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『FF7リバース』のクラウドのニブルヘイム回想が「ティファ視点では怖い理由」と「警備兵の伏線」と「喋り方の違和感」

ファイナルファンタジーVII リバース(FINAL FANTASY VII REBIRTH)-PS5

オリジナル版のネタバレ有り

『FF7リバース』の体験版が配信されてネット上では大好評だ。

 

  • クラウドの過去回想の真相

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※警備兵の髪の色はクラウドと同じ金

今回体験版で配信されたのは『FF7リバース』の冒頭にあたるクラウドによるニブルヘイムでの回想をティファらに聴かせているシーン。クラウドは「セフィロスと共にソルジャーの自分は故郷のニブルヘイムに仕事で帰郷し、ティファと一緒に行動していた」という趣旨の話を語るが、オリジナル版をプレイしている人なら周知の通り、これは魔晄を浴びたことで記憶が混乱しているクラウドが「自分が警備兵としてソルジャーのセフィロスとザックスに同行したニブルヘイム帰郷の話」を「自分はザックスだと思い込んだ視点」によって展開されている。しかも警備兵として帰郷したクラウドはティファに「ソルジャーになる」と夢を語って地元を離れたにも関わらず、挫折したことを知られたくないため、自分の正体を隠していた。そのためティファはクラウドがあの場にいたことを知らない。

 

 

  • ティファ視点では怖い理由

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※クラウド、ティファ、セフィロスの3人で撮った写真の回想

それにも関わらずクラウドが「ザックス視点でニブルヘイム帰郷の話」を語っているのはティファからすれば相当怖い。しかもクラウドは警備兵として実際にセフィロスやティファと共に行動していたため、全くのデタラメではなく大筋の話自体は彼女の記憶と一致しているからより怖い。ただ出発時に撮った写真を見れば一緒に居たのは「セフィロスとクラウド」ではなく「セフィロスとザックス」であることは明らか。しかしクラウドはウソをついている気配は全くないから「あそこにクラウドはいなかったよ…」とはとても言い出しにくい空気。その上「ティファの部屋に無断で入ってタンスを開けた」という余計なカミングアウトまでしてくるので手に負えない。

 

 

  • 警備兵の伏線

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※懸命にティファを守ろうとする警備兵

そんなティファ視点では困惑による恐怖でしかないクラウドによるニブルヘイム帰郷の回想シーンだが、ゲームとしてはプレイヤーを楽しませるために「本当はこの警備兵がクラウドなんだよ」という伏線が丁寧に張られている。例えばニブル山を進んでいる途中で大量の鳥獣モンスターに襲われた際に身を挺してティファを守って彼女から「ありがとう」と感謝された警備兵がいたが、今後の展開から逆算して考えれば、あの警備兵はクラウドで「ティファを懸命に守っていた」という伏線になっているのだろう。「一般人立ち入り禁止」を理由に魔晄炉に連れて行けないティファに対して「おじょうさんを 守ってやりな」とセフィロスから護衛を任され、ティファから「しっかり守ってね」と話しかけれられている警備兵も同様だろう。

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※母親が「ソルジャー」と発した際に画面には緑のノイズが走る

またクラウドが実家で母親と再会するシーンでは扉を開けた母親は「うそ クラウドなの?」と驚き、「どれどれ… 晴れ姿よ〜く見せておくれ うんうん ほれぼれするねぇ」とクラウドの姿をジロジロと見回しながら、「これがソルジャーさんの制服なのかい?」と尋ねた瞬間に画面に緑がかったノイズが走る。これは警備兵の制服に身を包んで帰ってきたクラウドに対しての母親の反応で、「これがソルジャーさんの制服なのかい?」という質問は実際は「これが警備兵さんの制服なのかい?」と質問されていたが、クラウドが自身の記憶を「ソルジャーになった視点」に修正しているため、それを暗示するために緑がかったノイズを走られせていると推察される。

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※画面に緑のノイズが入った直後、クラウドの手元が一瞬変わる

更にセフィロスが村を焼き払った際にクラウドは母親のいる実家に向かうが、そこには「かあ…」と発しながら匍匐前進でクラウドの実家に入ろうとする警備兵が確認できる。この警備兵も「母さん…」と発しようとしているクラウドと捉えるのが妥当だろう。それ故に実家の扉に手をかけるも炎で吹き飛ばされてしまったクラウドに対して映像には再び緑のノイズが画面に走り、そこでは一瞬だけ「クラウドの手元」が「警備兵の手元」へと変わるのだ。これは実際にクラウドが見ていた視点は「こっちだった」ということを示す伏線になっているのだろう。

 

 

  • 最後に…

そのため回想のクラウドのセリフが何処か軽いのは「クラウドが今より若かったから」ではなく「ザックスの口調をトレースしているから」だと考えられる。ただオリジナル版の展開を知らない人からすると「なんかクラウドのテンションがちょっと変だけど、過去編だからかな」と適度な違和感を抱かせる塩梅になっていて見事だと感じた。

 

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CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA / ROBERTO FERRARI
LOGO ILLUSTRATION:© YOSHITAKA AMANO

 

 

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