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山崎貴監督『ゴジラ−1.0』が『ドラクエ ユアストーリー』と違って好評価寄りなのは「自由度の高いIP」かつ「王道」故か

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山崎貴監督『ゴジラ−1.0』が好評価寄りなのは『ゴジラ』が比較的自由度の高いIPだからではないか、と感じる。

 

ドラゴンクエスト ユア・ストーリー

昨年、山崎貴監督が『ゴジラ』最新作のメガホンを取ると発表された際にネットでは不安な声が相次いだ。その理由の一つに「山崎貴監督は原作にない要素を盛り込んでくる」という指摘があった。特に近年だと公開時に大炎上した『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』、敵キャラクターが発する「大人になれ」発言を作品のメッセージだと誤認している人は論外としても、ラスボス戦手前で急に「ゲームをやっている時間ももう一つの人生」的なありがたいメッセージが語られ始めるのに萎えた人が多かったのも理解できる。

 

 

STAND BY ME ドラえもん

これは『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』に限らず『STAND BY ME ドラえもん』の「成し遂げプログラム」や『寄生獣 完結編』での「放射性物質」など個人的には必ずしも否定的な見方をしている訳ではないということは明記した上で、「自分の好きな作品を山崎貴監督のオリジナル要素で汚された」と感じている人は少なくない様子。こうした背景もあって「次はゴジラが山崎貴監督によって汚されるのではないか」と不安に思ってた人は多かったようだ。

STAND BY ME ドラえもん

STAND BY ME ドラえもん

  • ドラえもん/水田わさび
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シン・ゴジラ

ただ『ゴジラ』は割と自由度の高いIP。これまでのシリーズでも様々なゴジラが描かれてきたし、前作『シン・ゴジラ』でも「進化する」とか「背鰭や尻尾からも熱線を出す」など新たな設定が提示されており、観客サイドも監督独自のオリジナル要素を受け入れやすい土壌はあった。そのため本作でのこれまでの『ゴジラ』シリーズにはない山崎貴監督のオリジナル要素は「こう来たか!」とポジティブに捉えられやすく、尚且つ山崎貴監督は今回「王道ゴジラ」を目指したことも相まって「これが見たかったんだよ!」と感激した人が多かったのではないか、と感じる。それ故にファンからすると「えっ?このシーンであのサントラ引っ張ってくるの?関係なくない…」みたいな批判も今回は許容されている印象を受ける。

シン・ゴジラ

シン・ゴジラ

  • 長谷川博己
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ルパン三世 THE FIRST

最後に「自由度の高いIPを王道でやった」という意味では『ルパン三世 THE FIRST』もその系譜であり、評判も別に悪くはないが、世間的な印象は薄い。この背景にはオリジナル要素、つまりは独自色の濃淡に加えて『ルパン三世』の3DCGはそこまで求められてなかったけど、王道の国産ゴジラは『シン・ゴジラ』のメガヒットとハリウッド版『GODZILLA』シリーズの躍進もあって観客側の求めていたモノと上手く合致した、みたいな面もあるのだろう。

ルパン三世 THE FIRST

ルパン三世 THE FIRST

  • ルパン三世/栗田貫一
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