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『マトリックス レザレクションズ』への「構成が下手」「予告編で見せ過ぎ」という批判

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ネタバレ注意

『マトリックス レザレクションズ』が全国で公開中だが、構成と予告編について色々言われている。

 

 

  • 構成が下手?

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まず構成が下手だという批判。『マトリックス』の1作目はこの現実世界は機械によって作られた仮想世界で本当の現実世界は別にあるという物語だったため、映画鑑賞後は多くの人が「自分が今生きているこの世界は本当に現実なのか?」などと現実へのグラつきを覚えたはずだ。そして今回の『レザレクションズ』ではネオは世界を変えた大ヒットゲーム『マトリックス』トリロジーの製作者だという仮想世界に取り込められている設定になっている。そうなれば、「アレ?もしかしてトリロジーって、現実世界での機械と人間の闘いじゃなくてゲームの話で、本当の現実はネオがゲーム製作者で、トリニティが人妻の世界なの?」と映画内での現実世界はどれなのかというグラつきに繋がったはすだ。しかし本作はそうなっていない。何故なら冒頭で「1作目の冒頭から語られた物語は仮想世界で現実世界は別にある」と明確に示されているからだ。そのためネオが仮想世界で現実と空想の狭間に苦しむシーンを観客は一緒になって悩むのでなく、ネオとは違う「これは仮想世界だ」という一段高い目線で見ることになる。そしてネオが再び仮想世界から現実世界に行くシーンでも「やっとか」とカタルシスが少なくなってしまっている。それ故にワーナー・ブラザースのロゴの直後からゲーム『マトリックス』のフィギュアや受賞トロフィーが映ったら、前半パートの味わいはまた全然違ったのにな、という想いはある。

 

※この話題と関係ないけど、高橋ヨシキさんが「マトリックスは完全に人の脳を支配できる訳ではないから、ネオとトリニティがトリロジーの記憶を思い出しても『ゲームの話だよね』と自己解決出来るように保険をかけている」みたいな話をしてるのが面白かった。

 

 

  • 予告編、見せすぎ問題

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次は予告編への批判。まず今回の予告編はネオが仮想世界から現実世界に戻ることは大体わかる作りになっていって、ここでも前半パートの現実と空想のグラつき具合の観客の感じ方が中途半端になってしまう要素になっていたように思う。ただそれを置いておいても、今回の予告編はバックスの戦闘シーンからネオの拳銃の弾を止めるシーン、ヘリコプターから撃たれたミサイルをカウンターするシーンにネオとトリニティがビルから2人で飛び降りるシーンまで、本作のアクションの見せ場とも言えるシーンを殆ど見せてしまっていて本編に新鮮さがない。これは本作を楽しみにしていて、予告編を繰り返し見てる人ほど起きてしまう現象だと思う。近年のこの手の「ブランド力が初めからある程度担保されている謎を煽る系作品」は庵野秀明総監督の『シン・ゴジラ』や『シン・エヴァンゲリオン劇場版』、J・J・エイブラムス監督の『スター・ウォーズ』にMCU作品など、極力公開前の作品の映像を絞る、攻めた予告だとフェイクすら入れる作品もある中で、この感じは久々だなと思った。

 

 

  • 最後に…

とはいっても、個人的に『マトリックス レザレクションズ』は「そういう野暮なことは言わなくていいじゃん」「またネオとトリニティに会えた、それだけを大事に噛みしめようよ」みたいなフェイズに入っている。

 

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