スポンサーリンク

地上波放送映画における「ノーカット放送」と「本編ノーカット放送」の違い/エンドクレジットがカットされるケース

f:id:junk_weed:20210327105358j:image

地上波で映画が放送される場合、放送枠に沿って英語の内容が大幅にカットされる場合も多い。例えば日本テレビの『金曜ロードSHOW!』の放送枠は9時から10時54分と、放送時間は114分だ。ただし民放はCMが入るので、実際の放送時間は90〜95分。そのため上映時間が長い映画は、放送枠に合わせて結構バッサリとカットされるケースも多い。先日放送された上映時間134分の『ブラックパンサー』は40分以上カットされて放送されたことになる。

 

 

  • 本編ノーカット

一方で地上波放送映画は「本編ノーカット」と宣伝するケースも多い。これは「映画本編」はノーカット、つまり「配給マークやエンドクレジットはカットするけど、映画本編はノーカットで放送する」(配給マークのカットはケースバイケース)という意味だ。「本編ノーカット」の場合、エンドクレジットをバッサリとカットすることで「なんでエンドクレジットがないんだ!」「余韻に浸らせろ」とSNSで「EDカット」がトレンド入りするケースも多い。一方で実際のエンドクレジットより短い再編集したバージョンを流す場合もある。このケースは「VFXスタッフ」や「メイクスタッフ」などのクレジットはカットして、役者名や監督名など重要なポジションの名前だけ通常より早いペース、またはスライドショー形式で流す。主題歌もフルでは流れないが、一番だけ、もしくはサビの部分だけは流れたりするので「主題歌流してくれてありがとー」という感謝の声が上がるケースも多い。ただ画面の左下でメチャクチャ早送りされたエンドクレジットが流れるケースもある。

 

 

  • ノーカット

地上波放送映画で一番破格の扱いが「ノーカット放送」だ。これは配給マークからエンドクレジットまで映画全編をノーカットで、つまり「完全な形」で放送するパターンだ。ただ映画のエンドクレジットは前半は凝っていても、後半は真っ暗な画面で裏方の文字が並んでいるだけなのでチャンネルを変えられたり、消されたりするケースも多い。そのため視聴率を下げないために、エンドクレジットをノーカットで放送するようなケースは殆どない。ノーカット放送される映画は、基本的にスタジオジブリ宮崎駿監督作品と高畑勲監督作品くらいだ。一昔前はスタジオジブリ作品なら、全作品ノーカット放送だったが、近年は視聴率が下がってきたからなのか、この2人以外の作品は「本編ノーカット」という扱いに格下げになった。時代の変化なのかもしれない。

 

 

  • 最後に…

近年はエンドクレジットがバッサリカットされている場合、SNSで「この映画のエンドクレジット、地上波ではカットされちゃったけどスゴく良いので観て欲しい」「この映画の主題歌本当にいいから聴いてほしい」みたいなコメントと共にエンドクレジットの動画がアップされるのが通例となっている。