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『斉木楠雄のΨ難』の原作でネタにされた「実写映画あるある」に該当作品を当てはめてみた!

斉木楠雄のΨ難

2018年10月12日(金)の日本テレビ系列『金曜ロードshow!』で昨年公開され興行収入10億円を記録した福田雄一監督の『斉木楠雄のΨ難』が地上波初放送されます。今回は公開当時『週刊少年ジャンプ』で連載されていた原作のタイアップ回で披露された「実写映画あるある」を過去の作品に当てはめながら解説します。

 

人気が出たらすぐに実写化

10年以上前くらいまでは『デスノート』『20世紀少年』『GANTZ』など実写映画化される漫画は人気を博している中でも特に人気に勢いがある作品が実写映画化されていた事から、「実写映画化されるという事実」に賛否こそあれ特別感があった。

しかし最近はある程度人気を得る事が出来れば割と早い段階で実写映画化されその特別感は最早薄まってきている。かく言う本作『斉木楠雄のΨ難』も連載時期が数年違うだけで実写映画化されなかった可能性は高い。現在はそれだけ人気マンガの実写映画化が飽和状態となっている。もちろん斉木と同じく人気作を更に広く知らしめようとする思いは理解出来るが… 逆に作品の寿命を縮めてしまった作品も数多く存在する。これは実写映画に限らずテレビアニメ化にも当てはまるだろう。

 

とりあえず人気のイケメンを起用

実写版のキャストが発表される度にネット上では「また同じイケメン俳優」「イケメン起用しとけばOKみたいな風潮クソ」「原作ファンとイケメン俳優ファンの両方の層を狙ったんですね」みたいな書き込みに溢れます。

確かに本作の主演である山崎賢人さんは同じ年に『ジョジョの奇妙な冒険』でも主演を務め、他の少女マンガ原作の実写映画版でも数々の主演を務めていて劇中でも山崎賢人、実写やりすぎじゃね?」とネタにされてます。また2017年に公開された実写映画の主演を振り返っても『無限の住人』の木村拓哉、『銀魂』の小栗旬、『東京喰種』の窪田正孝、『亜人』の佐藤健、『鋼の錬金術師』の山田涼介とイケメン俳優が揃っています。

ただ一応製作陣を擁護すると基本的に人気マンガの主人公ってイケメンだからイケメン俳優を起用するのは妥当な判断だとは思うんですね。だって今上に挙げた主人公をブサイクな俳優が演じたら嫌でしょ?

 

 

オリジナルキャラ

実写映画になる時の最大の炎上ポイントがオリジナルキャラクターの存在だ。近年最もオリジナルキャラクターで炎上した実写映画は2015年公開の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』のシキシマとサンナギだろう。シキシマの方は詳細を語るとネタバレになってしまうのでココでは余り触れられないが、サンナギに関しては大型巨人を背負い投げするなど原作の世界観どころか、映画独自の世界観すら壊す描写も多かった。

他には2014年公開の『暗殺教室』の実写映画に登場した主人公の幼馴染・斎藤綾香の様な物語には殆ど関わらず、翌年公開された続編には最早登場しない様な事務所の都合だけで入れられた誰得オリキャラも存在する。また国際化を目指して多国籍な新メンバーを続々加入して原作にいないキャラクターばかりになった結果、主人公が劇中で「え?あんた誰?」と言い訳とも取れるセリフを吐く『ルパン三世』などもある。

 

存在しなくなるキャラクター

オリジナルキャラクターを入れといて原作の人気キャラクターを消した最たる例は前述した『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』だろう。この作品は原作の人気キャラであるリヴァイの存在を「原作から舞台を日本に変更したから日本人名でヴァという発音の入る名前はおかしい」という理由で実写映画から消され、シキシマというオリジナルキャラに変更された。しかも公開前に製作陣が語ったこの説明自体が映画のネタバレになってるなど色々罪深い作品。

オリキャラには関係なく、『寄生獣』のように映画の尺の都合でカットされるキャラクターや2人のキャラクターを1人に統合するケースなどがある。また少し話は逸れるが『ジョジョ』のように展開は原作通りだが役割を別のキャラクターに変更したり、多様性という名のもとに男性キャラクターの性別を美人要因として女性に変更するケースも実写映画には多々ある。

寄生獣

寄生獣

 
寄生獣 完結編

寄生獣 完結編

 

 

 

オリジナルストーリー

最後の「実写映画あるある」は原作とは違うオリジナルストーリーを展開しだす。この項目にも実は『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』が当てはまってしまう。コレは原作が完結していない段階で実写映画を製作した為、中途半端な作品を公開するより映画としての完成度を求めた結果だ。本作が映画としての完成度が高かったかは疑問だが… ただ『バクマン。』のように完結していたが原作のボリュームが膨大な為映画オリジナルストーリーにしたがウケた例もあるので「原作を改変してオリジナルにしたからダメ」というよりは「原作を改変してオリジナルにした挙句面白くない」のが叩かれる1番の原因だと考えられる。

バクマン。

バクマン。

 

 

<出典:『斉木楠雄のΨ難』/麻生周一/集英社>

 

 

最後に…

個人的に実写版『斉木楠雄のΨ難』は「映画じゃなくて深夜ドラマだったらもっと楽しめたのにな…」という福田雄一監督作品を観た時にありがちな感想でした。『銀魂』と違って予算もかからないだろうし本当に深夜ドラマでも良かったんじゃね?ただ橋本環奈と内田有紀が可愛かったのでオススメです!

斉木楠雄のΨ難

斉木楠雄のΨ難