『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が初日8億円、OP7日間33億円、最終興行収入100億円視野の大ヒットスタート！

2021年3月8日(月)に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの完結編である庵野秀明総監督作品『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開された。異例となる月曜公開となった背景には「当初、公開日前日の3月7日(日)に緊急事態宣言が解除される予定だったから」「多くの観客が劇場に集まることが予想される人気作品の完結編のため、少しでも観客を分散させるために平日月曜公開にした」などの説が有力である。

初日興行収入は8億円を突破

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』異例の月曜公開となりましたが、お陰様で多くの方に足を運んでいただき、初日興行収入8億277万4200円、初日観客動員数53万9623人と非常に良いスタートを切ることができました。皆様には感染対策などお願いばかりで恐縮ですが、本当にありがとうございます。
— 株式会社カラー (@khara_inc) 2021年3月9日

本作の初日興行収入は8億277万4200円。過去の話題作品の初日興行収入は2019年公開の『名探偵コナン　紺青の拳』(最終興行:93.7億円)が4億2246万5000円、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(最終興行:61.3億円)が5億709万円、『トイ・ストーリー4』(最終興行:100.9億円)が8億828万1200円、2020年公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(最終興行:400億円前後見込み)が12億6872万4700円となっている。

この結果だけ見ると『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は『トイ・ストーリー4』と同等のスタートを切ったという印象を受けるが、前者は「週の始まりである平日月曜日公開」に対して後者は「週の終わりである平日金曜日公開」。更に「首都圏一都三県は緊急事態宣言が発出中でレイトショーがなく、昼間働いている社会人は劇場に向かい難い」「劇場によっては新型コロナウイルス感染拡大防止策によって座席が間引きされている」「公開日が発表されたのが公開日10日前とスケジュール調整が難しい」「公開初日の月曜日はTOHOシネマズでは『auマンデイ』、イオンシネマでは『ハッピーマンデー』と大人でも1100円で鑑賞できるサービスデーだった」など、初日興行としては不利な状況が揃っていた。それにも関わらず、興行収入100億円突破作品と同等のスタートを切ったのは驚異的といえる。

※『トイ・ストーリー4』の興行収入8.082億円はは初日という報道と公開3日目の日曜日という報道の2種類があり、どっちが真実かは不明　でも仮に3日目の日曜日だとしても、平日月曜の『シン・エヴァ』が同等の数値を記録していることの凄みは変わらないと思う

オープニング7日間で興行収入33億円突破

『#シン・エヴァンゲリオン劇場版』初の週末となった3月13日(土)14日(日)の2日間、興行収入11億7744万5400円、観客動員数76万人。公開初日からの7日間累計で興行収入33億3842万2400円、観客動員数219万4533人となりました。一部地域では上映環境に制限がある中でのご鑑賞、誠にありがとうございます。
— 株式会社カラー (@khara_inc) 2021年3月15日

また本作における初週末の興行収入は11億7744万5400円と、土曜日公開だった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(最終興行:53.0億円)の初週末の興行収入11億3100万4600円の記録を月曜公開にも関わらず上回るスタートとなっている。異例の月曜公開のため、単純比較できる作品が存在しないが、近年の庵野秀明監督作品は2007年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が最終興行20.0億円、2009年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が最終興行40.0億円、2012年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が最終興行53.0億円、2016年公開の『シン・ゴジラ』が最終興行82.5億円と右肩上がり。

また『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズは日本テレビ系列の『金曜ロードSHOW！』枠で今年1月含めて繰り返し放送されるだけでなく、昨年4月にはNHK BS4K、昨年5月にはNHK BSプレミアム、昨年8月にはNHK総合でノーカット放送、更に昨年4月は緊急事態宣言発出を受けて公式アプリ「EVA-EXTRA」とYouTubeで期間限定配信、昨年12月からは「Amazonプライム・ビデオ」でも配信が始まるなど、新型コロナウイルス感染拡大による自粛期間も合わせて作品に触れやすい状況にあり、作品ファンの母数も増えていることが予想される。そのためシリーズ最高興行収入の更新はもちろん、庵野秀明監督初の興行収入100億円突破の可能性も十分考えられる。