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2018年度上半期映画興行ランキングトップ10!

2018年度上半期映画興行ランキングトップ10を発表します!

 

第1位 名探偵コナン ゼロの執行人 86.7億円

劇場版 名探偵コナン ゼロの執行人 予告

「安室透を100億の男に!」とファンが盛り上がった作品。100億円には届かなかったが、シリーズ最高興収だった前作の68.9億円を大幅に更新して上半期の第1位を見事獲得した。「コナン」映画は6年連続記録更新と凄まじい強さを見せている。

年間トップのライバルは現在大ヒット公開中で最終興行80億円以上が見込まれているジュラシック・ワールド/炎の王国」と「劇場版コード・ブルーの2作品。探偵と恐竜と医者の三つ巴だ。それとも新たなる刺客が現れるか今後の映画興行にも注目が集まる。

ちなみに日本テレビが「コナン」に続き大ヒットを目論んだ細田守監督最新作未来のミライ」は最終興行の見込みが30億円前後と期待値の高さに対しては少し物足りない結果に… 年度末のトップ10争いには食い込んでこなさそうだ。


第2位
スター・ウォーズ/最後のジェダイ 75.0億円

スター・ウォーズ/最後のジェダイ (字幕版)

全米では賛否両論で「正史から外せ!」と著名運動まで起きた「スター・ウォーズ」の最新作。日本でも賛否両論で、最終興行は前作の116.3億円を大幅に下回る75.0億円という結果に… ただし日本のディズニーの広報は公開前から今回の結果はある程度見越していた様子。

今年度の上半期に公開されたハン・ソロ」も最終的に25億円に届かない見込みで「スター・ウォーズ」ブランドに陰りが見え始めた。来年末公開の「エピソード9」でブランドを回復する事が出来るのか注目だ。


第3位 映画ドラえもん のび太の宝島 53.7億円

映画ドラえもん のび太の宝島 DVD通常版

国民的アニメの地位を今まで築き上げてきた作品に「ド・ド・ド・ド・ド・ド・ド・ド・ドラーえもん!」と圧倒的なインパクトを残す主題歌を星野源に書き下ろしてもらい、東宝きっての敏腕プロデューサー川村元気に脚本が執筆させるなど東宝の力の入れようを感じさせた本作。果たしてこの2つの組み合わせがドラえもんの視聴層にどの程度通じるのかと疑問を感じていたが前作の44.3億円を大幅に上回るシリーズ歴代最高のヒットに!「ドラえもん」映画は3年連続の記録更新で、「コナン」と共に東宝の柱となっている。


第4位 グレイテスト・ショーマン 52.0億円

グレイテスト・ショーマン (字幕版)

ヒュー・ジャックマン主演のミュージカル映画が日本でのオリジナルミュージカルでNo. 1を記録する大ヒットになった。昨年の「ラ・ラ・ランド」しかりミュージカル映画は口コミで話題になると息の長い興行を見せつけてくる。やはり音楽の力は偉大だ。

先日フジテレビで放送された「FNSうたの夏まつり」でも本作のメドレーを20分以上放送するなど今年を代表する一本である事はまず間違いない作品。


第5位 リメンバー・ミー 50.0億円

リメンバー・ミー (吹替版)

ディズニー・ピクサースタジオ最新作で本年度のアカデミー賞で最優秀アニメ賞を受賞した本作。作品の評判も高く興行収入は50億円の大ヒットになった。昨年の「モアナ」に引き続きディズニーブランドの強さを見せつけた。その反面同時上映の「アナと雪の女王」のスピンオフはあまり話題にならず… 興行収入的にも特別+αされているようではないようだ。

ピクサーは現在公開中のインクレディブル・ファミリー」も最終興行50億円が見込める大ヒットをしており、年間トップ10にピクサー作品が2作品ランクインする可能性が高い。


第6位 万引き家族 44.0億円

万引き家族 映画 パンフレット

カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した事で大きな話題を呼んだ是枝裕和監督最新作

フジテレビ製作映画にも関わらずパルムドール受賞のお陰でNHKやTBSでも盛大にプロモーションが行われた。また製作のフジテレビも公開前に是枝作品の「海街diary」と「そして父になる」を放送するなどタイアップに抜かりなかった。その結果パルムドール受賞前の配給会社の見込みは7億円前後だったらしいが、最終的に40億円以上を稼ぐ見事なパフォーマンスを見せた。

フジテレビ製作映画は現在公開中の「劇場版コード・ブルー」も大ヒットしており絶好調だ。この勢いで9月公開の「累-かさね-」も見事なパフォーマンスを見せる事に期待したい。

万引き家族【映画小説化作品】

万引き家族【映画小説化作品】

 

 

第7位 アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 37.3億円

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー (字幕版)

世界中で記録的なオープニング成績を更新する中、日本では3週目の「コナン」に負けた事が話題になった「アベンジャーズ」の最新作。日本でも最終的にアベンジャーズ」の36.1億円を超えてシリーズ最高のヒット作品にはなったが、世界のヒットのレベルを考えれば物足りなく感じるのも事実である。

やはり「シリーズが多すぎて今から観るには敷居が高い」「地上波での放送が少なく馴染みがない」「メインテーマが世間一般では浸透していない」などが挙げられるように感じる。またシリーズを通して観ている人が未見の人に10周年の集大成という凄さをアピールする事で、逆にハードルを上げてしまい未見の人が近付き難くする傾向もあるように思える。

 

第8位 ボス・ベイビー 34.3億円

ボス・ベイビー (吹替版)

ドリームワークス・アニメの日本国内興行としては「シュレック2」を抜いてNo. 1ヒットになった本作。見た目は赤ちゃんなのに中身はおっさんという分かりやすい設定に加えてムロツヨシを主人公の吹き替え声優に置いて宣伝したことも吉と出たようだ。ディズニー・ピクサー・イルミネーションなど最近は3DCGアニメの映画興行が強く思える。今後日本でドリームワークスもスタジオ名だけで多くの人が足を運びたいブランドになるのか注目だ。


第9位 DESTINY 鎌倉ものがたり 32.1億円

DESTINY 鎌倉ものがたり

ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督が、同作の原作者・西岸良平のベストセラーコミック「鎌倉ものがたり」を実写映画化し、堺雅人高畑充希が年の差夫婦役で初共演したファンタジードラマ。

本作は製作費がかなりかかっているため製作サイドは30億円以上の興行を目標にしていたが、公開前の興行関係者の見立ては20億円前後とかなり厳しいものだった。しかし実際に封切られると最終興行25億円前後が見込める好スタートとなり、その後も粘り強い興行を見せ30億円突破する大ヒットを記録した。

山崎貴監督は「寄生獣」以降大作の割に興行が伸び悩んでいたが、久々の30億円越えとヒットメーカーの名に相応しいパフォーマンスを見せた。また堺雅人主演作品としては歴代最高のヒットとなっている。


第10位 8年越しの花嫁 奇跡の実話 28.0億円

8年越しの花嫁 奇跡の実話

YouTube動画をきっかけに話題となり、「8年越しの花嫁 キミの目が覚めたなら」のタイトルで書籍化もされた実話を、佐藤健&土屋太鳳の主演で映画化した作品。

SNSなどの口コミで息の長い興行展開を見せ、松竹映画としては久々の25億円を突破した作品となった。TBSは「世界の中心で、愛をさけぶ」「いま、会いにゆきます」「恋空」など難病をテーマにした感動を誘う恋愛映画の興行が強い傾向にある。

ただ松竹としては本作のヒット分を今年3月に公開して大コケした「曇天に笑う」の赤字で儲けが消えてないか心配。松竹は大作映画や勝負作が興行的失敗になるケースが多いので今後に期待だ。

 

※最終興行は一部推定値です。また前売りチケット未使用分などを加算される作品もある為年度末に発表される数字と一部異なる作品があります。

 

2018年度上半期映画興行総括

「コナン」「ドラえもん」など国民的アニメ作品が大ヒットし、「鎌倉ものがたり」「8年越しの花嫁」など実写邦画も大ヒット。更に万引き家族」のような社会派作品も大ヒットして日本映画が好調なように思える。しかし「鎌倉ものがたり」を除けば人気マンガを実写映画化した作品は苦戦を強いられた半年でもあった。「鋼の錬金術師」「曇天に笑う」「いぬやしき」などアクションをウリにした作品がことごとくコケ続け、現在公開中の「BLEACH」も苦戦を強いられている。また「となりの怪物くん」「ママレード・ボーイ」など一時期はヒット作を連発していた少女マンガの実写映画化も続けざまにコケて、下半期の作品にもヒットが見当たらない。コレは各作品の評価とは関係なくジャンルとしてコケ続けているため、観客が人気マンガの実写映画というジャンル自体に飽きてしまったのではないかと推測される。

 

2018年度下半期の映画興行事情

前述したように上半期第1位の「劇場版名探偵コナン」と年間トップ争いをするのは現在大ヒット上映中の「ジュラシック・ワールド」と「劇場版コード・ブルー」の2作品。更に現在公開中の「インクレディブル・ファミリー」と「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」が最終興行50億円以上が見込める大ヒットを記録しており年間トップ10に食い込む可能性が非常に高い。また昨年実写邦画No. 1ヒットを記録した「銀魂」の続編や木村拓哉二宮和也の初共演が話題を呼ぶ「検察側の罪人」など話題作品が次々と封切られ映画興行界を賑わせてくれそうだ。

欲を言えば一昨年の「君の名は。」のようなダークホース的な一本があれば更に盛り上がるのだが…  何はともあれ今年度の下半期の映画興行界の行く末も楽しみだ。