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実写版「いぬやしき」が大コケ… だからこそ本作の魅力を再度力説したい![木梨憲武×佐藤健×佐藤信介]

映画チラシ『いぬやしき』10枚セット

GANTZ」の奥浩哉による人気コミックを、木梨憲武佐藤健主演、「GANTZ」につづき奥作品の実写化を手がける佐藤信介のメガホンで映画化した「いぬやしき」が全国313スクリーンで封切られ週末2日間のオープニングは1億2400万円で初登場5位と最終的に興行収入10億円も難しいスタートとなってしまった。本作はCGを多用した作品であることからかなりの製作費をかけられていることが予想される為今回の結果はかなり厳しいと考えられる。

 

  • 新宿・歌舞伎町と都庁ロケ

本作のクライマックスは新宿上空250メートルでジジイと高校生が空中バトルを繰り広げるという日本でしか出来ないアクションが観られる為に本作を応援し、ヒットして欲しいと願っていた自分としては少し寂しい。

しかも本作のラストバトルは都庁の展望室を舞台に展開されるんだけど、そこに辿り着くまでの木梨憲武佐藤健が初対面する屋上から都庁までのルートは実際の新宿をほぼ忠実に再現している。つまりハリウッド映画で日本が舞台になる時のような「いや、これおかしいんだけど…」とツッコむ必要なく作品を楽しむことが出来る。この2人が空中戦を繰り広げたルートマップはパンフレットに載っているから興味のある人は是非購入して欲しい。ちなみにパンフレットを読むと本作の新宿の画コンテは最初にアメリカの作家に頼んだところ日本の地理感覚が無い為新宿に新幹線が走っているなど突飛なアイデアが出されたという。確かに新幹線は日本独自の車両だから外国の人からしたら魅力的に映るんだろうけど本作は邦画だからそこにストップをかけることが出来た。もし本作が海外の作品なら「ジャパニーズ、きっと新幹線出てきたら喜んでくれる!」と的外れなサービス精神のもと他にも富士山とか日本ぽい記号をどんどん足していった架空の日本になってしまっただろう。それはそれで楽しいんだけどね!

 

 

さらに本作の新宿はすべてのシーンがCGで作られた合成映像な訳ではなく一般人が逃げ惑いパニックなるシーンなどは実際に新宿を封鎖して撮影している。日本映画でも実際に新宿を封鎖してまでロケを行うことは少なく基本的に地方ロケしたところをさも東京かのように見せる事多い中、本作はかなり力を入れたことが伺える。

その上実際の都庁の展望室も封鎖してロケを敢行。その後都庁をジオラマで再現しながら瓦礫などを置く場所を念入りに話し合い、都庁の巨大セットを組み立てそこでラストのアクションシーンの撮影を行っている。こんな力を入れている日本映画滅多に無いし、ここまでリアルな日本でアクションを繰り広げる作品はハリウッドでは絶対作れない。その為本作は正真正銘日本でしか作れない作品の為、これからのゴールデンウィーク興行で是非巻き返して欲しい。

 

 

  • 監督・キャストの自虐

natalie.mu

ure.pia.co.jp

ちなみに佐藤健は本作の初日舞台挨拶で「自分自身にとってのヒーローは?」という質問に対して現在大ヒット上映中の「名探偵コナン」をネタにして「コナンファンは、コナン観たならいぬやしきも観てね」と答えて笑いを取っていた。

さらに本作のメガホンを取った佐藤信介監督はこの質問に対して本作と同日に最新作「レディ・プレイヤー1」が封切られるスピルバーグと解答。するとキャスト達が苦笑いしながら「スピルバーグ(の最新作)がやっている事は隠さないと…」とさらに笑いを取っていた。多分キャスト・スタッフ共に前売り券の売り上げなどから本作の興行的苦戦をある程度予測しての自虐ネタだったのだろう。さらにこのエントリーでは本作の日本映画だからこそと熱い日本ネタでオススメしているがスピルバーグの新作もガンダムやメガゴジラなど日本のカルチャーが大スクリーンで暴れ回る日本愛に満ちた作品になって物凄く面白い。まぁ、「レディプレ」も「コナン」の勢いを止めれるほどのヒットになっている訳では無いんだけどね… しかしここ数年ゴールデンウィークに「寄生獣」や「テラフォーマーズ」「無限の住人」など日本の大作実写邦画を封切ってどれもイマイチな興行に終わっているけどライバルが多い分消えてしまっている作品も多いのかもしれない。「テラフォーマーズ」はガチでアレな作品だけどね! 

 

 

  • 最後に…

そんな訳で本作の新宿での空中アクションは本当に素晴らしいのでそのアクションが堪能できる「いぬやしき」本当にオススメです!

いぬやしき

いぬやしき