宇宙なう pic.twitter.com/A9vnUZTKJ5
— 前澤友作┃いま宇宙にいるよ (@yousuck2020) 2021年12月9日
前澤友作さんが宇宙に行った。宇宙はいい。宇宙には夢がある。だから宇宙を舞台にした作品が多く作られる。でも実写邦画では少ない。今回は日本の宇宙映画をまとめる。YouTubeからの埋め込みが上手くいってない作品もあるが、そこはご愛嬌。
- 『スター・ウォーズ』公開、SFブームに便乗
日本の宇宙映画でネタ的によく聞くのは「日本では『スター・ウォーズ』1作目の公開が世界から1年遅れで各映画会社がブームに便乗したSF映画を作らせたんだよ」みたいな話。現に『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』のアメリカ公開は1977年5月に対して、日本公開は1978年7月。その間に東宝は1977年12月に『惑星大戦争』、東映は1978年4月に『宇宙からのメッセージ』を公開。また『スター・ウォーズ』公開後の1984年には小松左京総監督の『さよならジュピター』(主題歌は『シン・エヴァ』で挿入歌として使われた『VOYAGER〜日付のない墓標』)も公開された。
- 平成の宇宙が舞台のSF映画
日本の宇宙映画といえば上記3作品が話題となることが多いが、平成以降も宇宙を舞台にしたSF映画は、2010年には山崎貴監督が人気アニメ『宇宙戦艦ヤマト』を実写映画化した木村拓哉主演『SPACE BATTLESHIP ヤマト』、2016年には三池崇史監督が火星でゴキブリと戦う人気漫画を実写映画化した『テラフォーマーズ』が公開。前者は賛否両論もCGのレベルを褒める声は多く、興行的にも製作費20億円に対して41.0億円と一定の評価を得るも、後者は評判・興行共に惨敗。
- 「はやぶさ」帰還で3作品
日本の宇宙映画とはSF映画に限らない。日本に希望と感動を与えた「小惑星探査機はやぶさ」を題材にした映画は3本も存在。どうやら「はやぶさ帰還」の話題を察知した映画会社各社が映画化のオファーを出したらしいが、なんかどっかで似たような話を聞いた気もする。その結果、2011年10月に「はやぶさが喋る」と批判した映画評論家が「本当に映画観たの?」と逆に批判された20世紀フォックス製作の堤幸彦監督版『はやぶさ/HAYABUSA』 、2012年2月に東映製作の渡辺謙主演版『はやぶさ 遥かなる帰還』 、2012年3月に東映製作の3D映画『おかえり、はやぶさ』 が半年という短期間に連続公開して、興行的に共倒れ。評価を前者2作品はそこそこも、『おかえり〜』はかなりのネタ枠。ちなみに「はやぶさ2」について関係者は「エンジニアとしてはドラマはいりません。『はやぶさ2』は映画がつくられないくらい完璧にやろう」と述べていたが、プラネタリウム映画化され後に劇場公開もされた。
「はやぶさ2」はつながっていく | 宇宙・夢・人 | 宇宙科学研究所
- 日本人の宇宙への夢
日本人の宇宙への夢を描いた作品としては、人気漫画をJAXA全面協力で実写映画化した小栗旬主演の『宇宙兄弟』が2012年に公開。同時期公開の『テルマエ・ロマエ』に話題を持ってかれてしまったことから影は薄いが、興行収入は15.7億円とそれなりの結果を残しており、原作を上手く再構築して実写映画用のオリジナルシナリオに落とし込んでいることから、原作ファンからの評判も良い。ただ「主人公役は大泉洋のイメージ」と残念がる声はある。宇宙飛行士の野口聡一さんアポロ11号パイロットのバズ・オルドリンさんが本人役で出演している。
映画『宇宙兄弟』に宇宙飛行士・野口聡一氏、アポロ11号パイロットのバズ・オルドリン氏が本人役で出演 | ORICON NEWS
- 平成はコメディで『スター・ウォーズ』に対抗
冒頭で『スター・ウォーズ』1作目に対抗した日本映画に触れたが、実は旧3部作完結以来32年ぶりに物語が前に進むことで話題となった2015年12月公開の『フォースの覚醒』前の同年10月に三谷幸喜監督曰く「『スター・ウォーズ』のライバル映画」であるスペースロマンティックコメディ『ギャラクシー街道』が公開された。ただ本作は一般層は愚か三谷ファンからも評判が悪く、「劇場内と外で体感時間の違う、宇宙型映画」と揶揄される始末。興行収入も13.2億円と公開規模と過去の三谷映画の水準を考えると惨敗。しかも公開翌年に主演の香取慎吾が所属するアイドルグループ・SMAPの解散騒動もあり、フジテレビ製作映画にも関わらず未だに地上波放送がない闇深作品。一方で三谷幸喜監督は公開後のイベントで「結果的にライバルになって負けましたが」と『フォースの覚醒』公開前に敗北宣言をする大物ぶりを見せた。
三谷幸喜監督「スター・ウォーズ」に敗北宣言 香取慎吾「向こうは公開になってない!」と爆笑 : 映画ニュース - 映画.com
- 最後に…
近い将来前澤友作さんの宇宙への旅立ちが描かれる映画が製作される日も来るのだろうか…