を含むブログを見る
- マスカレード・ホテル
興行収入:46〜47億円
今年1月に公開された木村拓哉主演の『マスカレード・ホテル』もロングランヒットで春休みを駆け抜け興行収入は46億円を突破している。キムタク映画としては歴代3位の成績で、歴代2位の『HERO(2015)』の興行収入46.7億円と肩を並べる大ヒットになった。フジテレビ映画は昨年の『劇場版コード・ブルー』『万引き家族』に引き続き今年も本作と『翔んで埼玉』の大ヒットで絶好調だ。
最後に…
ゴールデンウィーク興行は毎年恒例の『名探偵コナン』がメガヒットスタートを記録してる一方で、『キングダム』『アベンジャーズ エンドゲーム』も大ヒットしている。春休み興行は『ドラえもん』と『翔んで埼玉』以外はパッとしなかったが、ゴールデンウィークは華やかな興行になりそうだ。