2021年9月25日(土)にフジテレビ『土曜プレミアム』でテレビ初放送された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の世帯視聴率が21.4%だった。
- 5夜に渡って「特別編集版」を放送
鬼滅の刃:特別編集版「竈門炭治郎 立志編」第五夜視聴率15.0%- MANTANWEB
— ゴミ雑草 (@mjwr9620) 2021年9月24日
→同エピソードは昨年12月にも放送され、平均視聴率(世帯)14.4%と前回を上回る
→第一夜が13.3%、第二夜が13.4%、第三夜が14.4%、第四夜が14.7%
右肩上がり
『無限列車編』は20%超えそう https://t.co/YWKMyDsbe7
本作は昨年10月に公開され、新型コロナウイルス感染拡大によって映画業界が大きなダメージを受けている中で、2001年公開以降19年以上日本映画歴代興行収入1位の記録を守り続けてきた宮崎駿監督作品『千と千尋の神隠し』の興行記録を超え、日本映画史上初となる興行収入400億円を突破した作品。昨年は「新型コロナウイルス」と『鬼滅の刃』なしでは語れない1年だったが、その中でもヒットの象徴となるの作品だ。
それだけあって、フジテレビは初放送前に10時間以上に及ぶテレビアニメ版の「特別総集編」を5夜に渡ってゴールデンタイムの19時から放送。新シリーズの『遊郭編』の放送局であることを踏まえても、過去に例が思い浮かばない「全集中」のバックアップだった。
- 世帯視聴率21.4%は高い?低い?
そんな本作の世帯視聴率は21.4%とテレビ離れが叫ばれる中での大台を突破。一方で「記録的ヒット作品の視聴率として実際のところはどうなの?」みたいなところもある。まず前述した通り本作によって日本映画興行収入歴代2位にランクダウンした興行収入316.8億円の『千と千尋の神隠し』は初放送時の視聴率は46.9%と日本の家の約半分がテレビをつけていた圧倒的数字。ただ放送年が2003年と今より遥かにテレビそのものが見られていた時代なので単純比較はできない。
一方で興行収入254.7億円で歴代3位の『アナと雪の女王』は2014年3月公開で初放送は2017年3月、興行収入250.3億円で歴代4位の『君の名は。』は2017年8月公開で初放送は2019年1月と近年。そんな両作品の初放送時の視聴率は前者が19.7%で後者が17.4%という記録。この結果と比較すると視聴率20%の大台超えは「流石」という感じだが、興行収入が150億円近く上回り、映画公開から地上波放送までの期間が1年以内で、異例とも言える5夜に渡る「総集編」でのバックアップのことを考えればやや物足りない気もする。ただ本作は両作品と異なり「途中から始まって途中で終わる一見さんお断り作品」であり、ややハードルが高かった面もあるのかもしれない。また自身の記憶及び調査不足がなければ、地上波の映画放送で視聴率20%を超えたのは2014年7月に放送された『もののけ姫』の21.7%以来となっており、当時より更にテレビ離れが進んだ令和の視聴率としては高水準であることは間違い無いだろう。
- 最後に…
本作の瞬間視聴率は22.9%と平均との差が小さかったことがやや意外だった。個人視聴率は15.7%だったが、観客動員数が2896万人以上だったことを考えると、リピーターのことを加味しても地上波放送のリアルタイム視聴より劇場で鑑賞した人の方が多い珍しい作品だったことが窺える。
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