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『マトリックス レザレクションズ』、全米OP興行収入はシリーズ最低も「ロッテントマト」の評価は賛否割れるも好意的

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2021年12月22日(水)、アメリカでも『マトリックス レザレクションズ』が公開された。

 

  • 『レザレクションズ』、シリーズ最低OP

日本ではオープニング3日間で4.39億円と最終興行15〜20億円が見込めるスタートだった本作だが、アメリカでの週末オープニング興行は1200万ドル(0.12億ドル)、初日水曜からの5日間で2250万ドル(0.22億ドル)だったという。全米でのトリロジーの興行収入は以下の通り。

『マトリックス』

週末OP:0.27億ドル

最終興行:1.71億ドル

製作費:0.63億ドル

The Matrix - Box Office Mojo

『マトリックス リローデッド』

週末OP:0.91億ドル(初日含め4日間で1.35億ドル)

最終興行:2.81億ドル

製作費:1.50億ドル

The Matrix Reloaded - Box Office Mojo

『マトリックス レボリューションズ』

週末OP:0.48億ドル(初日含め5日間で0.85億ドル)

最終興行:1.39億ドル

製作費:1.50億ドル

The Matrix Revolutions - Box Office Mojo

ウォシャウスキー監督作品は『マトリックス』トリロジー以降『スピード・レーサー』『クラウドアトラス』『ジュピター』とヒット作品に恵まれていない印象だが、既に『レボリューションズ』の時点で全米興行1.39億ドルと製作費1.50億ドルを回収出来ていない尻すぼみのシリーズ。そのため「案の定」と書いては失礼だが、大方の予想通りシリーズ過去最低のスタートとなった。同じ水曜公開の『レザレクションズ』は『レボリューションズ』対比で約25.9%の出だしで、単純計算だと最終興行0.36億ドルの見込み。ただ『レボリューションズ』が超初動型だったことと『レザレクションズ』がオープニングに対して最終興行が伸びやすい年末年始興行だということを踏まえると、もう少しマシな数字になるはず。『マトリックス』トリロジー以降のウォシャウスキー監督作品の全米興行収入は以下の通り。

 

 

『スピード・レーサー』

週末OP:0.18億ドル

最終興行:0.43億ドル

製作費:1.20億ドル

Speed Racer - Box Office Mojo

『クラウドアトラス』

週末OP:0.09億ドル

最終興行:0.27億ドル

製作費:1.00億ドル

Cloud Atlas - Box Office Mojo

『ジュピター』

週末OP興行:0.18億ドル

最終興行:0.47億ドル

製作費:1.76億ドル

Jupiter Ascending - Box Office Mojo

『レザレクションズ』には『スピード・レーサー』『ジュピター』を超える0.5億ドル以上は稼いで欲しいが、仮にそのラインまでいっても興行的に厳しいという事実は変わらないのではないかとも思う。『マトリックス』シリーズ以降18年間ヒット作品に恵まれないというのはキャリア的に心配なところである。

 

 

  • 『レザレクションズ』、日本同様に賛否両論が

『マトリックス レザレクションズ』

批評家支持率:66%

観客支持率:.64%

The Matrix Resurrections - Rotten Tomatoes

興行的にはボロボロ感がある『レザレクションズ』だったが、アメリカの大手批評サイト『ロッテントマト』では批評家支持率66%、観客支持率64%と賛否が割れながらも概ね受け入れられている様子。数字だけの感覚だと日本の空気とそんなに変わらない感じがする。以下『マトリックス』トリロジーの評価。

『マトリックス』

批評家支持率:88%

観客支持率:82%

The Matrix - Rotten Tomatoes

『マトリックス リローデッド』

批評家支持率:73%

観客支持率:72%

The Matrix Reloaded - Rotten Tomatoes

『マトリックス レボリューションズ』

批評家支持率:35%

観客支持率:60%

The Matrix Revolutions - Rotten Tomatoes

興行収入も尻すぼみだった『レボリューションズ』は批評家支持率35%とかなり悪いので、『レザレクションズ』の評判は数字上では『リローデッド』以下『レボリューションズ』以上とシリーズ4作中3番目の評価ということになる。まー、ここら辺はあまり数字とか並べても仕方ない感じもするのだが、個人的には『レザレクションズ』は『リローデッド』以降のCGアクションインフレ路線で『ジュピター』同様にシリアス調のスケールだけを広げた超大作路線作品になり興行的にも批評的にも惨敗するのではないかと恐れていたので、ストレートに賛否両論となるアプローチの作品となったことは良い意味で意外だった。

 

 

  • 最後に…

別記事でも書いたが、トリロジーでは仲良く2人で監督としていたウォシャウスキー姉妹(当時は兄弟)が、本作では姉のラナ監督のみがメガホンを取り、妹のリリー監督は降板していることから、撮影以前に作り手側の見解が割れている作品。そういう意味では世評の賛否が割れるのは当然なのだろう。

 

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