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3DCGアニメ映画『ルパン三世 THE FIRST』興行的に振るわず…

ルパン三世 THE FIRST

山崎貴監督最新作『ルパン三世 THE FIRST』の興行収入が余り振るっていない。本作は全国389スクリーンで封切られ、オープニング3日間で興行収入3億円を稼ぎ出した。悪くない数字だが、製作期間や予算を考えると少し物足りない気もする。ただ本作は世評が良かったこともあり、口コミで興行を伸ばしていくことを期待した。

 

しかし本作の週末興行は2週目で40%以上ダウン、3週目では50%以上ダウンした。公開17日間での興行収入は7億円と年末年始興行を考えれば、10億円は突破するだろうが15億円には届かない可能性が高い。

 

 

STAND BY ME ドラえもん

山崎貴監督の3DCGアニメ映画は2014年に公開された『STAND BY ME ドラえもん』が興行収入83.8億円の大ヒットを記録した。更に本作は日本国内だけでなく世界中でもヒットを記録しており、特に中国では興行収入105億円と日本映画としては異例のヒットを記録。このヒットを受けて「『ドラえもん』のような世代を超えて愛される作品を3DCGアニメ映画化すれば大ヒット作品になる」「3DCGアニメ映画なら日本だけでなく、世界でも戦える」と本気で夢を見た人も多かったはずだ。

 

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一方でこの夏公開された『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』というスーファミで発売されたオリジナル版だけでなく、プレステ2・DS・スマホと繰り返しリメイクされたことで、世代を超えて愛されているはずのゲームを原作とした山崎貴総監督作品の3DCGアニメ映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』は興行収入14〜15億円程度と伸び悩んだ。ただし本作は映画オリジナルの展開が不評だったことが興行的なダメージを受けた面は否めない。

 

 

現在公開中の『ルパン三世 THE FIRST』は世間的には好評だが、興行的には伸び悩んでいる。もちろん同時期公開の『アナと雪の女王2』にファミリー層やカップル層をガッツリ持ってかれてしまっている部分もあるのだろう。一方で「世代を超えて愛されている名作」を3DCGアニメ映画化していけば大ヒットが連発できるわけではないということが証明されてしまったことも事実である。

 

もしかしたらこの記事を読んで、「『ルパン三世』という作品自体にそこまでブランド価値がないのでは?」と思う人のもいるかもしれないが、評判が悪かった小栗旬主演の実写映画版『ルパン三世』は興行収入24.5億円のヒットを記録しており、本作のタイアップとして地上波で放送された完全新作『ルパン三世 プリズン・オブ・ザ・パスト』は平均視聴率10.1%を記録している。『ルパン三世』という作品には間違いなく数字を取るポテンシャルは未だに残っている。

 

 

山崎貴監督は来年夏に『STAND BY ME ドラえもん2』の公開を控えている。本作のヒットは間違いないと思うが、そろそろ『ドラえもん』以外での3DCGアニメ映画のヒット作品が欲しいところだ。

 

STAND BY ME ドラえもん

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  • 発売日: 2015/04/01
  • メディア: Prime Video