宮﨑駿監督『君たちはどう生きるか』が大ヒット公開中だ。
「君たちはどう生きるか」塔の奥の世界、解釈すると 評・渡辺由美子:朝日新聞
— ゴミ雑草 (@mjwr9620) 2023年8月3日
→メッセージは明快だ。人間は醜さを抱えた存在で、罪も犯すがそれは自分が生きた痕跡なのだから、それを引き受けて自分の人生を生きろ。この映画はそう言っている。#君たちはどう生きるか https://t.co/BGdHhbzhiu
「傑作」「がっかり」…「君たちはどう生きるか」興収好調も分かれる評価- 産経
— ゴミ雑草 (@mjwr9620) 2023年7月30日
→氷川竜介さん「宮崎監督が若い頃から志向していた児童文学に近い作風/回り道の末にまた戻ってきた作品/監督本人がずっと言ってきた、『この世は生きるに値する』美しさが描かれている」 https://t.co/LvwJh8aNOt
本作についてアニメ文化ジャーナリストの渡辺由美子さんは「メッセージは明快だ。人間は醜さを抱えた存在で、罪も犯すがそれは自分が生きた痕跡なのだから、それを引き受けて自分の人生を生きろ。この映画はそう言っている。」と評する。またアニメーション研究家の氷川竜介さんは「監督本人がずっと言ってきた、『この世は生きるに値する』美しさが描かれている」と語る。「この世は生きるに値する美しさ」という点においては特にクライマックスの久石譲さんのメロディをバックに塔の下の世界の扉から元の世界に戻ってきた眞人らが並び、そこに圧倒的密度で描かれる塔の下の世界から飛び出してきた無数のインコやペリカンたちのイキイキとした様子はあまりにも神秘的だった。一方でその美しいシーンでは笑顔の眞人やナツコが鳥のフン塗れになっている様子も描かれる。
「美しいシーン」での「鳥のフン」。一見相応しくないものが混じり込んでしまったいるような気もするが、その手前のシーンで眞人が大叔父に対して穢れなき世界の継承を断り、自らは穢れのある世界で「悪意の印」を頭に刻みながらも「友達」を作って生きる、と宣言していたことから、敢えて「鳥のフン」という一見汚しいモノも込みで現実世界の美しさを描いたのではないか、と感じた。宮﨑駿監督の過去作『魔女の宅急便』でキキのトイレシーンを描いたのと同じロジックだ。
また本作では眞人は塔の下の世界で「釣った魚を捌き食す」という経験をし、更にワラワラを食べることに怒りを覚えていたペリカンも元は魚を食していたが、海から魚が消えて空を飛んできたが、既に食べるモノはなく若いペリカンは空を飛ぶことを忘れてしまった、ということを知る。おそらくここで眞人は「生きる」ことは「綺麗事」だけではない、ということを知ったのだろうが、生き物が「食べたモノ」は当然「排出」される。その意味でもクライマックスの象徴的なシーンで鳥のフンを強調して描いた面もあったのではないか、と思った。
何はともあれラストシーンは圧巻だった。
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