エアリスの運命のネタバレあり
『FF7リバース』ラストのクラウドのエアリスへの認識が物議を醸している。
- エアリスの死に悲しむ様子がないクラウド
『FF7リバース』のラストではエアリスを刺そうとするセフィロスの刀をクラウドが止めたかと思いきや、画面にノイズが走り、エアリスの大量の血が流れる展開が描かれる。「やはり運命には抗えなかったか…」と思いきやクラウドの腕の中で目を覚ますエアリス。「どういうこと?結局生きてるの?」と混乱したが、その後のシーンではクラウド以外の他のメンバーはエアリスの死を悲しむような姿を見せている。しかしクラウドだけはエアリスの死を悲しむ様子がない。
- エアリスを助けられなかったはずなのに…
一体これはどういうことなのだろうか。このシーンにおいてクラウドと他のメンバーの最大の違いは運命の番人ではなくセフィロスの手下だった黒いフィーラーによって作られた壁をクラウドのみが乗り越えている点である。セフィロスは「この星には幾層もの世界がある」と分岐した複数の世界線があるという趣旨の説明をしていたが、クラウドが阻止したはずのセフィロスの刀がエアリスに致命傷を与えたところを見るにあの場面で「エアリスを助けられなかった世界線」と「エアリスを助けた世界線」に分岐したと考えることが出来る。問題は「エアリスを助けられなかった世界線」にいるはずのクラウドが何故か他のメンバーと違って「エアリスを助けられた世界線」の人物のように振る舞っている点だ。
- 「エアリスが生きている」認識の可能性
※クラウドがエアリス死亡の記憶を封じ込めてしまった可能性
しかも見方によってはラストのエアリスとのお別れシーンも「役目を終えたから、ここで一旦お別れだね、気をつけて家まで帰ってね」くらいの「エアリスは生きている前提」の会話をしているように見えなくもない。クラウドはオリジナル版ではエアリスを水葬した場所でバレットから「もうじゅうぶんだ 離れようぜ」と諭された際に緑のノイズが走り、エアリス死亡シーンを一瞬思い出して苦しむような素振りも見せている。ここからはクラウドは本当に「エアリスは生きている」と認識している可能性もあるのではないか。
※クラウドはエアリスといるつもりだがティファ視点ではいない
実際、オリジナル版で水葬をした場所から離れる際にクラウドはエアリスと共に行動しているつもりだが、ティファ視点でエアリスが見えていないことが示されている。ラストで他のメンバーが悲しんでいるのも「役目を終えたことでパーティから抜けるエアリスとのお別れを悲しんでいるから」くらいの認識ていると捉えればクラウドの認識としては特に矛盾もない。
- 最後に…
仮にそうなら「何故エアリスが生きていると思い込んでいるの?」という新たな疑問も生まれるが、そこら辺はセフィロスが上手いこと別世界線の運命が自分たちの運命だとうまく記憶を改竄したりしたのかもしれないし、もしくは自分とザックスの記憶を混同してしまったのと似たような理屈で受け入れ難い記憶に対して自分の世界線の記憶と別世界線の記憶を混同させてしまったのかもしれない。ニブル山での回想を踏まえてもクラウドの記憶ほど当てにならないものはない。そこら辺も含めてタイトル未定の完結編で明かされることを期待する。
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