もしかしたら関係者が「シュレッダーにかけて忘れたい!」と思ってるかもしれない2019年度に公開して興行的に失敗した映画。今回は洋画編の後編。
- アド・アストラ
ブラット・ピット主演のSF映画。製作費0.875億ドルに対して全米興行0.49億ドル、世界興行1.26億ドルと大コケした。ロッテントマトの観客支持率も40%と惨敗で、日本での評価も低かったが評論家支持率は84%と高評価をマークしていた。
- ジェミニマン
『アラジン』が大ヒットしたウィル・スミス主演SFアクション映画。VFX技術で若い頃のウィル・スミスを再現して、「ウィル・スミスW主演作品」として大きく宣伝したが製作費1.38億ドルに対して全米興行0.39億ドル、世界興行1.22億ドルと大コケした。本作の目玉であった毎秒120フレームで高速撮影「3Dプラス・イン・ハイフレームレート」は一見の価値ありだが、何となく「一昔前の映画感」が漂っていた。
2014年に公開され大ヒットした前作『マレフィセント』の続編。前作は製作費2.00億ドルに対して全米興行2.26億ドル、世界興行7.58億ドルの大ヒットを記録していたが、続編は製作費1.85億ドルに対して全米興行1.12億ドル、世界興行4.84億ドルと大幅ダウン。日本での興行収入も65.4億円から14.0億円と世界トップレベルの落ち込みを見せた。『アリス・イン・ワンダーランド』同様、前作の評判がイマイチだったにも関わらず製作される続編の興行的失敗率は高い。
- ターミネーター:ニュー・フェイト
ジェームズ・キャメロン監督が製作として参加し、リンダ・ハミルトンがサラ・コナー役として復帰したことから「『ターミネーター2』の正統な続編」として公開された『ニュー・フェイト』も大コケした。本作は『3』『新起動』に続く「3度目の3作目」であり、『4』『新起動』に続く「3度目の3部作の1作目」であったが、興行的には「3度目の正直」ではなく「2度あることは3度ある」となった模様。製作費は1.85億ドルと前作『新起動』を上回ったが、全米興行0.62億ドル、世界興行2.61億ドルと『ターミネーター2』以降ではシリーズ最低の興行収入となった。日本での興行収入も23.5億円と同様の結果となった。
- ミッドウェイ(原題)
ローランド・エメリッヒ監督が真珠湾攻撃からミッドウェイ海戦までを史実に基づき描いた作品。製作費1.00億ドルに対して全米興行0.56億ドル、世界興行1.23億ドルと大コケ。豊川悦司・浅野忠信・國村隼と日本の有名俳優も複数出演しているが、日本公開はアメリカより1年遅れの2020年秋という謎な作品。
Midway (Original Motion Picture Soundtrack)
- アーティスト:Harald / Wander, Thomas Kloser
- 出版社/メーカー: Varese Sarabande
- 発売日: 2019/11/22
- メディア: CD
『メン・イン・ブラック インターナショナル』と同じくソニーが過去のヒット作品をリブートした『チャーリーズ・エンジェル』も大コケ。製作費は0.48億ドルと控えめだったが、全米興行0.17億ドル、世界興行0.70億ドルと惨敗だった。監督・脚本・製作・出演のエリザベス・バンクスは「もしこの映画が売れることがなければ、それは ハリウッドで“男性は女性のアクションモノを見に行かない"という固定概念は崩れることなく、強くなっていくと思うわ」などとコメントしている。
- キャッツ
2019年度最後の大コケ洋画は『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』と同じ日に公開するという大博打を打ったミュージカル映画『キャッツ』。アメリカの批評家からは「ここ10年間で最低の作品」「未知のジャンルのポルノ」「なにかの間違い」と酷評され、興行面でも製作費0.95億ドルに対して全米興行0.27億ドル、世界興行0.69億ドルと大惨敗。ただペットの犬に「ニンゲン」と名付けた愛子さまは結構楽しんだ様子。日本では興行収入15億円前後は見込めるそこそこなヒットにはなりそう。
近日「邦画編」も公開予定!
<洋画編・前編>
シュレッダーにかけて忘れたい!?2019年度大コケ映画<洋画編・前編>
・アリータ
・ダンボ
・ヘルボーイ
・ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
・X-MEN:ダーク・フェニックス
・メン・イン・ブラック インターナショナル
<邦画編>
シュレッダーにかけて忘れたい!?2019年度大コケ映画<邦画編・前編>
・来る
・春待つ僕ら
・ニセコイ
・PRINCE OF LEGEND
・居眠り磐音
・貞子
・パラレルワールド・ラブストーリー
・きみと、波にのれたら
シュレッダーにかけて忘れたい!?2019年度大コケ映画<邦画編・後編>
・東京喰種 トーキョーグール【S】
・ダンスウィズミー
・二ノ国
・蜜蜂と遠雷
・空の青さを知る人よ
・楽園
・マチネの終わり