スポンサーリンク

3Dブームに乗れなかった「映像神話」、ラナ・ウォシャウスキー監督『マトリックス レザレクションズ』

映画 マトリックス レザレクションズ ポスター 2021 THE MATRIX RESURRECTIONS キアヌ リーブス キャリー アン モス ジェイダ ピンケット スミス ネオ #2

ラナ・ウォシャウスキー監督作品『マトリックス レザレクションズ』が公開されるが、3D映画ではないそうだ。

 

  • 映像界に大きな影響を与えた「映像神話」

マトリックス(吹替版)

1999年に公開されたウォシャウスキー兄弟(当時)の『マトリックス』は「主人公のネオが仰け反りながら銃弾を避ける『バレットタイム』という視覚効果」や「拳銃の弾の軌道がスロモーションで描かれる演出」、「マトリックス内の緑のフィルターがかけられているような画面」等、CG技術をバリバリに使ったジョージ・ルーカス監督の『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』が同年公開にも関わらず「古い」と感じてしまう人がいる程に「驚異の映像革命」だったという。そのため、その後の多くの映像作品にリスペクト、オマージュ、パロディされ続け、1作目の大ヒットを受けて製作された2003年公開の『リローデッド』『レボリューションズ』で「新世紀の映像神話」と宣伝されたの頷ける影響力を誇った。

 

 

  • 『アバター』からの3D映画ブーム

アバター (吹替版)

『マトリックス』公開から10年経った2009年12月、新たなる映像革命といえるジェームズ・キャメロン監督作品の3D映画『アバター』が公開され、これまでの記録を塗り替える記録的な大ヒットとなった。その結果、2010〜2012年は『アリス・イン・ワンダーランド』『トイ・ストーリー3』『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』『トランスフォーマー/ダーク・サイド・ムーン』『メン・イン・ブラック3』『アメイジング・スパイダーマン』など各社がこぞって3D映画を製作。また日本でも大作映画としては『THE LAST MESSAGE 海猿』や『ALWAYS 三丁目の夕日’64』などが3D映画として公開された。一方で3D映画はチケットが上乗せできるからという理由で元々2D公開を予定していた作品を後から3Dにして公開する低クオリティな作品も多く、2〜3年もすれば観客サイドは3Dに見慣れたこともあってか「別に高いチケット料金払ってまで3Dで観なくても良くね?」みたいな空気になっていった。

 

 

  • 「映像革命の新章」は不発

ジュピター(字幕版)

とはいっても2013年公開の『ゼロ・グラビティ』など3D効果が高く評価される作品もあり、3Dブームが落ち着き始めて以降も「3Dは使い方次第」と3Dも上手く活かすことで映像作品として高く評価される作品は一定数あった。そんな中でウォシャウスキー姉弟(当時)も2015年にキャリア初の3D映画として『ジュピター』を公開。しかし日本では「映像革命の新章」と宣伝されるも、映像面含めて批評的にも興行的にも惨敗。そして2021年公開のラナ・ウォシャウスキー監督最新作『マトリックス レザレクションズ』は2D映画と「新世紀の映像神話」とも言われた作品及び監督は「3Dブーム」ではその爪痕を残せていない形となった。

 

 

  • 最後に…

とか思っていたが、『レザレクションズ』観賞後はこんな記事を書いたことにやや恥ずかしさを感じる内容だった。

 

ジュピター(字幕版)

ジュピター(字幕版)

  • チャニング・テイタム
Amazon
ジュピター(吹替版)

ジュピター(吹替版)

  • チャニング・テイタム
Amazon